2/5ファンにハートを テレビを見ていたらクロムちゃんが指ハートをしていた。かわいい!
ということで横で本を読んでいるメフィスト様にもしてみる。
「メフィスト様!」
「なにそれ」
「ファンサです。ハート」
「……誰にでもする?」
「しないです」
「ふうん」
じゃあいいかと頷いてからメフィスト様もパチっとハートを作ってくれる。わ、かわいい!! 破壊力すごい。
それからしばらく二人の間でファンサがブームになり、折を見てハートを送り合っていた。
なのだけど、バベルでメフィスト様と別れるときにハートを送られて送り返しているところをナルニア様に見られた。
ナルニア様は首を傾げてからメフィスト様に話しかけている。普通にハチャメチャ恥ずかしいので、外でやるのはやめようね……。
と、思っていたひと月後。やはりバベルでバチコちゃんやアムちゃん様と一緒になったので、その話をする。
「……という事があってめちゃくちゃ恥ずかしかったんですよ」
「ファンサ? いいわねん♡ 私も家でやってみようかしら」
「アッチにはこっ恥ずかしいな」
「イルマくんにやってみたらいいんじゃないですか? きっと大量のハートを返してくれますよ」
「想像しただけでうるせえなあ」
「こうかしらん♡」
「色冠のファンサ、色気がエグい!!」
「アムリリス様、他所でやっちゃダメなやつです!!」
などと騒いでいたら、ドタバタと足音がしてアミィ・アザミ様がやってきた。
「ナルニア様にいらぬことを吹き込んだのは貴様か!!」
「え、なに」
「……最近フェンリル様がファンサするようになった」
「マジかよ」
「あら、してもらおうかしら」
「それ教えたのメフィスト様ですよ」
そう言うとアミィ様がめちゃくちゃ嫌そうな顔をする。ファンサしてさし上げようかと思ったけど、メフィスト様が嫌がるから止めておいた。
「アミィ様もハートを返せばいいじゃないですか」
「できるか!!」