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    タイト

    ue_no_yuka

    DONE奥原氏物語 前編

    ようみつシリーズ番外編。花雫家の先祖の話。平安末期過去編。皆さんの理解の程度と需要によっては書きますと言いましたが、現時点で唯一の読者まつおさんが是非読みたいと言ってくださったので書きました。いらない人は読まなくていいです。
    月と鶺鴒 いつか罰が当たるだろう。そう思いながら少女は生きていた。

    四人兄弟の三番目に生まれ、兄のように家を守る必要も無く、姉のように十で厄介払いのように嫁に出されることもなく、末の子のように食い扶持を減らすために川に捨てられることもなかった。ただ農民の子らしく農業に勤しみ、家族の団欒で適当に笑って過ごしていればそれでよかった。あとは、薪を拾いに山に行ったついでに、水を汲みに井戸に行ったついでに、洗濯を干したついでに、その辺の地面にその辺に落ちていた木の棒で絵が描ければそれで満足だった。自分だけこんなに楽に生きていて、いつか罰が当たるだろう。そう思いながら少女は生きていた。

    少女が十二の頃、大飢饉が起こり家族は皆死に絶えたが、少女一人だけが生き長らえた。しかし、やがて僅かな食べ物もつき、追い打ちをかけるように大寒波がやってきた。ここまで生き残り、飢えに苦しんだ時間が単楽的なこの人生への罰だったのだ。だがそれももういいだろう。少女はそう思い、冬の冷たい川に身を投げた。
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    2020leapDAY

    MOURNINGとうとう同僚水にまで手を出しました。読む分には元々読むんですけどね。親父推しの民なのに何故私は父が出てこない話を…?(阿呆)Xの相互様が呟いてた話を勝手に書いて勝手に放り投げるという愚行の上でできた話ですが、ご本人に書いちゃった報告した&メモから削除したいので供養と言うことでこっちにもup。タイトルゥ(考えてなかった)
    白日「えぇ、俺ですか」
    「何だ、不満かね。彼の事は知っているだろう」
    「そりゃモト隣ですからね、知ってますけど……」
     けど、の先には大量の意味が含まれている。苦手だ、とか、面倒だ、とか。厄介事に巻き込まれたくない、だとか。

     隣に座っていた水木という男が、時貞翁の言葉に反応して即座に立ち上がり、社長室に消えてからの事を彼は詳しく知らない。どれぐらい喋っていたのかすら定かでない。気が付けば居なくなっていて、出張に出かけたとだけ後から聞いた。
     いつも上司にしか土産買ってこないんだよなアイツ。
     そういう媚びを隠さないところとか、同期である自分をあからさまに敵視しているところとか、値の張るPeaceを惜しげも無く吸うところとか、嫌いでは無かったが、向こうは別に自分の事は好きじゃないだろうと思っていた。
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