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    Orr_Ebi

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    Orr_Ebi

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    河田夢を書き始めたけど途中で恥ずかしくなってやめた かけねえほんと

    #SD夢

    25歳河田×同郷同い年OL(デフォ名三浦ユリ)中途入社で入ったのこの会社は、立地のせいもあってか妙に合コンが多い。
    港区に位置する本社勤務だ。
    やれ合コンだやれ飲み会だと週末になると毎回呼ばれる。
    飲み屋も多いし美味しいお店も多いのは、お酒好きとしては嬉しいのだが、いかんせん"そういう場"として用意されることが多く辟易する。
    そういう場、とはつまりいい男と出会おうという場である。
    正直、私はそこまで恋愛体質ではない。
    ただ美味しいお酒と美味しいご飯が好きなだけだ。
    その場でいい雰囲気の男がいようと、仲のいい女子がいようと別にどうでもいいのだ、正直。
    でもこうして、明らかな合コンに呼ばれる。
    「…初めまして、三浦です」
    仕方なく挨拶する。
    えーー、下の名前は〜?なんて、1番端の1番うるさい男が無駄な煽りを入れてくる。
    「ユリです」
    ゆりちゃんよろしくー!なんて変な盛り上がり。
    今日のメンツは五分五分だ。
    どうやら千葉のプロバスケ選手たちらしいが、スポーツに興味のない私は全く存じ上げなかった。
    はいじゃあ次の人、なんて例のうるさい男が司会進行していくが、私としては帰りたくてしょうがなかった。
    女子側の紹介は私が最後で、ここからは男子たちの自己紹介だ。
    私以外の女性陣3名はやる気満々で、この合コンが始まる前にメイクを直したり仕事中はつけていなかったアクセサリーをつけていたりと熱心な様子だった。
    ここから男子の自己紹介というのもあって、ほぼ全員前のめりだ。
    「えーっと、竹内です!去年千葉に移籍しました!」
    うるさい男は竹内という名前だったらしい。おそらくこの合コンをセッティングしたのだろう、髪型もワックスで固めて気合いが入っている。1番ひょろっとしている。
    「佐藤です。1番後輩です」
    続く佐藤は見るからに緊張していた。歳も私より下っぽそう。真面目に見えるが悪くない。おそらく私と同じように連れてこられた系か。
    「菅原です!得点王でーす!」
    この人もチャラいな、竹内の連れか。というのは菅原、日焼けして女慣れしてそうで筋肉を惜しげもなく披露するタンクトップ姿。入室してきた時サングラスもかけていたから、私がイメージするチャラいバスケ選手を地で行っている。
    「…えー、名前は河田です。よろしく」
    1番最後の人が1番ムキムキだった。顔もゴツくて体が1番でかい。佐藤ほど緊張はしていないが、別に乗り気でもない感じ。この人だけ名前を聞いたことがあった。
    男性陣はバスケ選手のこの4人、女性陣は私含めて全員OLという異色の合コンだった。
    「じゃあ、まずは乾杯しよっか」
    竹内の言葉に、消えかけた泡のビールグラスを持つ。私の横の同僚4人は意気揚々とグラスを掲げていた。私も仕方なく、目の前にいる河田選手と乾杯してグラスの音を立てた。
    「よろしくお願いします」
    ほぼ意味なんてない言葉を交わしながら、河田さんとコツンとグラスを当てた。
    ビール好きじゃないんだよな、と思いながらひとくちだけ口に含んですぐに置く。河田さんもちょっとだけ飲んでいた。
    「三浦さん」
    河田さんが声をかけてきた。あら、結構すぐ喋るタイプかと思う。
    こういう合コンは、最初のうちはお酒が回るまでみんな緊張してあまり会話が弾まないのに(無駄な合コン経験で培った結果だ)
    「あ、ユリで大丈夫ですよ」
    「じゃあユリさん」
    ちゃんとさん付けするタイプだ、と感心する。紗奈ちゃんと呼ばれるだろうなと思っていたから。
    「はい、河田さん」
    「…河田でいいけど」
    「いやいや、流石に年上ですよね?」
    「そうか?俺は25だけど」
    「えっ!同い年です」
    「ほらな」
    「…河田さん、大人っぽいですね」
    そうなのだ、河田選手はこの4人の男性陣の中で1番大人っぽい。
    おそらくさっきのうるさい男、竹内が1番先輩だろうとは思っていたが、その次かなんならそれより上だろうという貫禄と落ち着きがあったから驚いた。
    「よく言われる、年相応じゃないって」
    ふはは、と笑う顔はどことなくあどけなくて、実年齢を聞いた後だからかもしれないが、私と同い年でも違和感ないと今度は思った。
    「良かったです、同い年がいて。ちょっと浮いてるかなって思って」
    「浮いてる?なんで」
    「私が1番年下なので」
    ふーん、と河田さんは他の女性陣を横目で見た。仕事上お世話になっている先輩方はみんな私より2〜3歳上で、いわゆるお姉さん達なのだが、みんな結婚を意識しているのかなんとなく肉食女子でついていけないかも、と思っていたのだ。
    「三浦さんは、出身どこだ?」
    あっ、きたぞ。と思った。自己紹介の定番と言える出身地の話。でも私はなんとなくこの話が苦手だった。
    なぜなら秋田県出身だから。
    秋田です、という度に言われる定型句をまた聞くハメになるから。
    「…‥秋田です」
    河田さんの目が、ちょっと見開かれた。
    あーこれは、あれがくるかなーと思った。
    そうなんだ、だから秋田美人なんだね。いえいえそんなことないですよーの準備。

    「へぇ、俺も秋田出身だぞ」
    「あーいえ、そんなことは…って、え!?ほんとですか!?」
    私の最初の返事はいつも決まっているから、何も考えずに答えていたら、まさかの言葉に動揺を隠せない。
    「えっ、どこ、秋田のどこですか?」
    「県北のほう、バスケで有名な」
    「えっ山王工業!?」
    ほぼ反射で聞き返すと、河田さんは少し嬉しそうに、「んだ、よく知ってるな」と答えた。
    知らないわけがない、秋田で山王工業を知らない人なんていない。しかも同世代で活躍していた、ということは…。
    「さ、さわきたえーじと一緒にバスケしてました
    !?」
    声が上擦って謎の敬語になってしまっているのも自覚していたが、とにかく聞きたくてしょうがなかった。
    「ん?まぁ、一緒ってか後輩だからなぁアイツは」
    アイツ呼ばわり!あの沢北を!
    あの沢北栄治だ、NBA選手の。高校は山王工業にいたから、あんな有名人と同じ秋田の地にいたのが信じられないと常々を思っていたのだ。
    でも地域が違うし、2年の夏にはもうアメリカに留学していたから、彼が秋田の地でバスケをした期間はそう長くない。
    まさかその時間を一緒に過ごした人とこんな形で会えるなんて!
    「す、すごい、あの沢北と交流あったなんて」
    「三浦さん、バスケ興味ないみたいな顔してらのに沢北は知ってるんだな」
    「そりゃ知ってるよ!秋田の人なら!」
    うーん秋田のバスケ選手はもっと…とか河田さんがモゴモゴ言ってるのが聞こえたが、今の私はそれどころではない。
    あわよくば河田さん経由で沢北のサインをもらえるのではないかと邪な気持ちでいっぱいだ。
    「最近いつ会ったの?まだ交流あったりする?」
    「交流?ってほどでもねーけど、時々あの頃のバスケ部メンツで飲み会はあったりするなあ」
    「ひえ〜〜豪華!!!」
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    Orr_Ebi

    DOODLE3/1のうちにあげておきたかった沢深。
    沢への感情を自覚する深の話。※沢はほぼ出てきません
    ・深津の誕生日
    ・深津の名前の由来
    ・寮母、深津の母など
    以上全て捏造です!
    私の幻覚について来れる方のみ読ましょう。振り落とされるなよ。

    ※沢深ワンドロライのお題と被っていますがそれとは別で個人的に書いたお話です
    シオンの花束 同じ朝は二度と来ない。
     頭では分かっていても、慣れた体はいつもの時間に目覚め、慣れ親しんだ寮の部屋でいつも通りに動き出す。
     深津は体を起こして、いつものように大きく伸びをすると、カーテンを開け窓の外を見た。まだ少し寒い朝の光が、深津の目に沁みた。雪の残る風景は、昨日の朝見た時とほぼ同じ。
     同じ朝だ。けれど、確実に今日だけは違うのだと深津は分かっている。少し開けた窓から、鋭い冷たさの中にほんの少し春の甘さが混ざった風を吸い込む。
     3月1日。今日、深津は山王工業高校を卒業する。そして、奇しくもこの日は、深津の18歳の誕生日であった。

     一成、という名前は、長い人生の中で何か一つを成せるよう、という両親からの願いが込められている。深津自身、この名前を気に入っていた。苗字が珍しいので、どうしても下の名前で呼ばれる事は少なかったが、親しい友人の中には下の名前で呼び合う者も多く、その度に嬉しいようなむず痒いような気持ちになっていたのは、深津自身しか知らないことだ。
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    六本線

    MAIKING9月のグッコミの無配です。
    高校生のころに曖昧な関係のまま終わった二人が大人になって再会する話。
    ※中途半端なところで終わります。全体の話の多分三分の一くらい。
    ※鼻血の描写があります。
    no title
     久しぶりの再会、という訳ではない。高校時代、共に汗を流して競技漬けの毎日を戦った友人たちは、バスケットボールの強豪大学に進むものが多かった。試合でことあるごとに顔を合わせていたし、大人になってからも何かしらか理由を見つけて集まっていた。それほど、修羅の日々を三年間最後まで共有しきった経験は強固なものだった。
     店を選ぶのは大概がセンスの良い一之倉だ。大衆的過ぎず、かと言ってオシャレ路線にも振り切らない丁度良いところをつくので、すっかり信頼されていた。
     その日、一之倉から指定されたのは普段よりも高級志向の料亭だった。
    都内一等地の広尾だけあって、金曜の夜なのに周囲の喧騒にはどこか品があった。携帯のマップを頼りに店を探すと、古民家然とした建物の前に着く。控えめな看板には、教えられた店名が達筆な文字で浮き彫りにされていた。仕事の付き合いでこうした落ち着いた店に来ることはたまにあるが、仲間内の集まりで選ばれることはほぼ無いような場所だ。
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