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    akatubaki0305

    @akatubaki0305

    太中小説の進歩や SSを投稿します!

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    akatubaki0305

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    浮気しただざに愛想尽かして別れを告げるちゅやのお話です。(ラストはハピエンです!)メモ書きなので誤字等そのままです💦このお話はモブ♀がかなりでしゃばるので苦手な方はご遠慮下さい💦すみません💦
    メモ8

    #太中
    dazanaka
    #中モブ

    懺悔せよ(仮)「‥‥元同僚‥ねぇ」
     太宰の小さな声だが、怒りを滲ませる呟きに敦は違和感を感じる。
    「あれ?太宰さん怒ってます?」
     敦の言葉に「いいや?」と笑顔で返す太宰
    「気のせいでしたか。其れにしてもお二人ともお似合いでしたね!」
    「‥‥そうかな?」
    「はい!太宰さんもそう思いませんか?」
    「‥‥あのチビには勿体ない人だったね」
    「それ中也さんの前で云わないで下さいよ!?絶対喧嘩になりますから!」
     太宰の悪態に慌てる敦を尻目に先程の中也の態度を思い返す。

     私の事をあまり見てくれなかったな中也。
     それどころかちょっとした知り合いみたいな紹介された‥‥何あれ。
     ‥‥敦君の一言で更に私から心が遠ざかった気がする。いや、私が悪いんだけどね。
     何だろうね、もう息をするように女性を求める言葉を吐き出してしまう。女の人なんてこれっぽっちも求めてないのに。

     ‥‥此れも中也が私に愛想尽かした理由の一つなのかなぁ。

     はぁと溜息を吐く太宰に「疲れました?これ買ったら終わりなので太宰さんは先に社に戻ってて下さい!あ、荷物半分持っていって下さいね」
     メモを見ていた敦は、話し終わると荷物を半分太宰に渡して残りの買い出しに向かった。太宰は「よろしくね」と伝えて敦を見送ると探偵社に向けてゆっくり歩き出した。

    ───

    「ただいま戻りました~」
     気の抜けた声で帰社の挨拶をした太宰の耳に女性社員の会話が入ってきた。

    「その男は屑だね」
    わたくしもそう思いますの!」
    「何の話をしているんだい?」
     
     太宰は与謝野とナオミの会話にひょこりと割って入った。

    「あら、太宰さん。お帰りなさいませ」
    「敦はどうした?」
    「買うものはあと一つだけなので先に半分荷物を持って帰って来たんですよ。敦君もその内帰ってきますよ」
     太宰はにこりと微笑みながら云うと「それで?」と話を促す。

    「ん?あぁ」
    「ナオミの級友がですね?恋人に浮気をされて落ち込んでますの」
    「おや、それはいけないねぇ」
    「元々浮気を繰り返す殿方でしたので何故今更浮気されたと落ち込むのかと思ったのですが」

     ん?何だか耳が痛い話だな。

    「話を良く聞くと、その殿方は浮気では絶対に接吻をしないとおしゃっていたそうですの。接吻は本当に愛している人にしかしないと。級友はその言葉を信じて接吻だけは特別だと。自分だけに行われる愛の証だと思って彼を信じていたのです。それなのに」
    「全く酷い男だよ。乙女の純情を踏みにじりやがって!あたしだったら男として再起不能にしてやるのに!」
     与謝野とナオミが憤慨している意味が解らず太宰は首を傾ける。
    「え?今回は接吻だけだよね?」
     太宰の言葉に二人は信じられないという顔をした。
    「接吻だけ?その男は接吻は特別だと云ったんだ!その特別を裏切ったんだ、だけじゃ済まされないよ!」
     与謝野の怒りに戸惑う太宰はふと中也の言葉を思い出す。

     私が中也に会いに行った時、
    『遊びの相手に接吻キスしたのかよ』
     中也はそう云っていた。

     あの接吻は本気ではないと云った私に中也は巫山戯るなと怒り、
    『俺は!‥‥俺は手前を信じてたんだよ。
     手前の愛を信じてたんだよ、なのに!』

     ‥‥そう云っていた。

    「あ‥‥」
     今漸く理解した。

     私が犯した過ちを。

     そうか、そういう事だったのか。
     私は大莫迦野郎だ。

     中也‥‥ごめん。
     違う。
     嘘ではないんだ。
     ごめん‥‥ごめんね。
     中也は大事にしていてくれてたのに。
     本当にごめん。

    「太宰さん?」
     急に俯き苦しそうな顔をした太宰をナオミが心配し声をかけるが
    「大丈夫だよ‥‥ナオミちゃんありがとう。ごめんね、今日はもう帰らせてもらうよ」

     二人にそう云うと太宰は急いで探偵社を後にした。
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