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    まつり🦀

    妄想の箱
    文スト太と敦(上下左右非固定女体化多めR18有)が主成分。
    サイトに載せる前とかネタとか残骸とか。

    内容がアレなので成人未満の閲覧はご遠慮ください。

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    55分に関する文豪に縁のある艦の名前

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    まつり🦀

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    織安の日常に砂糖菓子の太敦、スパイスにたねちょとか、何でも有りな話。

    織安がちっさい太と過ごしているほのぼの平和時空(by白露さん)にインスパイアされてつい書き殴って送りつけたものを公開OKといわれ調子に乗って晒します。こどもたち可愛く読んで貰えたらいいなあ。

    ##文スト

    桃の実りの健やかなれど:
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    「桃……水蜜桃か?」
     食卓の上に盛られた桃を見て、養い子の太宰治を連れて幼稚園から帰宅したばかりの織田作之助は緩く笑みを浮かべた。
     仕事が一段落ついた坂口安吾が書斎から顔を出し、ふたりを出迎える。そして同じく笑みを浮かべながら桃を見る。そんなふたりを見上げて、太宰は園帽を脱いだ。
    「太宰君、着替えてきなさい。おやつに桃を剥いてあげましょう。織田作さんのいうとおり水蜜桃です。甘い桃ですよ」
    「すいみつ、とう?」
    「ああ、水蜜桃。うまい桃だぞ。楽しみだなあ太宰」
     そういながら織田作は一つ桃を手に取り、太宰に渡す。まだいとけない手のひらに、桃はずしりと重さを主張した。
    「もも……だぁ」
     その甘くみずみずしい香りを吸い込むと、その味が大人たちが言うように期待できる物であることが太宰にもわかった。思わず溢れ出しそうになる唾液をこらえごくりと喉を鳴らす。そうして白磁にほんのりと紅が色づいたそれをじっと眺めていると、それは太宰の脳裏に不意に何かを思い起こさせた。
    「ところでどうしたんだ、この桃は」
    「ああ、お隣さんから頂いたんですよ」
    「隣……ああ、昨日越してきた、どこぞの先生をしているという」
     おとなりさん。
    「そうです。その先生の御親戚が送ってきてくださったとかで。小さな子はお好きなのではと仰って」
    「小さな子とは、もしかして太宰のことか」
    「そりゃあうちの中ではそうでしょう」
    「……あちらの方が小さな子じゃなかったか?」
    「……織田作さん、なにボケてるんですか」
     そうだ、おとなりの、ちいさな、あのこ。
    「まあ、聞けば太宰君より4つほど年が下でね。昨日は抱っこされて寝てましたけど、さっきは手を繋がれてちょこちょこと歩いて来ましたよ。玄関先で寝ころんでいたミィちゃんをいたく気に入ったようでずっと撫でていましたね。気難しいミィちゃんが珍しい事に喉をならしてました」
    「ほぉ」
     昨日、引っ越しの挨拶にやってきた隣人は、きっちりと切りそろえられた前髪の下に顰めっ面を貼り付けた大人と、その腕に抱えられ肩にほほを預けてすよすよと心地よさげな寝息をたてて眠る、太宰や、幼稚園の周りのこどもたちよりもずっとずっと小さなこどもだった。
     太宰は不意にそのこどもの丸い頬を思い出した。今自分の手のひらある桃の様に白く、そして淡く紅に色づいた頬をしていた。
     先生だというその大人は、織田作の袖を掴みながら背伸びをしてその顔をのぞき込もうとする太宰に気がついたらしく、抱えたこどもが起きないように少しだけからだを傾けた。
     そして太宰は手を伸ばしそっとその頬に触れた。
    「あのこみたいだ」
     手のひらに残るまろい頬の柔らかさが桃を乗せた手のひらに蘇る。
    「こら、太宰君!」
     安吾の声と共に太宰の眼前に有ったはずの桃は手を伸ばしても届かない頭上、安吾の手の中に移っていた。
    「そのまま齧らないで!桃は皮を剥いてからですよ。ほらほら、制服を着替えてきなさい」
    「はぁ~い」
     桃を持って台所に向かう安吾をの背中を、口をとがらせ恨めしげに太宰は眺める。そんな太宰が居間を出て自室へと向かうのを見届けると、織田作は安吾の方を振り返った。

     ある新月の晩、日付が変わった頃だった。人が訪れてくるには少々遅すぎる時間だ。
     愛用の万年筆を置いて、織田作はそっと立ち上がった。
     さり気なく伸びをしながら窓の外を見た。庭を挟んで見える垣根の向こう側には、先日水蜜桃を持ってきたふたりが住む家がある。古めかしいが手入れの行き届いた平屋だ。幼いこどもが住む家なのでもうとっくに眠りについているはずだった。
     しかしそこに不意に灯りがともり、微かだが銃声が聞こえた。
    「織田作さん!」
    「安吾!」
     織田作は窓を開け庭を駆け抜け垣根を飛び越える。
     安吾も玄関から飛び出して織田作の後を追った。隣家までほんの数秒。勝手口の扉は鍵が壊されていた。
    「大丈夫ですか!」
     安吾が布団の上で何かを守るようにからだを丸めてうずくまっている男に駆け寄った。肩の銃創から寝間着に血が滲んでいたが急所は外れているようだ。
    「襲撃者は此方で捕らえた。足を打ち抜いたので動けないだろう。救急車は呼んだが、まずは応急手当を。……少し動けますか?」
     ホルスターに銃を納めながら織田作が部屋に入ってきた。痛みに呻きながらも、男は安吾に支えられからだを起こす。
    「あ……敦は」
     男の下には健やかな寝息をたてる小さな……白い虎の子がいた。
    「あつし……ああ、大丈夫です。怪我一つなくよく眠っていますよ」
    「そうか……ならば、よか……っ……」

    「あつしくん、もも、すき?」
    「もも!すき!」
     太宰の隣で、隣家の小さなこども……中島敦は桃を頬張りながら満足げに笑っていた。
     それを見ている太宰もまた桃のような頬をすこしばかり赤らめてにこにことこどもらしい笑顔を見せている。それは何処にでもある微笑ましい光景だ。太宰が謎に片目を包帯で覆っていなければ。
     引越後、敦達を襲ったのは桃を送ってきた親戚だった。
     敦は資産家であった両親を事故で亡くし、その財産を総て相続したばかりだった。
     しかしまだ幼いので成人するまでは財産管理のための後見人がつくことになる。それが敦の母方の親戚である男、『先生』であった。
     男は一人身であったが世間的な地位や財力も有ったので裁判所で問題ないと決定がされた。しかしその決定に不服を持った者がいたようで……このような事態になった。
    「来週には退院出来るそうですよ、先生」
    「そうか、よかったな、敦」
    「うん!」
     まだ幼い敦は男が入院している理由など知る由もないし、知る必要もないとふたりは思っている。おそらくは保護者である男も同じであろう。
     男が入院している間、敦のことは織田作と安吾が預かる事になった。男のからのたっての要望でもあったが、状況などから安吾がこの事件の担当になったからでもある。
     男から桃を貰ったとき、安吾が己の持つ異能力「堕落論」で読みとってしまったのは親戚の賤しい思惑と疾しいこの計画だった。
     織田作と相談の上、桃のお礼がてらやんわりと探りを入れてみようと翌日安吾が隣家を訪れて見ると、突然小さな白い虎が飛び出してきたのだ。
     安吾の仕事は内務省の異能管理監視機関、異能特務課だ。その白い虎が異能であることはすぐに察知できた。
     そうなると話は早い。
     異能を持つ小さなこどもとその保護者が隣家に越してきたのは偶然ではあったが、その偶然より最悪の事態は免れた。
     安吾が異能で知った親戚の思惑を伝えると男も薄々は感づいていたようだった。
     しかしながら親戚ということもあり何もないうちに騒ぎ立てることも出来ない。なのでそれとなく安吾と織田作が見張ることにしていた。
    「俺がもう少し早く、予知ができれば先生も傷を負うことはなかっただろうに」
     織田作も数秒先の未来を見る異能力、「天衣無縫」を持っている。数秒先のこととは言え、勝手口を壊した侵入者が家人を襲撃する未来が見えたことで大事には至らなかった。
    「それでも十分ですよ、織田作さん。もしもっと遅ければ……いやいや、今こんな事を言うのは止めましょう。せっかく長官が美味しい桃を差し入れて下さったんですから」
     あっという間に空になった、桃の盛ってあった硝子の器を引き上げようとすると、太宰と敦が名残惜しげに安吾の手元を見た。
    「ふたりとも……まだ食べたいんですか?」
    「だめ?あんご?」
    「だめぇ?」
     上目遣いで甘えた口調で桃をおねだりする太宰を敦が真似をする。ふたりして大変愛くるしい顔立ちをしているので安吾は一瞬絆されそうになる、が。
    「夕ご飯が食べられなくなるでしょう、もうダメですよ」
     ここは心を鬼にしてふたりを突き放す。
    「ぼくしってるんだよ!ももはいまのきせつしかたべられないんだよ。それにももって、すぐにいたんじゃうんだって。だからはやくおいしいうにちたべてあげないとももがかわいそうだとおもうんだ!」
     しかしながら太宰は同じ年嵩のこどもたちより数段口が達者である。諦めきれないらしく小賢しい屁理屈を捏ねてくる。それでも駄目だと安吾は突っぱねた。
    「え~あんごのけち~!」
    「けち~」
     口をとがらせる太宰のまねをする敦の背中で白い物が動いていた。見れば異能の白虎の尻尾が不満げに揺れている。
    「あつしくんだってももはおいしいうちにたべるべきだとおもうよねぇ~!」
    「ね~」
     顔を見合わせ同意を求めながら太宰が敦の頭を撫でると、その尻尾は影も残さずに消えていった。
     おそらくはこれも異能力、異能を打ち消す異能……。
     その意味もまだ理解しないこどもたちに現れる力を目の当たりにした安吾は黙って立ち上がった。
    「ええやないか安吾、ちぃとぐらい。坊たち桃が好きか!水蜜桃美味いもんなあ!儂がなんぼでも購ぅてきたるわ!」
     部屋を出ようとする安吾と入れ替わるように入ってきた大柄の男、異能特務課長官の種田山頭火は敦を抱き上げ、その胡座の中に納めながら桃をねだるふたりに助け船を出した。
    「長官!物には節度ってもんが有るんですよ!全く!そうやって甘やかして!そんなことおっしゃるなら今日の晩勺は水です!水道水コップ一杯100円!」
     しかしそれは逆効果にしかならなかった。ふたりの桃どころか自分の晩酌のお銚子すら無くなってしまいそうだ。
    「……安吾に叱られてしもたわ」
    「あーあ。あんごおこっちゃったね。たねちょ、ばんしゃくなくなっちゃった」
    「た……なくなた?」
     しょんぼりとうなだれるふりをする種田の禿頭を太宰が撫でると、敦も種田を見上げ、その小さな手を伸ばす。
    「ありがとうなぁ坊。おうおう、お前さんも慰めてくれるんか。ああ、お前さんのほっぺたは桃みたいやなあ、可愛いのぉ、食べて見たら桃みたいに甘いかのぉ、ちょいと一口……」
    「え!たねちょ!だめ!あつしくん、ぼくの!」
     結局根負けして桃を持って来た安吾が和室に入るなり目にした光景は……桃のような幼い頬に齧り付こうとしている種田とその反対側の頬にぱくりと齧りついている太宰、そして真ん中で何が起こっているのか解らないまま、丸い目を大きく見開きそこに涙を滲ませ始めた敦の姿だった。
    「ちょっと!この耄碌爺何やってんですか軍警に突き出しますよ!太宰君も真似をしないで!よしよし敦君こちらにいらっしゃい。桃を持ってきたから泣き止んで、お食べなさい。織田作さんも!見ててなんで2人を止めないんですか!」
    「いやあ面白いことになってきていたから、つい」
    「つい、じゃあ有りませんよ!全く!」
     
     海が見えるこの家には、今、穏やかな優しい時間が流れている……。
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    まつり🦀

    MEMOあなたはダザアツについて 1いいねでお酒に弱いのはどちらか 5いいねで二人の対照的な点 7いいねでお姫様抱っこをしたらどうなるか 11いいねであなたがそのカプにハマった理由 を答えてください!
    https://shindanmaker.com/691650
    #shindanmaker

    てことで11rt来てたので書き上げてみました。
    現状の私のなかでの太と敦君の解釈だと思っていただければ。
    こんな感じで日々ぼんやり妄想
    いいねされたらCP語るったー1:お酒に弱いって…… アツシ君まだでしょ、っていう点は御理解頂いた上で。
    ふたりともザル。 飲んでも酔っ払ってきゃらきゃらしてる。そしてやらかしてもしっかり記憶は残ってる。朝思い出して太宰さんはにまにましてるけどアツシ君は青ざめる。 (何があったかは妄想補完ヨロシコ)

    5:二人の対照的な点、これを真面目に考えてたら長くなるな。
    まあ本に例えると太宰の本はみっちりと文字が書き込まれてるけれど敦は真っ白。これは知識云々とかじゃ無くて経験値の話。15の頃からマフィアにいてそれ以前も色々な系意見と知識を持って齢2000年の仙人で生きてきた太宰と孤児院という密閉空間の中が世界の全てだった敦の対比。真っ白ってのは楽描手帳でも35先生がちらっと言ってた。敦はその真っ白に共感したことが書き加えられていくんだろうなと思う。それが良いこと悪いこと分け隔て無い。太宰も己の知る全ての事象に良いも悪いも関係ない全てが等しい。ただ敦に書き加えられていく事象を見ながら己との齟齬を感じているかもしれない。そこが太宰がストーリーテラーでその話を読み進めながら時折己の予想を超えた動きをするトリックスターが敦君だったら面白いねぇという妄想。
    2120

    まつり🦀

    MAIKING太14歳アツピ♀19歳ぐらいの年の差逆転捏造設定。
    猫の日なので書き掛け途中までのものを出してみた。

    これ、根っこはビストとか言ってみるけどきっとだれも信じないだろうな🤣
    ミルクセェキクラウン 雨足が次第に強くなってくる中、敦はもう30分も其処から動けずにいた。
     しゃがみ込んだままで足がしびれてきた。そして頭のてっぺんから足の先までずぶぬれだ。薄手の襟衣がぺったりと肌に張り付いて気持ち悪い。運動靴もぐずぐずに濡れている。
     ちょっとそこまで買い物に行こうと寮を出たので、持っているのは財布と鍵と携帯電話だけだった。少ない荷物だということだけがせめてもの救いかもしれない。しかしこの状態では、もう店にはいることはできない。
     何事かと、そんな敦を見かねて時折声をかけてくる人はいた。しかし敦の足元を見て、事情を察して首を振るばかりだ。
    「ごめんね。こんな事ぐらいしかできなくて」
     敦は段ボール箱の中に蹲っている、産まれて間もない小さな仔猫達に傘を掲げていた。2匹の仔猫のうち1匹は大分弱っているようでほとんど動かない。もう一匹はその仔猫を護るかのように覆い被さり、か細い声で懸命に敦を威嚇していた。
    8015

    まつり🦀

    Deep Desire2019年1月初出。
    タグが使いたいが為に引っ張り出しました。
    そこはかとなく15、16巻その後ネタバレあり。
    そしてこれ書いたときはまさか3期のエンディングのタイトルがアレとは思わなかった。

    2022元日、太がまだ娑婆に出てきてないとはww
    手折り難き百合の花は:
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     既に夜の帳が降りていた。遥か下に広がる街には無数の作り物の光が流れている。時折止まるのは信号のせいか。敦はぼんやりとそんな事を考えながら高層ビルの最上階から街を見下ろしていた。
    「っ、だざ……っ!」
     硝子窓に触れていた指先に、自分より一回り大きな手が重なった。もしかしたら、と、敦はあり得ない現実を一瞬だけ期待した。
     けれど振り返ると目に入ったのは煌びやかな招宴会場と、金色に輝く髪をかきあげる男だった。
    「そこまであからさまに落ち込まれると、流石の俺でも傷つくんだが」
     仕立ての良い背広を着こなす男、フィッツジェラルドが少し困惑気味な笑顔で肩をすくめた。上質な装いに洗練された身のこなしは、どこか現実離れをしている。そんな風に敦の目には映った。それこそ、つい先刻、ほんの数時間前までは敦もフィッツジェラルドも、血生臭い惨状の中で生きるか死ぬかの瀬戸際にいたはずなのに。一転してこれはどういう事なのだろうと、敦はまだ現状に思考が追い付かない。
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