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    hikagenko

    @hikagenko

    HN:
    ひかげ

    サークル名:
    Hello,world!

    ジャンル:
    ド!、ズモなど

    イベント参加予定
    26/01/25 5次ドリ11

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    hikagenko

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    同世代親方達にお祝いしてもらった帰り道のライトくんとビューガくんの話。
    再録本出すときに加筆修正予定。

    #ズモ

    Twilight永遠井ライトとビューガは、並んで河原を歩いていた。
    ライトの足取りは軽く、どこか楽しげだった。一方のビューガは、腕を組み機嫌が悪そうに歩いていた。
    そんな二人は数十分前まで、岸家で行われたパーティーに参加していた。
    夢幻ダイ主催のクリスマスパーティーに強引に誘われ参加したライトだったが、行ってみればライトのサプライズ誕生パーティーだった。
    親方達からは「ライトにプレゼントってさ、難しいじゃん?」「プレゼントしがいがないよな」「好きなもの知らないしね」「まあまあ」と散々なことを言われながら、岸家御用達農場のお取り寄せ回数券をプレゼントとして渡された。全員でお金を出し合って選んだらしい。
    その後、パーティーに参加したリキシン達が何故か人間界のルールで相撲大会を始めた。ビューガは1回戦第1試合で、カワタロウの張り手を避けて走り回っている最中に土俵から転げ落ちた。土俵のサイズを見誤ったらしい。
    「確かに、カミズモウの土俵とは大きさが全く違う。気を引き締める必要があるな」「次は俺の番だ! ビューガと同じ轍は踏まないぜ!」「ところでぇ、そもそも土俵の中って普通走り回るもんなワケ?」と他のリキシン達に触れられまくり、完全に臍を曲げてしまった。
    「いやぁ、俺は面白かったぜ。ビューガの相撲」
    「ライトもやってみたらどうだ」
    「それも面白いかもな」
    軽口を投げ合いながら、ふたりは歩く。機嫌の良さそうなライト。機嫌の悪そうなビューガ。変わらない雰囲気、変わらない距離のまま、二人で帰路に就く。
    「っていうか、ビューガは誕生日ってないの? 笑わせてくれた礼に、なにかプレゼント考えてやるぜ?」
    「人間と一緒にするな。というか」
    ビューガの足が止まったことに気付いたライトが足を止めた。数歩後ろで立ち止まったビューガに視線を向ける。
    「俺が欲しいものが分からないと言うつもりか?」
    さっきまで機嫌が悪そうにしていたビューガは、腰に手を当て、自信ありげに笑っていた。ライトは目を丸くして、それからフッと笑った。
    「やれやれ。次のカミズモウ大会って、いつなワケ? 毎年開催するわけじゃないんだろ?」
    「知らん」
    「全く、しょうがないな。じゃあ早速、あの岸家御用達牧場とやらからなにか取り寄せるか」
    「肉」
    「はいはい」
    再び歩き始めたライトに続き、ビューガも歩き始めた。
    黄昏時。
    ライトとビューガの影が、長く伸びていく。
    もうすぐ夜がやってくる。光がなければ何も見えない、真っ暗な闇が迫ってくる。
    それでも。
    この世界はまた光に包まれる。何度でも。
    明けない夜も、終わらない朝もないのだから。
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    INFO・α×αの地獄のオメガバースです。
    ・幻太郎と自我の強い厄介モブ女ががっつり絡みますので、幻モブ♀が苦手な方はご注意ください。(幻からの恋愛感情はありません)
    ・全年齢レベルですが性行為を匂わせる描写が多々あります。
    ・ハピエンです。
    Strive Against the Fate(無配サンプル) 脈絡なくはじまった関係は、終わりもまた前触れなく訪れるのだろう。瞼をひらけば高く陽が昇っているように、睦み合う夜は知らず過ぎ去っていくのかもしれない。すこし日に焼けた厚い胸がしずかに上下するのを見つめるたび、そんなことを考える。
     ずいぶん無茶をさせられたせいか下肢には痺れるような怠さが残っていて、半分起こした身体をふたたび布団に沈めた。もう半日ほど何も食べておらず空腹はとっくに限界を迎えている。けれど、このやわらかなぬくもりから這い出る気には到底なれず、肩まで布団をかけなおした。隣を見遣ればいかにも幸せそうな寝顔が目に入る。
     夜が更けるまでじっとりと熱く肌を重ねて、幾度も絶頂を迎えて、最後に俺のなかで果てたあと、帝統は溶け落ちるようにこてんと眠ってしまった。ピロートークに興じる間もなく寝息が聞こえて、つい笑ってしまったっけ。真っ暗な夜においていかれたような寂しさと、尽き果てるほど夢中で求められた充足感のなかで眠りに落ちたあの心地よさ。身体の芯まで沁み入るような満ち足りた時間に、いつまでも浸っていたくなるのは贅沢だろうか。
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