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    100パーセント妄想!!!!!!!!!!
    bllの無い世界線で同じ高校に通ってるrn(高一)とisg♀(高二)がサッカーやってて付き合ってるrnis♀。
    一線を越えた後で春休みぐらい。最後ちょっと不穏。
    ちむほわとちむれ+roとznttが集合した。

    凛と一緒(12) 春休みの頃である。スポーツバッグをぶら下げた潔は家を出た。家の前に、凛が待っている。おはよ。と返す潔に、凛は涼やかな視線を流すだけで何も返さない。無愛想で礼儀もない凛に、潔はとっくの昔に適応していた。
     家の前にリムジンが丁寧に停車した。運転席から巨躯の老婆が出てきて挨拶をしてきた。老婆から発せられる圧に押されながら凛と一緒に乗り込んだ。スパークリングシャンパンは如何ですか?と厳かな声に遠慮の声を上げて、二回目になる金持ち専用の私用車の乗り心地に緊張する。
     高速を超え、郊外へと進む。サッカー場を併設した巨大なログハウス。そここそ、潔と凛が招待された息抜き場である。その手前では、バーベキューの準備に取り掛かった見知った面々が揃っていた。
    「いっさぎー!」
     蜂楽が先陣を切って潔に飛び込もうとするが、絶妙な間合いで滑り込んだ凛が頭をがっしりと鷲掴みにして阻止。
    「こら。凛、離しなさい」
     潔が注意の声を上げると、渋々と蜂楽を解放した。
    「ごめんな蜂楽。大丈夫?」
    「いやいや大丈夫!ほら、潔もおいでよ!」
     宝物を見つけたように喜々とした蜂楽が潔の手を掴んで引っ張っていく。一瞬、凛から蜂楽に殺気が向けられたがお構いなしだ。
    「おーっす!お前ら!」
     主催である御影玲王が肉の準備の手を止める。炭の準備をしていた國神も。ログハウスの戸前でサッカーのスーパープレイ動画を閲覧していた千切も凪も。手を振っていた千切と凪の直ぐ背後の戸が内側から勢いよく開いて現れたのは、秋田代表の馬狼である。また続々と出て来たのは今日もオシャを決めていた蟻生とおどおどする時光。それからあとに林の奥で迷子になっていた斬鉄も合流した。
    「ゴルアァテメエら肉の前に荷物片づけろ散らかってんぞ」
    「あとでするから置いておいてー」
    「面倒くさいからやっておいてー」
    「よろしくなメイド馬狼」
    「ぶっ…メイド…っ」
    「ふむ。考えようによってはオシャだな。だが、メイドなら、“俺”も負けてない」
    「や、やあ、凛くん!潔さん!久しぶり、元気してた?ああまた先輩面しちゃったごめんね嫌いにならないで~!」
    「玲王。このキノコは食えるものか?」
     怒鳴る馬狼。流す千切。やる気なしの凪。便乗する玲王。笑いのツボに入った國神。対抗する蟻生。ネガティブ全開の時光。明らかに毒々しいキノコを片手に尋ねる斬鉄。
     サッカーも個性も強い面子に潔は乾いた笑いをこぼす。蜂楽は潔の隣でけらけら笑っている。凛は……興味無いとそっぽを向いていた。
     在住地も所属チームもてんでばらばらのこの十一人。出会いもまたそれぞればらばらで、蜂楽ら五人を除いた四人との出会いもばらばらである。蟻生と時光は東京の街中で、凛と蜂楽と凪と遊びに来ていた時に、絡まれていた時光を助けに入った時に、偶然東京に来ていた蟻生もその場に割り込んだのが切っ掛けで知り合った。馬狼は監督の伝手による遠征先の練習試合で対決して、馬狼を抑え込んだ潔に敵対心を向けられるようになったのが切っ掛けである。
     今回の主催と企画は玲王であり、人脈を駆使してのこの一泊二日のお泊り会である。無論、全員現役高校生サッカー選手でありFW。しかもサッカー馬鹿。なので、ただのお泊り会ではない。
    「サッカーいつすんの?」
    「バーベキューの後だな。まずは腹ごしらえだ!」
     肉も野菜も御影コーポレーションお達しである。
     バーベキュー開始早々、馬狼が指揮を取った。怒鳴り散らしながらも肉を焼いて皿に盛りつける姿は肝っ玉母さんのようである。ママだな。ママ!馬狼ママ~俺ハラミ喰いたいんだけど~。誰がママだふざけんな殺すぞ香ばしい煙の間にそんな声が飛び通う。もう一つのセットは潔と凛がひそかに囲っていた。
    「凛、いる?」
     凛は無言を返したが、その意味を肌で悟った潔は凛の皿に串を置いた。
    「オイ」
    「はいはい」
     この二単語で何を言いたいのか察した潔は、凛の皿にタレを流し込んだ。その光景を目にした玲王が一言。
    「お前らは長年連れ添ってきた老夫婦か」
    「誰が老夫婦だ」
     否定の声を上げたのは潔の方だが、凛は黙々とごはんと肉を食べている。凛はタレのついた肉をご飯に乗せてから食べる派だった。
    「完全に阿吽の呼吸じゃねえか。お前ら付き合う前は盛大に拗れていたのにそこまで段階踏み越えたのかよ?」
    「一日ほとんど一緒にいるから…あ」
     言った後で潔は自分の口を手で蓋したが遅かった。ひゅ~とはやし立てる口笛が複数上がる。潔は顔を赤くして、もそもそと食にいそしんでいる凛を睨んだ。
    「お前も何か言えよ凛!」
    「かぼちゃ焦げてる」
    「あ。ホントだ」
    「食うから乗せろ」
    「はいはい」
     はやし立てる声なんてどこ吹く風の態度の凛である。だが実は、内心では、周りの野郎共を牽制するので忙しくしている。来てから一度も潔から離れないと、さりげないようで強固な意志を態度で示す凛に、一部を除いては察しがついていた。
    「あいつまじでエグいわ」
    「始まって時間経つけど、あいつ潔以外の人間と喋ってねえの、みんな気付いてるか?」
    「まるで姫(プリンセス)を守る騎士(ナイト)…オシャだな!」
    「騎士(ナイト)っていうか番犬だろアレ」
     好き勝手物申す雑談を聞いていた時光がようやく二人の関係を知った。結局才能があるだけじゃダメなんだ顔なんだ顔が良い人間じゃないとモテないんだ俺は一生モテずにサッカーと結婚するしかないんだ~。とネガティブに走る時光を、うるせえと馬狼が蹴りを入れた。
    「この前のバーベキューもえぐかったよ。ね、凪っち!」
    「うん、そ~」
     玲王から分けてもらった肉を食べていた凪が蜂楽に同意した。
    「この前って?」
    「蜂楽家と潔家と糸師家で合同バーベキューやったんだと」
     千切に答えたのは玲王である。何故知っているのか?それは、凪が絡んでいるからである。
     発端は、春休みの前である。潔家の御台所、潔の母のスマホに糸師家の母から連絡が入った。息子が世話になっているから、その挨拶に伺いたいとのこと……と、顔は良くても性格に難がありすぎて人とのコミュニケーション能力が皆無な次男を選んでくれた、唯一にしてこれから先はいないであろう貴重な恋人である潔へのご挨拶も兼ねてであった。
     それまた丁度いい頃合いで、蜂楽母より潔母へご挨拶に行きたいと連絡が重なった。だったらと、母は父に相談した上、三家合同の食事会を開こう、ということになった。潔が中学二年生の夏から眠っていたバーベキューセットを倉庫から引っ張り出して、奮発してちょっと良い肉と野菜を取り揃えて招待したのだ。
     糸師家は凛と一緒に現れた。バーベキューをすると聞いて、良いお値段のする海産物とそこそこの良いお値段の酒を土産にやってきた。長男はスペインでシーズン中なので不在。
     少し後に蜂楽家がやってきた。蜂楽家は高級肉のセットとジェラートを持ち込んだ。蜂楽家は母子家庭なので、蜂楽母と息子の廻の参加である。
     母から、あと一人は呼べるけど、誰か呼べるお友達いる?と尋ねられたので、潔は凪と答えた。こうして凪の参加が決定した。凪にしては珍しく時間通りにやってきた。凪は玲王がいなければ時間通りに来れないのである。
    「面白かったよね~。特に凪っちと凛ちゃん。背が高くて一人暮らしだから、優も潔のママも凛ちゃんママもみんな構ってたよね~」
     構ってた、というよりも、おかわりの催促が激しかったが正しい。大きな身体を持つ男の子にたくさん食べさせてあげたいと欲に駆られるのは、母性によるものだ。凛は早々に潔の隣を確保して不動だった。可哀想なのは凪だった。要らないと言っても次々によそわれる量に、最後は涙を浮かべながら完食した。残さなかったのは、純粋な善意を断れなかったからである。
    「マジで面倒くさかったけど、潔の部屋見れたからラッキーだった」
    「それな!」
    「はあっ俺を差し置いて勝手に潔の部屋に上がんじゃねえよテメエら」
    「その心は何だお嬢?」
    「俺も潔の部屋見たかった…っ」
    「欲望に忠実だなオイ」
     話は逸れたが本題に戻すと、三家合同バーベキュー時。ほんに恐ろしいことに。互いの両親がいる場で、凛は絶対に潔から離れなかった、という事実である。潔が肉を食べている時も隣をキープし、蜂楽母と談話していた時ですら潔の真後ろに立ち移動せず、潔が替えの箸を取りに行く時だって付いて行き、トイレですら付いて行こうとしていた。金魚の糞ともいうし、カルガモの赤ちゃんだともいうし、刷り込み済みのひよこともいう。それは、かつて幼き頃、兄の後をずっと後追いしていた弟の習性である。それが潔に発動していた。二人の仲睦まじさを見た両家の父親は夢を見た。潔父はウェディングドレスを着て嫁ぐ娘の夢を見て。糸師父は冴とサッカーばかり追っかけて他の子に目もくれなかったあの凛が良い子を連れてきてくれた良かった絶対に幸せにするんだぞと夢を見た。完全に酔っ払っていた両御仁は涙ぐんだ。反対に両家の母達はというと。潔母は相手が凛くんでよかったわー結婚はいつかしらーと微笑ましく見守っていて。糸師母はお兄ちゃんに連絡しないと!こんないい子絶対に手放しちゃだめよ凛と檄を飛ばしていた。
     それが今も続いている。凛は潔の傍から全く動いていない。大岩のごとく不動である。ここまで引っ付いていて、潔は疲れないのかと心配になる。いや、潔に限ってないだろう。何故なら天性の適応能力の持ち主だからである。凛も凛なら、潔も潔である。
    「ん」
    「さんきゅ」
     凛の肉を焼くのに忙しい潔に、凛が肉を乗せたごはんを箸で差し出した。SSRの光景である。潔はぱくりと一口で飲み込んだ。頬を膨らませて咀嚼する姿は小動物のようで愛らしい。が、凛の大きな手が潔の顔の前に翳されて隠された。ドン引きものである。
    「どんだけ嫉妬深いんだよアイツ…」
    「面倒くさい通り越して狂気じゃん。狂ってる」
    「凪に狂ってるって言われてる凛が一番やべえ」
    「嫉妬は微妙なオシャだぞ、凛…」
    「オシャに微妙とかあったんだね」
    「凛ちゃんやべー!」
     蜂楽と千切が面白がって二人の間に飛び込んでいき、國神がひやひやしながらさりげないフォローに回る。蟻生も面白がって決めポーズを決めるわ。時光がネガティブに入るわ、馬狼が怒鳴り上げるわ、大いに賑わう。
     腹ごしらえが終わったところで――――待ちに待った、サッカーの時間。ミニゲーム用のコートで3on3の五点先取マッチ。チームマッチはあみだくじである。凛・馬狼・時光チームと凪・千切・斬鉄チームの戦いの火ぶたが切って落とされた。
     凪の応援に全力を注ぐ玲王の後ろで、潔はベンチに座って観戦していた。
     いーさぎ。ドリンクをログハウスから持ってきた蜂楽が、潔の隣に腰掛けた。
    「うへえ~。腹いっぱいで動けなくなっちゃった」
    「美味しかったもんな~。私もお腹いっぱい」
     凛は潔の倍以上食べていた筈なのに、それを感じさせないぐらいの速さでコートを駆けている。凛が放ったシュートが妬ましいぐらい美しい放物線を描いてゴールを決めた。先取点だというのに馬狼が凛に突っかかり、時光が馬狼を羽交い絞めにして抑え込んでいて、それがさらに馬狼の気に障る。馬狼がキレて大暴れするんじゃないかとひやひやものだ。今のは俺のゴールだぞ食って掛かる馬狼に対しても、精々俺の手駒として働けと凛は煽りに煽る始末だ。
     そんな光景が、潔には和やかに見えていて、蜂楽と一緒に笑い合っていた。
    「見た今の?凛ちゃん前よりもシュート精度エグ上がりしてんじゃん」
    「ほんと。憎たらしいぐらいだよ」
    ――――自分もサッカーしたい。と思っていても、潔にはその一言が言えない。言えなくなってしまっていた。あれほど大好きだったサッカーが、遠ざかっていた。それもそう。だって、あれから潔の身体は。
    「――――潔。パフォーマンス落ちた?」
     蜂楽の言葉が、核心を突く。
    「……わかる?」
     潔は自虐的な笑みで蜂楽に問うた。蜂楽は寂しそうな笑顔で返す。
    「潔のことずっと見てきたからわかる…潔、途端に身体の重心がぶれるようになったよね?」
    「うん……」
     そんなことまでわかるのか。蜂楽の慧眼に感嘆する。ということは、蜂楽には、気付かれている。その元凶も。
    「…………それって…………凛ちゃんのせい?」
     潔は答えなかった。無言、は、肯定である。
     凛のシュートがまた決まった。センタリングからのロングシュートがゴールをぶち抜いた。シュートだけでなく、ドリブルもボールキープも、元々高かった能力値が数倍に跳ね上がっていた。
     凛が強くなるにつれて、自分の身体が弱体化していることに、潔は気付いていた。
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    07tee_

    MEMO100パーセント妄想!!!!!
    一学年繰り上がりました。bllの無い世界線で同じ高校に通いながらサッカーをするrnis♀。
    息するように受けが女体化してるので注意。
    またもやse兄貴がめっちゃでしゃばる。se兄貴はきっとisg気が合うだろうなと想像しながら書いた。若干のキャラ崩壊あり。itsサンドのプリクラが切実に見たい。
    あとちょっとで終わります。
    凛と一緒(15) 五月のゴールデンウィークも部活はあるが、フルではない。偶には息抜きも必要ということで休暇が与えられている。休みの日はどちらかの家に入り浸るか、公園でサッカーするか、東京の街に繰り出すかだ。その日、凛と一緒に映画を見る計画を立てていた為、地元の映画館へ行くことになっている。筈だった。
    「で、お前ら何観に行くんだ?」
    「ピエロが出てきてめっちゃ襲ってくる映画だって」
    「趣味悪い。どうせそれ凛の趣向だろ?あいつに合わせてると甘える一方だぞ。嫌な時は嫌だってはっきり言え」
    「これでもホラーには慣れて来たところなんだよ、凛のお陰でさ。それに凛も楽しみにしてたんだし……な、凛!」
     潔は左隣に顔を向けて声をかけた。並列して歩く凛の顔はかなりの渋顔で、負の感情をまき散らしていた。
    5078

    07tee_

    MEMO100パーセント妄想!!!!!
    一学年繰り上がりました。rnis♀でrn(高二)がisg♀(高三)と一緒にサッカーするために一難学校に転校した、bllの無い世界線。
    息するように受けが女体化してるので注意。
    rnis♀仲直り回。se兄貴が仲介する。今後も喧嘩したする場合はse兄貴が武力介入することになる。se兄貴isg推しでこっそり狙ってる。
    凛と一緒(14) これまで凛と喧嘩したことは何度かあった。喧嘩といっても猫のじゃれ合い程度のもので…凛の暴言とか我が儘が原因によるものがほとんどで、苛立ちはするもの激怒する程でもないので受け流して終了させるのが定例だ。凛が謝ったのは、付き合うことになったあの一度だけである。今回ばかりはそうもいかなくなってしまった。
     ああああ。吹き溜める感情を吐き出そうとして声が漏れる。凛、完全に怒ってた。夕飯食べずに帰ってしまったし。どんな顔をして会えばいいんだか。ていうか、凛の怒りが消えてなかったらどうしよ。今回は潔に非があると認めざるを得ない。
     このまま気まずいまま、お互いに距離を空けて、自然消滅してしまったらどうしようか。いや、凛から捨てられるかもしれない。そんなことになったらどうしよう。サッカーはやってくれるかな。ここまでやっておいて、チームメイトに戻れるだろうか。無理な気がする。別の子と付き合い出したらどうしよ。何も考えたくない。考えたくないのに、嫌な想像ばかりが膨らんでしまう。
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