Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    」、

    銀鳩堂

    PROGRESSヤンクロ第5話「招かれざる者」TEXT版
     姫の誕生を知ったマレフィセントは復讐を思い立つ。
     大鴉のディアヴァルの回想は続く。

    ※クロウリー学園長の過去話(捏造200%)連載中。完走したら多分あちこち修正入れます。このパートのインスパイア元は映画「マレフィセント」、今回は映画のネタバレあります。もちろん改変・捏造てんこ盛り。
    ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第5話「招かれざる者」 城で、プリンセスの誕生を祝うパーティが開かれる。
     その知らせは人間の国中を駆け巡り、隣国にまで伝わった。
     国中の選ばれた客へと招待状が送られ、隣国の王家にも使節が走った。宴は国を上げての盛大なものになると、おれが出され、城の使用人たちは準備でてんてこ舞いになった。
     そして姫の誕生パーティの当日。
     城の大広間は大勢の招待客であふれかえっていた。
     客たちを見下ろす段の上には王と王妃の玉座が設けられ、その隣には隣国からの使者の席も用意された。
     主催である王が宴の始まりを宣言し、隣国の使者が長ったらしいお祝いを述べ、次に国内の有力者がお追従ついしょうをたらたらと垂れ流し……。お祝いの乾杯の前の長い「儀式」に皆がうんざりした頃に、広間に文字通り飛び込んできた者があった。
    3361

    itomasin

    DONE暇シンの髭膝のBL本のタイトルは「二人は青い春の中」、帯のフレーズは【 無骨な姫君 】です。
    #あなたのBL本
    https://shindanmaker.com/670596

    且つての連ツイをまとめ直した。青と春で浮かんだのが五行思想だったので、木行に纏わる言葉を入れられるだけ入れてみたやつ。
    二人は青い春の中東雲の下。照らされる貌は紛れもなく弟のものだ。だが何故だろう、呼ばわろうとした声が口の中で溶けて消えた。その綺麗な目玉から、涙が一筋こぼれていた。瞬間、言いようのない感情が爪を立てる。誰が弟を泣かせたという怒りだろうか。それともただ純粋に美しいものをみられたという喜びだろうか。

    分からない。感情が重い。まるで肝に鉛を流し込まれたかのようだ。ただ己の目は涙を拭う弟を見つめたまま動かない。弟の、綺麗な鱗のような爪を涙が彩る。――ああ、あの爪が乗る薬指に、永遠に自分の物である証を刻みつけたい。ふと己の魂が、犬のように吼え立てた気がした。

    この感情が分からなくて、今代の主である人の子に何気なく聞いてみた。これは何なのかと。すると老齢の人の子は穏やかに微笑んだ。それは青い春だと。若い人間には様々な青い春が訪れる、貴方の感情はその数ある内の一つだと。その春が甘く咲き誇るか、大地に還り新たな芽を育てるかは君次第だと。
    543

    百合菜

    DONE幸村バッドエンドを元にした話。

    「これ以上、龍神の力を使わないでほしい」、幸村にそう言われた七緒はその言葉を守ることに。
    ふたりは九度山での生活を送り、七緒は普通の人として生き、幸村とも家族になる。
    ふたりの間には子どもも生まれ、一見平穏な生活を過ごすことに。
    しかし、三成との約束を果たすため、幸村は大坂の陣へ行くことに。
    バッドエンドでは命を落とした彼だけど、今回はどうなる!?
    ここから開く新たな未来1.

    「そう…… 豊臣方が……」
    「ええ、姫もご存知のように私には豊臣に切っても切れない義理がございます。この戦の結末は見えているに等しいですが、私には赴かないといけいない理由があるのです」

    慶長十九年(1614年)秋、九度山では一組の夫婦が真剣な眼差しで向き合い、話し合いをしていた。襖ひとつ隔てた寝室では子どもたちが寝息を立てている。
    話し合いをしているのは真田幸村と七緒のふたり。
    天下は徳川のものになったとはいえ、豊臣側の抵抗はたびたびおこなわれており、先日、ついに決定的な亀裂が入る出来事があった。
    そこで、豊臣側はかつての臣下に声を掛けており、幸村も戦いに加勢するよう使いのものがやってきたらしい。
    まっすぐ自分を見つめる瞳を見ながら、七緒はついにこの日がやってきたのかと思う。
    11990