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    🍞けい🍞

    @keikeikei3600
    アニメ、漫画、ゲーム好き。現在ほぼダイ大中心。推しは竜の勇者様。右側ネタ大好きです。ネタバレ・腐あり。ご注意を。最近腐要素多め、ポプダイ多めで垂れ流しております。

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    POIPOI 63

    🍞けい🍞

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    10エンド達成したあとのダイ君。
    真っ黒+○ッチ(エではない)くさいので、苦手な方はご注意ください。

    #ダイ受
    dieAcceptance

    最後の選択肢でいいえを選ぶダイ君宿敵である大魔王バーンの腕の中、あいつとのキスをうっとりと味わっていたおれは、はっと我に返った。
    おれ以外、誰もいない真っ暗な空間。
    おれの目の前にはウインドウがあり、その横におれの剣が浮いている。
    あぁ、全て終わったんだ、と分かって、大きく息をついた。
    この光景も、もう見慣れたものだ。
    エンディングが終わると、いつもこの空間に飛ばされる。
    選んだエンディングによっては、おれは正気を失っていたりもするけれど、この空間に来ると、途端に理性を取り戻す。
    さっきまで感じていたはずの身体の火照りは消えたけど、記憶と感覚は残ったままだから、おれはいつももどかしい気持ちになる。
    ──前は、こんなことなかったのに。
    この、元の世界に戻る為のエンディング制覇に取り掛かってから、おれは、段々自分が変になっていくのを感じていた。
    最初は、早く元の世界に戻る為だから、って思っていたのに、いつの間にか、次はどんなふうに抱かれるんだろうって考えるとゾクゾクするようになった。
    でも、もう、終わり。
    これで、条件は満たしたから、元の世界に帰れるはず。
    ウインドウに表示された「ここまでの冒険を記録しますか?」の選択肢に「はい」と答える。
    いつもならその後に、「ニューゲーム」と「ロード」の選択肢が出るけど、今回は違った。

    クリアおめでとうございます!
    元の世界に戻りますか?
    ▶はい
     いいえ

    ようやく待ち望んだ最後の選択肢。
    これで……帰れる。
    ……本当に?
    ウインドウに伸ばした指がピタリと止まる。
    おれは、自問自答する。

    本当に……帰っていいの?
    みんなを、ただの仲間として、見れるの?
    それで……生きていけるの?

    おれは……震える手で最後の選択をした。



    見慣れた、「ニューゲーム」と「ロード」の文字。
    ……結局、おれは最後の選択肢に「いいえ」を選んだ。
    おれはバカだ、と思った。
    ここまで、やったのに。
    みんなの所へ、帰らなくちゃいけないのに。
    でも……おれはもう戻れない。
    みんなの事を、まともな目で見れない。

    ううん……そんなのは綺麗事だ。
    おれはもう、知ってしまったから。
    この世界には、とっても気持ちいい事があるんだって。
    おれは、もうそれなしじゃ生きていけないんだって。

    ロードを選択し、分岐点を選ぶ。
    おれの剣が仄かに光りはじめる。
    ごめんね、みんな。
    戻れなくて。
    ごめんね、ゴメちゃん、おれの剣。
    おれのために、手伝ってくれたのに。

    剣から放たれた眩しい光に目を閉じる。
    次に目を開けると、そこはおれの部屋だった。

    アカデミー休校の初日。
    おれの机の上には、紙やペン、魔導書など、この期間に出された宿題たちが乗っていた。
    パラパラと魔導書を捲ったけど、大して興味も湧かなくてすぐに閉じた。
    ──どうせ、後で、ポップとやるし。
    時計を見ると、昼まであと1時間、といった頃だった。
    目の前に選択肢が出る。

    これからどうしようか?
    ▶ちょっと気分転換!街に出よう
     いや、初日ぐらいは宿題頑張らないと!このまま家にいる

    あぁ、そういえばこの選択肢だったっけ、と思いながら、街に出る方を選ぶ。
    街に出てブラブラ歩いていると、ポップに出くわした。

    「よう、ダイ!どこ行くんだ?」
    「ポップ!……んー、特に決めてないよ」
    「なら、ちょうどいいや。昼飯、一緒に食わねえ?」
    そう言ってポップは、片手に持った紙袋を上げてみせた。
    ──知ってるよ、それ、そこの角のお店のサンドイッチだろ?
    「なに、それ?」
    「サンドイッチ。そこの角につい最近できた話題のヤツ」
    勝手にポップとの会話が進んでいく。
    便利だな、なんて思っていたら、そのうちまた選択肢が出てきた。

    ポップの誘いにおれはちょっと考えて、
    ▶じいちゃんが昼ご飯作ってるかも、と言って断った
     ポップの家に着いていくことにした

    前回は家に帰ったから、今回はポップに着いていくことにした。
    サンドイッチ、食べてみたかったし。
    ポップと、午後は宿題をやろうかなんて話をしながら、家に向かう。
    「おじゃましまーす」
    玄関で声をかけた。やっぱり、おじさんもおばさんもいない。
    「親父と母さんなら出かけてるぜ。好き放題出来て気楽だぜ」
    ポップはそんな呑気な事を言った。
    ──好き放題、ね。ほんとに、おまえ、好き放題してくれたよな。
    ポップがお茶を入れてくれて、おれたちはサンドイッチに齧り付いた。
    うまいね、なんて言いながら、食べていたら、たくさんあったサンドイッチはあっという間にお腹に消えた。
    お昼ご飯を食べ終わると、ポップは2階の自分の部屋から、本やら紙を持ってきた。
    テーブルにそれを置くと、今度はキッチンへ向かう。
    どうやらお茶を入れ直してくれるらしい。
    勝手に会話が進むシステムでよかったと、ポップの背中を見ながら思う。
    じゃないと、おれ、すぐにおねだりしちゃいそうだから。
    きゅうんと身体の奥が疼く。
    先の展開を想像してほくそ笑んだおれは、行儀悪く足をブラブラさせながら、ポップがおれの隣に座るのを待っていた。







    →本当のバッドエンド。延々とエンディング&ロードを繰り返して愉しむ。
    「はい」を選ぶと戻れないから、いつまでも「はい」を選べない。
    飽きたらニューゲームを選ぶよ。記憶もリセットされるから、次は元に戻れるといいね!
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    🍞けい🍞

    DONE7/1~2開催「デルパリバリバ!」の展示。
    現パロポプダイシリーズ『オレの知らないあいつの事情』のリバver.の話。
    【相手が望むなら逆の立場もあり】と匂わせたまま結局ポプダイで終わった本編を、実際にリバにしてみました!!
    リバ(ダイポプ)を書くのは初!となります。書けてるといいな……!!
    前半ポプダイ、後半ダイポプ です。
    あいつの知らないオレの事情【ここまでのあらすじ&キャラ設定】
     
     ポップとダイは幼馴染。なんやかんや遠回りしつつも、半年前の夏に二人は恋人となった。
     秋には初めて身体を重ねた二人は、現在遠距離恋愛中。人並みに性欲も持ち合わせている彼らは、中々会えないそのもどかしさをテレセクで解消することもあった。
     そして季節は巡り春を迎え。両親が遠方に泊りがけで外出するのを利用し、ダイはポップに自宅へ来ないかと提案したのだが……。


     【ポップ】
     都会で一人暮らしをする大学生。二十歳。ダイのことはずっと昔から密かに好きだった。
     頭が良く、特にスケベに関しては更に頭の回転が早い。ダイとダイのおっぱいをこよなく愛している。
     初夜では抱く側だった。そのことに満足はしているものの、実は内心である心配事を抱えている。
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