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    さとこ

    MOURNINGアンソロ原稿に提出しようとしていたけど、あまりに松戸要素がなく(ほぼ一刻堂さんと戸田くんのお話)ボツにした作品の供養です。

    松戸+誰かのお話、3期の山田の話も書いたんですけど、それの4期verみたいな……一刻堂さんの方がだいぶ好感度高いのがわかりますね……
    【松戸と一刻堂さん】言霊遣いと妖怪少年【戸田くんのことが気に入った一刻堂さんと(だから合わせたくなかったのに!)となっている松岡くんの話】

    【言霊遣いと妖怪少年】

    「ところで君は……」

     ぎろり、とこちらを睨むような鋭い目つきに、戸田は身体をわずかに強ばらせた。いつでもオカリナを取り出せるように、そっと懐に手を忍ばせておく。

     戸田が今、対峙しているのは、言霊使いと呼ばれている人間である。黒ずくめの和装は、得体の知れない存在感をかもしだし、その視線はこちらの正体を明かしてやろうとばかりに鋭く戸田を射抜いていた。

     一見、敵意は感じないが、まだ分からない。中には、敵意を隠すのが得意な人間もいる。男については、話には聞いたことがあっても、顔を合わせたのは初めてであり、共通の知人を介しての知識しかない。共通の知人こと、後輩の松岡は、よほどこの目の前の男が苦手らしく、『味方にいると便利だけど、敵に回せば僕ら妖怪の天敵のような人間』と、要注意人物として教えられていた。
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    truetruedp

    MOURNING注意書き

    ※全部捏造です。
    ※メンバーを同名登場させていますが、「こんな役を演じて欲しいな〜」くらいの気持ちで書いてます。当然ご本人とは関係なく、ご本人のパーソナリティに言及するものでもありません。
    ※演奏描写がありますが、彼らの実際のパフォーマンスに対する私の感想とは全く異なります。あと楽器の知識もありません。
    ※私が書きたいように書いたので、ノットフォーユーだったらそっとしておいてください。
    俺たちの復讐これは、なんなんだろうか。
    俺の何への罰なんだろうか。
    高揚していたはずの身体はすっと冷え切って、ただスポットライトが俺の表面を焦がすのみだった。
    ほぼいない観客、まばら以下の拍手。
    がくりと腕を落とすと、重力に従い指からピックが落ちた。
    暗転と共に俺は感情をシャットダウンさせた。

    タバコ臭いライブハウスの、さらに深淵たる控え室。ギターをケースにしまいながらケイゴは脳内で勘定していた。
    自分名義の客なんて呼べていないから、バック0。丸ごとの赤字。今後に繋がる何かもなく、ただの時間の無駄。
    出番前だと言うのに呑気にぎゃあぎゃあ騒ぐ共演者を横目に、息を吐いた。

    「…っす」

    愛想を振り撒く余裕も無く、ケースを背負って重い扉を開ける。挨拶は当然奴らには届いていないが、気にも留めなかった。
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