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    もしも

    Namako_Sitera

    DOODLEもしもフィナとヨルンが知り合いだったら名授ifの続き。えっ知り合いの状態で名授を!? の本編。ずっと分かってるフィナ、ずっと分かんないサザントス、全部知ってるので奇行をするヨルン。もしかして:最初から破滅が決まってる? そうかも……
    いつかの話。【2】 サザントスが原初の洞窟に追いついたころには、全てが終わっていた。物静かな祭壇からは炎は消え、選ばれし者の手にあったはずの採火燈はセラフィナの元にある。先行したはずの選ばれし者はセラフィナと対峙してはいるものの、彼女の計画を阻止することは叶わなかったようだ。
     聖女の皮を被った邪悪は出遅れたサザントスをみやると、まるで憐れなものをみるかのような目でさざ波の様に嘲笑う。どういった意味を含んだものなのかサザントスには分からなかった。しかし、問いかけを叫ぶ暇もなくセラフィナは黒呪炎に包まれて消える。
     サザントスは選ばれし者へ……ヨルンへ視線をやる、”何をしていたのか”と。”一体何があったのか”と。選ばれし者は普段通り気だるげに、今サザントスの姿に気が付いたかのように小さく首を傾げた。サザントスの問いの意味自体を理解していないように、わざとらしく。
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    pimankoubo

    DONE世界には自分のそっくりさんが3人はいると言われている。
     その理由は、顔の特徴を決める遺伝子の数が限られているからで。
     だから俺と似ている人間も世界に3人、君に似ている人間も世界に3人いるんだ。
     だけど、もしもその俺や君にそっくりな人間が悪意をもって俺や君の振りをして接触してきたらその悪意に俺達は気付けるんだろうか?
    ましてやそれが人ではなかったら…
     ある休日。ダンデはキバナと自宅で他地方のバトル資料鑑賞会をするべくパタパタと朝から忙しく走り回っていた。
     久しぶりの休日。しかも自宅デートとなれば普段のお出かけデートよりもイチャイチャできる筈とワクワクしながらちらりと時計を見れば約束の時間はもう間も無くで、これは急がねば!とダンデはさらに忙しく準備を再開した。
    そうして暫くたったころ
    ピンポーン
    インターホンがなった。
    パタパタと足音を立てモニターを見ればそこには待っていたキバナがいる。
    「あぁキバナ待っていたぜ!今」
     鍵を開けるからなそうダンデが言葉を発しようとするのを遮り「ダンデ来たよ鍵開けて」碧い瞳がモニターのレンズを覗き込んで、ゆっくりと弧を描いた。笑みを浮かべたキバナの涙袋が下まぶたのしたに影を作り、優しげな雰囲気を作り出す。
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    Namako_Sitera

    DOODLEもしもフィナとヨルンが知り合いだったらという名授のif。えっ知り合いの状態で名授を!?みたいなセルフ地獄の幻覚。
    いつかの話。【1】 一年の何度か、師はエンバーグロウに赴き大聖堂に向かう。その間ヨルンは大聖堂の神官や聖火騎士に預けられ、広間で師匠を待ちながら神官さまの話を聞いたり見様見真似で祈ったりしたりと他の子どもたちと同じように過ごす遊びに勤しむ。そうして時間を潰していると師匠が迎えに来て、また盗餓人狩りの仕事へと戻っていく。
     ヨルンが遊んでいる間に師匠が教会から金を受け取り、仕事の情報を仕入れていたことを知ったのは師匠に拾われて年が二回りほどしたあるく日のことだった。
     具体的な仕事を教わり始めた頃のことだ。盗餓人狩りにも支援者がおり、その支援者は聖火教会であること。枢機卿団と呼ばれる教会の実務を担う者たちから仲介人を通し依頼を受け、仕事場に向かう。その報酬として金銭や物資を受け取り、また仕事を受ける。盗餓人狩りの罪を背負うのは、人々を導く聖火を守るためでもあるのだと師匠は語った。そして師匠が行う冥銭に扱う金銭は教会から受け取った金を使っているのだという。私たちは金のために盗餓人を狩るのではなく、盗餓人のためにそして人々のために金を稼ぐのだと。ヨルンの髪を撫でながらそう言っていたのを覚えている。
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