お題【喧嘩】任務で怪我をした伏黒。応急処置だけ施すとさっさと部屋に戻ってしまったらしい。その報告を受けた乙骨が部屋に駆け込む。反転術式で傷を癒そうとするも軽傷だからと拒否されてしまう。
「伏黒くん、いつも無茶するよね。どうして?」
伏黒の手を握る乙骨が問う。顔には大きな傷パッドが貼られていて痛々しい。視線を落とすと部屋着のTシャツから覗く腕には手当ての包帯が複数。
「君には式神がいる。君自身が無理に前線に出る必要はないじゃないか。君はいつも何かを背負って頑張りすぎる。そんなんじゃいつか倒れちゃうよ」
傷だらけの手を摩りながら俯き、心配そうな表情。だが今の伏黒はそれどころではない。任務後でまだ血の気の多い伏黒は苛々していた。無茶をして怪我したのは事実。だが今は責められるようなことを言われたくない。ましてや1番言われたくない人からそういう言葉が出てきて伏黒の怒りは頂点まで昇り着いてしまった。
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