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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    支援課で、キスにまつわる小噺を1本。多分健全のはず。時期は、碧のどこか(ただしワジとノエルはいません! うまく話に組み込めなかった(泣))
    1時間クオリティですが、読んだ方に少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!

    #軌跡
    locus
    #特務支援課

    キスの日 支援課ver「ねえ、ロイド。仲良しだとキスするのはどうして?」

    キーアからそんな発言が飛び出したのは、日曜学校から帰ってきてすぐの事だった。
    その内容に、ロイドはぶふっ、と飲んでいたコーヒーを吹き出し、エリィは手元が狂ってカップに注ごうとしていたコーヒーをこぼし。ランディとティオは比較的冷静に見えたが、やはり動揺はしているのかカップを持つ手が震えている。

    「げほっ、ごほっ、ごほっ」
    「だ、大丈夫? ロイド」
    「エリィさん、落ち着いてください。それは台拭きです」
    「お前の持ってるのは雑巾だぞ、ティオすけ」

    そんな阿鼻叫喚を眺めながら首を傾げたキーアは答えが返ってこないため再び同じ質問を繰り返し。
    どうにか立ち直ったロイドは、どうしてそんな事を聞くんだ? と尋ねた。

    「んっとね、日曜学校でね、お父さんとお母さんはよくキスをしてるって、仲良しだからだって言ってる子がいたの」
    「そ、それはまた……」
    「ずいぶんませたガキンチョだな?」
    「ランディっ!」
    「なかなか難しい問いですね」
    「ええ、そうね。……ということでロイド、任せるわ」
    「えっ」
    「キー坊はお前をご指名だからな。まあ頑張れ」
    「ちょっとランディ!?」
    「頑張ってください、ロイドさん」
    「ティオまでっ」

    他のメンバーから押しつけられたロイドは頭を抱えたくなった。なぜ、と言われても、したいからするとしか答えようがないからだ。
    だがキーアはキラキラと期待に目を輝かせてこちらを見ていて、保護者としてきちんとした答えを返してやらねば、という責任感、あるいは使命感のようなものがわき。頭を捻り、ロイドが絞り出した答えは単純なものだった。

    「好きっていう気持ちを、相手に伝えるため、かな」
    「言葉だけじゃだめなの?」
    「う~ん。言葉に出すだけじゃなくて、もっとたくさん好きだって伝えたいんだよ」
    「ほえ?」
    「そうだな……」

    だがなかなかキーアには伝わらず。少し考えたロイドはキーアを手招きすると、好きだよ、と言う。そして次にぎゅっと抱きしめ、ふわふわと柔らかい髪にちゅ、とキスを落として、どっちがたくさん伝わった? と首を傾げ。
    にこりと笑ったキーアはわかった気がする! と言うと、キーアの目線に合わせてしゃがみ込んでいたロイドの頬にキスをして、えへへ、とはにかんで、顔を真っ赤にしたロイドと、ロイド(さん)だけずるい、とぎゃあぎゃあ騒ぎ出すメンバーに、今日も平和だ、とツァイトはくあ、とあくびをするのだった。




    「わかってもらえたなら良かった。ああ、でも、口はダメだぞ?」
    「そうなの?」
    「そこはな、一番大事で、自分の、何もかもをあげても良いと思った人とだけするんだ。そうだな、今はまだわからないかもしれないけど。もう少し大きくなればきっとわかるよ」
    「う~ん? よくわからないけどわかった!」
    「そういうお前さんには、何もかもをあげたい相手ってのはいるのか?」
    「うわ、ランディ!? ……別に、答える必要はないだろ」
    「あら。私も少し気になるわね」
    「ですね。天然たらしなリーダーの恋愛事情は、トラブル防止のためにも把握しておきたいところです」
    「それらしく理由をつけてるけど、ただ気になるだけだろう!? ……今のところ、そういう相手はいないよ。これで良いか?」
    「本当かしら? 気になる相手とか」
    「逆にすげえ気に入られてる相手とか」
    「いたりするんじゃないですか?」
    「しつこいぞ。というか意気投合するな! いないったらいないからっ」
    「あ。出ていってしまいましたね」
    「ちょっとからかい過ぎたかしら?」
    「ま、すぐ戻って来るだろ。だってあいつ、今日の夕食当番だし」
    「今日はね、キーアのためにオムライス作ってくれるんだって!」
    「あら。それなら確かにすぐ戻って来るわね。なら少し待ってましょうか」
    「だな。……ああ、キー坊。もし口にちゅーしたいと思えるような相手が出来たら、すぐに言うんだぞ?」
    「うん、わかった~」
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