おさかな
作業進捗星に願いをで頒布した沢松無配小説です新刊「Make love in ♡♡♡」の前日譚(学生時代のお話)になります。めちゃくちゃ短いです。沢北の独白だけ。それでもよろしければどうぞ。
「松本稔だ、よろしくな」
「‥‥どうも」
生温い奴。それが松本へ抱いた第一印象だった。いくら監督から指導係を命じられたからといって、数少ないレギュラーの椅子を奪い合う敵によろしくだなんて能天気にも程がある。こんな男が次期エースだなんだと誉めそやされるなんて王者山王も所詮その程度か。それとも指導係を全うすればレギュラー争いを一歩リードできる、"内申点"のようなものが加算されるのか。どちらにせよ正直落胆した。
しかし決して気取られてはいけない、沢北は胸の内を隠しスイと差し出された手に視線を落とした。短く切り揃えられた爪。テーピングの施された細く長い指。バスケット選手らしいその手に不自然な傷やたこがないことに小さく安堵の息を吐き、しっかりと男の手を握り返した。
836「‥‥どうも」
生温い奴。それが松本へ抱いた第一印象だった。いくら監督から指導係を命じられたからといって、数少ないレギュラーの椅子を奪い合う敵によろしくだなんて能天気にも程がある。こんな男が次期エースだなんだと誉めそやされるなんて王者山王も所詮その程度か。それとも指導係を全うすればレギュラー争いを一歩リードできる、"内申点"のようなものが加算されるのか。どちらにせよ正直落胆した。
しかし決して気取られてはいけない、沢北は胸の内を隠しスイと差し出された手に視線を落とした。短く切り揃えられた爪。テーピングの施された細く長い指。バスケット選手らしいその手に不自然な傷やたこがないことに小さく安堵の息を吐き、しっかりと男の手を握り返した。
ろみぃ
作業進捗7月13日、札幌で開催される「十忍十色」に こへ伊で申し込みいたしました♪この日に発行予定のこへ伊ブック進捗です。
「どのページを開いてもらぶらぶなこへ伊!」がコンセプトのポストカードブックです。
せっかくポストカード形式なのでカラフル的にしたい気持ちでいます*^^*
(サンプルにはろみぃの記名入ってますが、実物には入れない予定です)
原稿、まだ半分も終わっていないのでがんばります・・!!! 6
conchinco57
作業進捗『灰原という思い出をふと噛み締める大人四人による「さしすゆけ」の話』七海を軸に、五条、夏油、家入、七海の四人を通じて灰原を綴る話。ゆっくり書き進めます。
【ハイバラユウの事】(さしすゆけ)【ハイバラユウのこと】
「灰原っていたじゃん」
突然出された名前。
七海建人は呪術界の復職手続き的なものにペンを走らせていたが、その動きをピタリと止めた。そして、暫しの沈黙を含んでから口を開く。
「いましたよ」
低く静かで、それでいて凛とした答えが、談話室に灯る。
八頭身どころではないでかい図体に必死に耐えていた椅子がキイと鳴り、問いかけの主である五条悟は七海が出戻りの手土産として持ってきた大福を三個平らげ、まだ足りないと包みに手を伸ばす。七海はそれを承知のうえで、手土産を二つ用意していた。一度疎遠になったというのに此処での彼ら個々の癖を覚えているなんて、と高専の門を潜りながら苦笑いしたのはつい数時間前。灰原が居れば、有名なおにぎり屋の詰め合わせなんかも用意しただろうし、日本酒も勿論用意している。
1807「灰原っていたじゃん」
突然出された名前。
七海建人は呪術界の復職手続き的なものにペンを走らせていたが、その動きをピタリと止めた。そして、暫しの沈黙を含んでから口を開く。
「いましたよ」
低く静かで、それでいて凛とした答えが、談話室に灯る。
八頭身どころではないでかい図体に必死に耐えていた椅子がキイと鳴り、問いかけの主である五条悟は七海が出戻りの手土産として持ってきた大福を三個平らげ、まだ足りないと包みに手を伸ばす。七海はそれを承知のうえで、手土産を二つ用意していた。一度疎遠になったというのに此処での彼ら個々の癖を覚えているなんて、と高専の門を潜りながら苦笑いしたのはつい数時間前。灰原が居れば、有名なおにぎり屋の詰め合わせなんかも用意しただろうし、日本酒も勿論用意している。