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    mona5770

    Twitterに投げたネタをちょっとまとめたメモ置き場
    燭へしと治角名が混じっています。ご注意ください。

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    mona5770

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    (治角名)リモート会議に参加する角名と甘えにくる治
    リーマン軸は彼らにはないはずなのに、自分の土俵に入れようとするのはやめなさい。
    いやでも角名は午前中だけでも会社員のはずだ。よし。
    (バレー関係、仕事関係は完全捏造です)
    無難に総務とかに配属されてコピーしてるのも想像したけど、角名はSNSとか得意なんでしょって無茶ぶりでHPメンテとかの仕事してるイメージ。

    #治角名
    nameOfTheCorner

    リーマン角名に夢を見る。仕事中はPCメガネ着用よろしく。ご時世もご時世だし「シーズンオフの出社は最低限でいいよ」と言われた。選手としてはともかく会社員としては絶対にいなければ困る存在かと言われたらそうでもないし、毎日がちがちに出社しないと困るような仕事量でもないことは自分でもわかっている。
    仕事内容もパソコンさえあればどこでもできるものだし。
    となれば躊躇せずに「ありがとうございます」とその提案をありがたく素直に受け入れるしかない。つかほんとにありがたいし。
    もちろん代表関係の招集もあるから完全なオフではないし、出社しなくていいだけで、リモートワークで決められた仕事はこなすわけで。
    もちろん会議やミーティングがあれば参加しなければならない。
    とはいえ出社が免除されればどこを拠点にしても、それが招集されたときに困るほどの僻地でなければまったく問題はなくなるのだ。
    となれば遠距離の恋人を持つ人間がどうするかって言われたらひとつだよね。
    兵庫にあるチームの体育館を使うという侑に「一緒に自主トレさせてよ」ってねじ込んで、ガラガラと荷物を引きずってもうひとつの家に帰ってきたのは数日前。
    まだ灯りがついている店の格子戸をあけると「おかえり」と声がかかる。
    「……ただいま」
    ここもお前の家やでって何回も言われてやっと口にできるようになったこの言葉。
    まだすこし照れてしまう。
    「腹へってへんか?」
    とてとてと近づくと、バレーをやめたくせに高校時代よりも厚みをみせる胸にぼすんと身体をあずける。
    「ごはんよりもこっち」
    「お、ヤろか」
    「違げーよ。治の匂いってことだよ!盛んな」
    「匂いて!そんなんで腹膨れへんやろ、メシちゃんと食え」
    なんて言いながらもぎゅうって抱きしめてくるから、ひさびさの治の香りと子どもみたいに温かい身体を堪能した。
    ああ、治だ。
    なんだかんだ言いながらも治だって「すなやー」って言いながら頭をすりつけてくるから「お前の角名くんだよ。ほら存分に味わえ」ってぐりぐりとすりつけ返してやった。
    なんこれ幸せ。

    ま、そんな感じでひさびさの治をいろんな意味で味わって、ふくふく満足で眠りについた。
    あー帰ってきてよかった。

    なんて思ってたわけだけど。

    「だから!仕事中は入ってこないでって言ってるでしょ!」
    たしかに学生時代も自宅にいるよりも俺の部屋にいるほうが多かったけど、専門とバイトで多忙な治よりも練習はあれど余裕があったからテスト勉強もレポートも治のいない時間にやってたし、遠距離になってからもオフになるとここにちょこちょこ帰ってきてはいたけど、仕事を持ち込んだのは初めてだ。
    昔はほぼ毎日一緒だったから、それぞれがスマホいじったり、ゲームしたりって一緒にいても違うことしてるほうが多かったけれど、特に会える時間が減ってからは話をしなくても、それぞれ違うことをしていてもなんとなくすぐ触れる距離にいるようになっていたのは確か。

    でもね。

    おにぎり宮の二階、使っていなかった物入を片付けて作った仕事部屋にこもっていると、ふらふらと治が入ってくる。
    午前中の数時間のことなのに!
    むしろ毎日届く食材を吟味して、足らないものを仕入れに行って仕込みして、店を掃除したり帳簿つけたりと治のほうが大変なはずなのに、なぜかその合間を縫うようにふらりと入ってくるのだ。
    そして何か言いたげな空気を出しながら背後を彷徨きながら様子を窺ってくる。
    熊か!
    厚みのある胸、血管が浮く太い腕、時折見せる獰猛な瞳の色。
    似てないことはないか。いやそうじゃなくて。
    「何か用?」
    パソコンから顔を離さずにそういうとすすすすって寄ってきて「休憩しよーや」とか「味見してー」とか肩に顎をのせて甘えてくる。
    可愛い。
    正直可愛い。
    でもダメ。
    「あとで」
    「もうちょっとで終わるから待ってて」
    「お昼ごはんに食べる」

    「すーな」
    はっきり言うと治にすりって顔を寄せたり、指に触れたりしながら、甘えた感じで名前を呼ばれるのに俺は弱い。
    めちゃめちゃ弱い。
    つい「うん」って言っちゃう。
    もちろん本人には言ったことないけれど、この双子そういうことには目ざといというか本能的に察知するというか。

    双子の片割れと付き合う北さんもたまにぼそりと「あれは本能的にわかっててやっとる」って言う。
    「わかってても負けませんか」
    「せやねん。つい甘やかしてしまう」
    「わかります」
    「たまに甘やかしすぎたらあかんって頑張るんやけど」
    「上目遣い」
    「おん」
    「なーあかんのー?っていう甘えた声」
    「せや」
    「指とかすりすり撫でてきてね」
    「あれはあかん」
    「北さんでも負けるんですね」
    「結構がんばっとるんやけどなあ」
    「あいつらが悪い」
    「せや俺らは悪ないねん」
    あの双子のたちが悪いという結論でいつもこの話は終わる。
    というわけでまあまあの確率で敗北するんだけど。

    とはいえ敗北できない戦いもあるのだ。
    「出社はしなくても週に一度のミーティングには参加してほしい」
    業務の進捗確認と、部署内の情報共有。
    短ければ15分、長くても30分程度のこと。
    なのにまれにそのタイミングで治が顔をのぞかせる。
    この家に戻ってすぐのミーティングで俺は頭を抱えることになった。
    事前に言っておかなかった俺も悪いけど、部屋に入ればわかるじゃん。
    空気を読むどころか、画面を覗き込みかねない治に「ハウス!」って言いそうになった。

    とっさにマイクを切ってなんでもない顔をカメラに映しながら
    「今だめ!あと30分ここに入ってきたらだめ!」って早口で捲し立て、マイクを入れるとどうかなという課長に「そうですね」と返事をする。
    早く店に戻れよという俺の背後で「ふうん」とまだ画面に映る人を見ている気配がする。
    お前なあ。
    背後はぼかしてあるけどたぶん影は映っている。
    どうしようかなとカメラ切って追い出すか。
    そう思う背後で部屋を出る気配がしてふうと息を吐いた時だ
    「あれ?角名君、部屋に誰かいるの?」って言われて「ブッホ」と変な声が漏れた。
    「あ、えっと、父です」
    そうなんだ。実家なのか。お世話になってますなんて声に「ちちでーす」と不満そうな声がして変な汗がでた。
    それから「この時間は絶対入らないで!」って重々言い聞かせるようにした。
    「どんなやつらが周りにいるんか気になるやん」とか言い出す治に、奥義「他の人に目が移るわけないでしょ?治が一番じゃん」を発動。
    そんなのあたりまえ、どうしてわからないの?っていう顔を添えてやると「せやな」って納得したから安心してた。

    言い聞かせた甲斐があったのかしばらくは入ってこなかったから油断してた。
    ミーティングももう終わるかなってタイミング。
    ずりずりって音がしてお腹に太い腕がぎゅっと巻きつき、腰のあたりにすりっと頭が擦りつけられた。
    昨日は東京で代表関係の打ち合わせがあって、家に着いたらもう治は半分夢の中で、朝は俺が寝坊してすれ違った。
    腕が触れるところからさみしかってんって声が聞こえてくるようで。
    でもさあ、それお前だけじゃないし。
    普段会えない時間のほうが長いのに、ちょっと一緒にいると一日離れただけでさみしくなるとかほんとバカみたいだね。俺たち。
    触れられるともうその温度を離したくなくて、腹に回された指をふにふにと触る。
    毎日何時間もボールに触れ、突き指を繰り返して太くなったごつごつとしたこの指が、いまはおいしいご飯をたくさん生み出して食べる人を笑顔にしてる。
    最初に「飯の仕事をする」って聞いた時も治はすごいなあって思ったけど、今もずっと思っている。治はすごい。そんなすごいお前がそばにいるから俺も頑張れるんだよ。
    すっかり世間話になっているミーティングをぼんやり聞きながら、治の指や腕の筋をふにふにと掴んでいると、調子にのった指が腹のあたりをやわやわと触れ始めた。

    こら。

    「角名くん、今回は関西にいるんだって?」
    ふいに話題がこっちにふられてビクンと身体が跳ねる。
    「あ、はい。昔のチームメイトと自主トレしてます」
    「へーでも実家は愛知だよね?ホテル暮らし?」
    「や、えっと、あの知り合いの家にお世話になってて」

    「しりあいでーっす」

    腰のあたりで低い不満げな声が漏れる。
    拗ねちゃった。
    仕方ないでしょ。恋人の家にいまーっすとか言えないじゃん。
    適当に話を切り上げて「じゃあまた来週お願いします」といったあと「はああああ」と思わずため息が漏れた。

    怒られると思ったのか、びくんとそれでも俺の腰を抱き込んだままの身体がわずかに縮こまるような気配がする。

    ばーか。

    「治」
    低めの声を出すとびくんと身体が跳ねた。
    「はい!」
    かーわいいなあ。
    「仕込みは終わったの?」
    「終わりました!」
    今日は夜だけやから。ちゃんと全部終わってるって言い訳じみた言葉が続く。
    「そっか。じゃあご褒美あげなきゃね」
    「へ?」
    今日の仕事は全部片付いたし、何より一日触れてない身体が治が欲しいって叫んでる。
    腹にまわされたままの腕を持ち上げると、掌にちゅっとキスをひとつ。
    今日の練習、何時からだったっけ?
    差しさわりのない程度に終わらせてね。
    そう祈りながら振り向くと、ぽかんとしたままの治の唇にキスを落とした。


    午後からの練習にはなんとか間に合ったけれど、腰がちょっとだるい。
    そして顔を見るなり侑に「うわ、おまえなんやねんそれ」って思い切り嫌な顔された。
    「なんやねんって何だよ」
    「鏡見てこいや。まったく昼から盛りやがって。文句はエロ豚に言うから着替えてこい」
    「そうしてくれると助かるよ」
    「クソバカップルが」

    悪態をつきまくられた次の日。
    店に現れた北さんのどことなくぎくしゃくした動きに「お前も人のこと言えないだろ」と思わずつぶやいた。

    「人のこと言えないじゃん。朝から盛ってんじゃないよ」
    「朝からちゃうわ」
    「朝までか!」
    「しゃーないやん北さんかわええねんもん」

    ほんとDNA一緒だよね。お前ら。

    「しゃーないやん。角名がかわええねんもん」

    昨日の夜を思い出してちょっと疼いた。
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