僕だけのヒーロー「ふふ…」
いつもより、少し広々とした自室のベッドで寝転びながらスマホを見ているグレイは、その動画を見て思わず顔がほころんでしまった。
そこにはオレンジ頭の奇抜なヒーローが、マジックをしながらサブスタンスを華麗に回収する姿が映し出されている。
そう、彼の同室ペアでありはじめての友だち、そしてつい最近恋びとという関係にも発展したビリーだった。
いつもなら2人でパトロール、というのが定番だが今日はグレイがオフ、ビリーがパトロールという変則的なスケジュールとなっていた。
「やぁだ〜!グレイと一緒じゃなきゃオイラの本領が発揮できないヨ〜!!」
「アァ!?そんな舐めた口聞いてねェでさっさと行くぞクソガキ!」
「うわぁ〜ん!!」
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