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    オマージュ

    masu_en

    DONE昨年8月発行のかなやさんの不穏な燐ひめ本に寄稿させていただいたもの。テーマは心中です。直接的ではないつもりですが登場人物の死を描写しています。苦手な方は閲覧をお控えください。また、2021年6月までの情報を元に執筆したため、燐音が運転免許を持っていません。
    映画『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア』のオマージュを多分に含みます。
    【再録】通行料はまけてよ、神さま 明日、地球は滅びるのだそうだ。

     例えばこれを桜河に言われたなら、「インターネットの見過ぎですよ」と窘めたことだろう。椎名に言われたなら、「何かおかしなものでも食べたのですか?」と本気で心配したかもしれない。天城に言われたならば、そうだな、村上春樹にでも影響されたか、あるいは今更『アルマゲドン』でも観たのか。見かけによらず純粋なところのある我らがリーダーは、今度は何にかぶれたのか──うんざりしながらも話に付き合ってやっていたのかも。ただしHiMERUの機嫌が良ければ、という条件付きで。
    「──はあ」
     しかし冗談にしても笑えないこの話題を持ち掛けてきたのは、よりによってあの風早巽だった。
    「もしそれが本当なら……、随分落ち着いているのですね、巽?」
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    ねむおか

    DONE二月の次五です。大変遅くなった上に何を書いてもネタバレになってしまいそうなのでキャプションらしいキャプション書けず、すみません。ハッピー次五です!

    ※出来れば読まれた後にこちらご覧ください※
    お気付きになられたかと思いますが、オマージュしております。力不足ですがオマージュ元の作品は全て大好きです。気を悪くされた方いらしたらすみません。
    雪見抄(二月のカノン) 冷たい冷たい二月の夜空には、零れ落ちんばかりの星がチカチカと瞬いていました。
     その中を真っ白い息を吐きながら、次元は急いで帰ります。二月に入ってからというもの、この辺りは雪続きで、昨晩も遅くまで降り続いていました。慎重に進まないと道端に残るたくさんの雪に足を取られるので、急ぎ足ながらも慎重に歩を進めます。どれだけ頑丈な靴を履いていても足裏にはひんやりと冷気が伝わり、寒さが苦手な次元は一歩進むごとに震えるような心地でした。けれど、もうあと僅かで家に着くのです。それを思えば深い濃紺に星を散りばめた夜空を映したように、気分は落ち着き、澄んでいきます。家に帰れば暖かな五右ェ門が待っているのです。
    「帰る家が暖かいってのは良いモンだな」
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