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    egotabunji

    REHABILI雑営団地工業棟三階 電球屋の話あんた、そんなとこうろついてどうしたんだい?
     
     ははあ、初めてだね。風俗棟に来たんなら賭け酒屋に行くのが当然だろう。
     どんな所かって? 賭け酒屋じゃ酒は買えないよ、賭けに勝ったら飲めるのさ。ただ律儀に金を賭けるやつなんてそうそういないね、そんな貴族めいたやつらは団地にゃ来ない。じゃあ何を賭けるって、だから目玉とか耳とか、身体の一部分を賭けるのさ。一番お手軽なのは血だね、目はおすすめしないよ。目を賭けるとしまいにゃ義眼屋の世話にならなきゃいけなくなる…瓶ソーダのビー玉で代用したっていいけど、目の奥に落ち込んだら大脳破裂でお陀仏だ。でも血ならみんな持ってるし、減ったらまた増やせばいい。だからみんな賭け酒屋では血を賭けるのさ。そら、そこに血売屋があるだろ、みんなあそこで血を抜いてストックしておくのさ。減ったら打ってもらうこともできる、よくできた血液銀行だよ。昔はここ以外にももっと血液銀行があったんだけど、経営が悪くなるとどこも混ぜものをするようになってきてねえ…ひどい店なんか腐った牛乳を混ぜるところもあったよ。もちろんそんなもの打ったら命はないよ、いや、死ねればいい方かな、運が悪けりゃ 1371

    スガ🦀

    REHABILIホテルのマンスリープランを利用する楽さんとフロントの二階堂さん「おはようございます」
    「いってらっしゃいませ」
    フロントににこやかに挨拶をしていく美丈夫は当ホテルのマンスリープランを利用しているサラリーマンだ。
    取引先の会社の社員で、社員向けに出したプランの担当者でもある。それなりの値段設定をしているはずだが、彼は初日というか…打合せを済ませたその足でフロントに来て申し込みをして行った。
    初めての事だからと、部下に見せる意味合いも兼ねて俺が対応した。その時いやに名前を何度も確認してきたり、世間話なのか年を聞いてきたり、最後には仕事終わったら飲んだり出来るのかと聞いてきた。一応お客様ではあるので私で宜しければ…とは言ったものの…。
    ものすごく近い距離で、吸い込まれそうなアイスグレーの瞳でイケメンボイスで言ってくるから接客には慣れているとは言えあたふたしたのも記憶に新しい。イケメンの気紛れかと思ったらプランが始まって3日目位に本当にフロントに名指しで電話がかかってきてびっくりした。あのイケボで『二階堂さんいらっしゃいますか』と言われた若いフロントスタッフはアイドルから掛かってきた電話を取った時のようだった。本当にアイドルが宿泊したらどうなるんだ。あの 1828