逸話の真偽「確かお前あの時…象に使う麻酔量、とか言っていたよな…死んだらどうするつもりだったんだ」
「死んでない」
「結果論だ」
「噂で聞いたんだよ。〝継国縁壱〟にホッキョクグマを昏倒させる麻酔銃を使ったが、欠伸をしながら一個中隊をものの数分で壊滅させた、ってな」
「嘘だそんなの」
「どうだか」
「お前以外に薬を打たれたことはないし」
「一個中隊の方は否定しないのか」
「うん。でも、」
「否定しないのか?」
「うん」
「……フーン」
「でもな、北極でとある作戦に参加した時、ホッキョクグマに遭遇して、」
「どちらがデカかった」
「なにが」
「お前とホッキョクグマ」
「もちろん向こうに決まってるだろ?」
「お前、3メートルもあるのにか」
「そんなにない」
「っ、ふふ」
「なんだよ、もう…」
「で?遭遇して、どうした」
「私を見てとても怯えていたから、パニックからきっと襲ってくる思ったんだ。だから、お前では私に勝てない、そこを退いてくれ、って話をしたんだ」
「話しかけたのか?熊に」
「うん」
「……それで、どうした」
「退散してくれた。無益な殺生はしたくないから助かったよ」
「一個中隊壊滅させたくせになにが無益な殺生はしたくないだ」
「あの時はひとりも殺してない」
「嘘をつくな」
「ほんとだよ」
「嘘を……」
「(ほんとだよ、の目)」
「……私のことは殺してやむなし、と思っていただろ」
「無惨は他と違う。殺す気で挑まねばこちらが瞬く間にやられる」
「フーン」
「万全の状態で挑んで、そうだなぁ……勝率は8割か。お前の方が頭はいいから」
「随分と甘く見積もられたものだな。一度本気で殺り合うか?」
「んー、怪我させたくないから嫌だ」
「それはこちらの台詞だ」
このあと本気でヤり合った❤️(最低のオチ)