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    ltochiri

    二次創作いろいろ

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    エアブーの展示その2です。※付き合ってない話 英あん編。零ちゃん視点です。

    ##小説
    ##英あん
    #英あん
    britishPlan

    仲良きことはうつくしきかな スタプロの事務所に入るなり、朔間零は己の耳を疑った。
    「英智さん。例の件ですが、どうなりましたか?」
     他人に尋ねているとは思えないほど、あんずの質問は唐突で、漠然としていた。とくに抱える仕事の件数が多そうな英智にとって、あんずが言う『例の件』を当てるのは難題だろう。
     しかしそう考える零の予想を裏切るかのように、英智は答えに詰まることなく、あんずの質問に素早く返事をした。
    「当日マネジメントリーダーをしていた彼に引き継いだよ。わかりやすい資料で助かったと言伝を頼まれていてね。君が評価されるのを聞くと僕も鼻が高いよ。あ、それからあんずちゃん。あれについてなんだけど……」
     あれっていったいどれのことだ? そんな指示で伝わると思っているのか? と、零は内心毒づいたが、みなまで言わずともわかるらしく、あんずは英智の言葉にかぶせ気味にして応えた。
    「それでしたら既に手配済みです。検品に時間がかかるとのことでしたが、店舗への出荷には間に合います」
    「わかった。それからあそこのプロモーションなんだけど」
    「わたしも気になっていたので、午後にでも担当者を訪ねようかと思っています」
    「話が早くて助かるよ」
     零はじっとふたりの様子を伺っていたが、ついに我慢の限界だった。
    「お主らはいつもそんな感じなのかえ?」
    「おや、朔間くん、いらっしゃい」
     英智が零に視線を送ると、あんずもそれを追うように振り返って零を見た。
    「こんにちは。そんな感じってどういうことですか、朔間先輩?」
     あんずの純粋な質問に零は心にダメージを負う。
    「ぐっ……我輩の指示語は伝わらぬというのか……」
     それでピンときたらしい英智は、まだ理解できていないあんずに説明をしはじめた。
    「どうやら朔間くんは、僕たちの高度な会話についていけないらしい」
    「高度……ですか?」
    「うむ。端から見るとツーカーじゃよ」
    「ツーカーって、つうと言えばかあ、ですか?」
    「なんだい、その辞書みたいな言い方」
    「以前に仕事中のやりとりでわからない時があったので、意味を調べたことがあるんです。業界で頻繁に使う言葉なんでしょうか」
    「うん、朔間くんみたいなおじさんがよく使うね。そうした場面に僕もよく出くわすよ」
    「いっそ死語じゃと言ってはくれぬか……」
    「それじゃあ用件を聞こうか、朔間くん。手短にお願いするね」
    「白鳥くんが気づいたんじゃがの。彼は今日事務所に行けないからと託されたんじゃ。ほれ、忘れ物」
    そうして零が差し出したのは、一つの封筒だった。
    「あ」
     英智は受け取り、中身を確認すると慌ててさっと背中に隠した。あんずはその様子に疑問を抱いている。
    「?」
    「ほほう、やはり嬢ちゃんに見られてはまずいものじゃったか」
    なにせ二人分のチケットだ。直接持って行くのはよくないと判断し、封筒に入れたのは零だった。
    「ありがとう、助かったよ。わざわざ来てもらって悪かったね」
    「いいや、礼はいらぬよ。おもしろいものを見せてもらったし……ククク」
     零と英智の会話を、あんずは顔を交互に見比べながら聞いていた。
    「なんですか? おもしろいもの?」
    「あんずちゃん、この間話したことなんだけど」
     英智はあんずの腕を引いて事務所の奥へと誘うが、あんずは椅子に座ったまま動こうとしない。
    「この間……? すみません、なんでしたっけ」
    そんなあんずの耳に顔を寄せると、英智は小さな声でささやいた。
    「遊園地の……」
    「遊園地……あっ」
     あんずは慌てて立ち上がった。そして英智に手を引っ張られながら事務所の奥へと向かう。どうやら自分たちのこととなるとうまく通じ合わないらしい。プライベートより仕事の方が気やすい仲であるというのは難儀だろうに。零はふたりの背中を見送りながらため息をついた。
     あれで付き合ってないとは言わせたくない。英智が寮に帰ったときには恋バナを聞き出そうと、零は愉しそうに微笑むのだった。

    <END>
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    ろじーにゃ

    MOURNINGけっこう前の英あん。続き書かないけどなんかもったいないから供養
    英智くん長期戦のチェスみたいにじわじわあんずちゃんを絡めとる感じがすきだな〜ってのと、あんずちゃん何気にちゃんと気づいてるよね〜っていう。英智くん絶対ズ!の時から権力行使してお茶会してるよね!英あんの不思議な距離感すき
    「あんずちゃん」



    ESビルの廊下を歩いていると、ふいに背後から”あの人”の声がした。反射で振り返れば、天祥院先輩がいつものように品のある柔らかい笑みをうかべてこちらへと近寄ってきた。気のせいか、かすかに穏やかな春の匂いがして、久しぶりに会う先輩の顔色が良さそうだった。...うん、すこし安心した。

    「こんにちは、天祥院先輩。何かご用でしょうか?」
    「こんにちは、あんずちゃん。今は急ぎの用事はあるかい?もし時間があれば、お茶に付き合ってくれないかな」

    小首をかしげて私に尋ねる先輩は、少しいたずらっぽくてあどけない。以前は学院でよく見せてくれていた表情だけれど、今ではあまり見ることがない気がする。生徒会長よりも大きな立場に就いているからだと思う。

    「春の紅茶と苺のミルフィーユを用意したんだ。マカロンもあるよ」

    私を誘うように先輩が告げたラインナップに心がときめいた。先輩が用意してくれる紅茶とスイーツは感動するほど美味しくて大好きだから、ついつい頬がゆるんでしまう。そんな私の様子を見て、先輩がくすりと微笑んだ。...すこし恥ずかしい。

    「ちょうど1時間ほど余裕があるので、ぜひお 1931