ふんふんと上機嫌な音符を響かせながらお土産を片手に帰宅したレオは玄関扉を開いた瞬間に弾けるクラッカー音に襲われた。
パーティーなどで使われるクラッカーから飛び出してきた色とりどりのテープや紙吹雪を頭から被りレオは驚きに瞼を開閉させた。
「お帰りなさい、レオさん」
「あ、うん……わはは、急に何だ〜?」
クラッカーの紐を引いた司は悪戯を成功させた子供のように笑いレオの帰宅を迎えるとずいっとレオに顔を近付けた。
「今日が何の日かお忘れですか?」
「え?今日って何か大事な日か?あれ?待って考え……」
「ふふ、良いのですこちらへどうぞ」
空いているレオの手を取って司は部屋の中へと促し、レオは靴を捨てる様に脱ぎながら司に手を引かれるままにリビングへ入ると、テーブルの上にはご馳走が並んでいた。
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