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    ねこまんま

    @GWT60624633

    GW:T K暁
    ねこが自分の食べたいものを自炊するところ🍙

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    ねこまんま

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    キスの日の話。謎時空のお話。

    #K暁

    彼の肉体を前にし、エドがボイスレコーダーを再生する。
    『…というわけで僕たちは冥界のデータから彼の肉体をサルベージすることに成功した』

    『あとはここに魂を結びつけるだけだ』

    『とはいえ、すぐにとはいかないんだが』

    『あくまでデータから構成した仮の肉体だからね、事は慎重を要する』

    『ちょうど次の満月の夜、彼の肉体と魂のシンクロ率がピークに達する』

    『そのタイミングで彼の身体にエーテルを注ぎ込んでやれば彼の魂は完全にこの肉体に帰って来ることができるってわけだ』

    『うん?どうやってエーテルを注ぐのかって?』

    『そりゃ口移しだよ』

    『どうしたんだい、そんな顔をして。マウストゥマウスは人命救助の基本だろう?』

    『なんだ、男同士ということを気にかけているのか』

    『それについて彼がどう思うかは知らないが、どちらにせよここにはボクかデイルか君しかいない。そしてボクとデイルは適合者ではない』


    『───君しかいないんだよ、KK』


    そこに横たわる暁人の身体にそっと指を触れる。血の気の引いた顔色は確かに暁人の顔であるのだがまるで別の人間の顔のようにも見えた。
    指を滑らせ首筋に触れる。相変わらず脈はあるが呼吸はない。今、この身体は生と死の狭間を振り子のように行き来している。
    冥界と現実の狭間に溶けて消えかけていた彼の肉体をエドとデイルが必死になって掻き集め再度構成してくれた。彼らには感謝してもしきれない。
    あとは冥界を漂っている暁人の意識─魂─を呼び寄せるだけだ。
    しかし果たして暁人はこの世に戻ることを望んでいるのだろうか。
    暁人と共に戦ったあの夜。暁人は「妹の気持ちを確認することが怖い」と言っていた。そのとき暁人のケツを叩いてやったオレがこんなことをいうとはなんとも情けない。
    いや、むしろ生き返った暁人に拒絶されることを恐れているオレのほうが随分とみっともないだろう。


    ◆◆◆


    月明かりを背負ったエドの表情はぼんやりとしていてよくわからない。影が胸ポケットに手を当てると彼の代わりに機械が喋りだす。

    『今夜0時3分に月が南の空高くにあがる』
    『その時間に合わせて君が暁人くんの身体にエーテルを注ぎ込むんだ
    『あらためて調べたデータによるとこの機を逃すと次の候補日はおよそ50年後となる。実際のところ最後のチャンスだと思ってくれ』
    『僕たちは隣の部屋で待機している。何かあったらデイルに声をかけてくれ』

    そう言って影は部屋から出ていった。

    時計は23時を指している。

    沈黙に堪えきれず、暁人の手を握って語りかけた。
    あの夜二人で見た景色、暁人が食べたもの、助けた妖怪や幽霊の話。たった一晩の出来事だったのに話したいことはとめどなく溢れてくる。

    お前とまた一緒にすごしたいんだ。だから、早く戻ってきてくれ。

    ふと握っていた手に温かみが戻っているのを感じた。
    月の光を浴びた暁人の頬にすっと赤みが差す。慌てて時計を見ると0時2分。
    目を瞑り緩く閉じた暁人の唇に己の唇を重ねる。KKが持てる全神経を集中させ暁人の身体中、それこそ指先、爪先、果ては髪の一本一本までにエーテルが行き渡るようイメージしながら長い長いキスをした。

    オレは、早くお前に会いたい。

    ふっと暁人の唇の間から息が漏れるのを感じて反射的に唇を引き剥がす。
    長いまつげがふわりと動き、中の瞳が月の光を映していた。ゆらりと彷徨った視線がオレを捕まえるとその双眸はゆっくり優しく弧を描いた。

    「…おはよ…けぇけぇ…」

    伸ばされた両腕が緩やかに俺の背に回る。起き上がってしまって大丈夫かと慌てて身体を支えてやる。こうして初めて触れることができた暁人の身体の重みと温かさ。

    「…またKKに逢えてよかった」

    そう言ってオレの胸に寄りかかって来た暁人を強く強く抱き寄せる。込み上げる気持ちは数あれど何一つ言葉にならず、口にできたのはたった一言。

    「おかえり、暁人」
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    らいか⛩

    DONE25日はK暁デーのお題「犬or猫」です

    素敵なお題ありがとうございました!
    とても楽しかったです
    「お、いたいた、俺の話聞いてくれるか?」

    煙草を吸いながら隣に来た中年男は自分に目もくれず話し始めた。
    聞いてくれるか?と言っているが実際返事を聞く前に語り始めているのを見ると聞かないという選択肢はないようで男をジッと見つめる。

    「俺の恋人兼相棒がそこにいるんだが、あいつはやたらと犬や猫に好かれやがる。あの日も…おっと、あの日って言ってもわからんだろうが、簡単に言えば命懸けの共同作業をしたんだよ。で、あの日もあいつは犬を見たらドッグフードを与え猫を見たら撫でたり声をかけたりと俺が引くぐらいさ。つまり恋人さまは根が優しくてなぁ…そこにマレビトも妖怪も寄っちまう程で俺ぁ心配でたまんねぇ。今もマレビトに怯えて逃げてた犬やら猫がマレビトを祓ったお陰なのか戻って来て恋人さまを奪いやがる。正直面白くねぇな。あいつの良さと言えば聞こえはいいが、俺だって…あ、いや、なんでもねぇ。……話を戻すが、俺は犬や猫に好かれねぇ質でな、こっちには来やがらねぇ。俺にとっちゃ良いことだがな。おい、今苦手なんだろとか思っただろ?苦手じゃねぇよ、あいつらが俺を苦手なんだ。そんなに好きなら自分家で飼えばいいだろって言ってみたがたまに触るから良いんだとよ。本当に人並みの好きなのか?まぁ、そこはいい。別に議論するつもりもねぇしな。っと、俺は餌なんて持ってねぇよあっちいけ」
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