ジュドニコと夏の小話、の設定ある夏の日、グリーンイーストのリトルトーキョーで日本式の夏祭りがあるとかで。ニコが端末機で屋台めしを調べていると「ニコにはこれが似合いそうだな」とのぞき込む影。大きな焼きとうもろこしに噛り付くスイカ柄の甚平を着た子供の写真を指差しているのはジュードだ。ふいに落とされた影の方を向けば、まず意味もなく唇を貪られたりして。幸いなことに近くにはセイジもビアンキもいなかったので胸を撫でおろしたいところだが、ニコは不服だ。似合うと言われた写真が子供の着ている甚平だったのだから。
なんとなく馬鹿にされた気分になってので、後日仕返しをすることにした。皆揃って非番だ、午後休だ、早番上がりだ――ということで四人で夏祭りに行くことにした。セイジとビアンキが先にリトルトーキョーにある小さな神社の前で待っているからと早く待ち合わせ場所に行かないといけないのに。ニコがジュードを押し倒して(実際ジュードを押し倒せるのかは置いておく)馬乗りになって、わざと浴衣をはだけさせたりするから。
ナニかがあったのかもしれないけど、ひとまず言えるのはジュードの「似合いそう」って発言は食べ物の浴衣が似合いそうの意味だけど、ニコ的には子どもが着ている甚平が着れるんじゃないかとかそういう何となく馬鹿にされたような気になったので言葉足らずで誤解しあった結果、セイジとビアンキをかなりの時間待たせることになるのだった……。
ビアンキは「ニコちゃんに迷惑かけたんじゃないでしょうね?」と図星を言われ、「ニコに迷惑はかけてないよビアンキ」と嘘つけ滅茶苦茶迷惑かけてるだろうが発言をしたり、セイジが「夜も提灯とかの光が雰囲気があって綺麗だから」とビアンキを宥めたりする。
ニコの首筋、ギリギリのところにジュードがキスマつけてても面白いけど、実はキスマなんてついてないのに「首筋、喰われてるぞニコ」って言われて、「どこ」ってニコが聞き返そうとした瞬間に首筋に跡を残すなり歯形つけるなりしてほしい。「悪い、見間違えだったからつけといた」みたいな支離滅裂なこといってニコを困らせるジュードと、溜息をつきながら襟元を引っ張って後を追いかけるニコーーの話を熱いうちに書いておきたい