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    hikagenko

    @hikagenko

    HN:
    ひかげ

    サークル名:
    Hello,world!

    ジャンル:
    ド!、ズモなど

    イベント参加予定:
    25/05/04 超5次ドリ2025

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    hikagenko

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    同世代親方達にお祝いしてもらった帰り道のライトくんとビューガくんの話。
    再録本出すときに加筆修正予定。

    #ズモ

    Twilight永遠井ライトとビューガは、並んで河原を歩いていた。
    ライトの足取りは軽く、どこか楽しげだった。一方のビューガは、腕を組み機嫌が悪そうに歩いていた。
    そんな二人は数十分前まで、岸家で行われたパーティーに参加していた。
    夢幻ダイ主催のクリスマスパーティーに強引に誘われ参加したライトだったが、行ってみればライトのサプライズ誕生パーティーだった。
    親方達からは「ライトにプレゼントってさ、難しいじゃん?」「プレゼントしがいがないよな」「好きなもの知らないしね」「まあまあ」と散々なことを言われながら、岸家御用達農場のお取り寄せ回数券をプレゼントとして渡された。全員でお金を出し合って選んだらしい。
    その後、パーティーに参加したリキシン達が何故か人間界のルールで相撲大会を始めた。ビューガは1回戦第1試合で、カワタロウの張り手を避けて走り回っている最中に土俵から転げ落ちた。土俵のサイズを見誤ったらしい。
    「確かに、カミズモウの土俵とは大きさが全く違う。気を引き締める必要があるな」「次は俺の番だ! ビューガと同じ轍は踏まないぜ!」「ところでぇ、そもそも土俵の中って普通走り回るもんなワケ?」と他のリキシン達に触れられまくり、完全に臍を曲げてしまった。
    「いやぁ、俺は面白かったぜ。ビューガの相撲」
    「ライトもやってみたらどうだ」
    「それも面白いかもな」
    軽口を投げ合いながら、ふたりは歩く。機嫌の良さそうなライト。機嫌の悪そうなビューガ。変わらない雰囲気、変わらない距離のまま、二人で帰路に就く。
    「っていうか、ビューガは誕生日ってないの? 笑わせてくれた礼に、なにかプレゼント考えてやるぜ?」
    「人間と一緒にするな。というか」
    ビューガの足が止まったことに気付いたライトが足を止めた。数歩後ろで立ち止まったビューガに視線を向ける。
    「俺が欲しいものが分からないと言うつもりか?」
    さっきまで機嫌が悪そうにしていたビューガは、腰に手を当て、自信ありげに笑っていた。ライトは目を丸くして、それからフッと笑った。
    「やれやれ。次のカミズモウ大会って、いつなワケ? 毎年開催するわけじゃないんだろ?」
    「知らん」
    「全く、しょうがないな。じゃあ早速、あの岸家御用達牧場とやらからなにか取り寄せるか」
    「肉」
    「はいはい」
    再び歩き始めたライトに続き、ビューガも歩き始めた。
    黄昏時。
    ライトとビューガの影が、長く伸びていく。
    もうすぐ夜がやってくる。光がなければ何も見えない、真っ暗な闇が迫ってくる。
    それでも。
    この世界はまた光に包まれる。何度でも。
    明けない夜も、終わらない朝もないのだから。
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    モデルのマイクちゃん×物理教師の相澤の話です。
    四季とごはんネタ。
    ふたりごはん秋夜22時半。
    それほど大きくない通りのそれほど綺麗でもない、こじんまりとした中華料理屋の暖簾を二人の男がくぐる。
    「いらっしゃいませ~。あら、こんばんは」
    「ども」
    「まだ時間大丈夫?」
    「大丈夫よ。あと10分待ってお兄さんたちが来なかったら閉めようと思ってたとこだけど」
    うふふ、と笑いながら女将さんは油で少しべたつくカウンター席を年季の入った布巾で拭き続ける。

    仕事が早く終わった日は二人そろってこの店に来るのが日課になっていた。
    同棲して早三年。引っ越してきた頃は今より忙しくなかったこともあり、二人でよく近所の飲食店を開拓していた。ちょっと小洒落たイタリアン、大人気ラーメン屋、少しお高めな焼肉屋などなど。色々と食べ歩いた末に落ち着いたのが、ここの中華料理屋だった。かなり年季の入った見た目で、隣の新しくできたラーメン屋と見比べると一瞬入るのを躊躇してしまう。しかし、逆に言えばそれでもこの地で長年店を構えることができるのというのは、それだけ美味いということであり、自分たちのようにこの店を気に入って足繁く通う客がいるということなのだろう。
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