伝えたい言葉、言って欲しい言葉 時々、ふと思う。なんで恋なんてしてるんだろう。冷たい風が頬を撫でる。それがなんだか心地よくて、シュウのことを考えて暑くなってる体を冷やしてくれてるみたいだ。世はクリスマスで、俺とシュウは距離があるから会えなくて。街に飾られているクリスマスツリーの写真を撮り、シュウに送る。
『とっても大きくてPOGだよ、シュウ!』
スマホをポケットにしまうと、小さなバイブ音が手に伝わって。スマホを見るとシュウからの返信だった。
『ほんとだ、凄く綺麗だね』
なんてことないシンプルな言葉。それが嬉しくて踊り出しそうなくらい。会いたい、毎日会いたい、本当は今日だって二人きりでデートしたかった。会えなくて痛い胸が、シュウのことが好きって叫んでる。サンタさんに頼んだら、シュウを連れてきてくれたりしないかな?なんて。俺はシュウのことばかりなんだから、シュウも俺の事ばかり考えてたらいいのになんて欲が込上げる。あぁ、ダメだ。衝動的に、シュウに電話をかける。出てくれるだろうか。無機質になる呼出音がふっと止まり、愛おしい声が耳を擽る。
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