風柱の不死川実弥、水柱の冨岡義勇、ふたりは犬猿の仲、混ぜるな危険、水と油。鬼殺隊員たちにそういった認識をされていた。
「誰か鎹鴉で柱を呼んでくれっ!!」
「これ以上被害が出る前に……。今から水柱さまが来てくださるそうだぞっ!!」
「よかった、これで鬼の頸を斬れ……はぁ? 風柱さまも来るのかよっ!!!!」
「俺たち生きて帰れるのかっ?」
救援を頼んでふたりがかち合ってしまった時、下級隊員や隠はそういったことを呟き合っている。新人への現場教育の一言目は「風柱と水柱を同じ任務に就かせるな」である。
それもこれも、豪快で声も大きくべらんめえ口調で水柱・冨岡に対して風柱・不死川が一方的にまくしたてるからだ。そして冨岡といえばきつい物言いに対してただじっと聞いていて、それに対して悪態をついた不死川が怒ってその場を離れてしまう。そういった場面に複数の現場で下級隊員や隠たちが遭遇してしまえば、ふたりは仲が悪いと思うのは当然だろう。
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