ヒース
act243129527
塗鴉グレムル前提のヒスムル(仮)29話ヒースとロージャの話
グレムル前提のヒスムル(仮)29話ある日、ヒースクリフがムルソーに頼まれた書類を総務室へ持って行った時の事だった。
総務室中に玄関のチャイムの音が響き渡った。
ヒースクリフには聞き馴染みの無い物だが、この工房では発注した部品が宅配便で届けられる事が時折あった。
『ヂェーヴィチ協会の者です。荷物を届けに来ました。』
インターホンからその声が聞こえると、ムルソーの書類を受け取ったロージャがボタンを押して配達員に中に入るように言った。
「俺が出ようか?これから下行く所だし。」
「あ、ちょっと待ってヒース!私が出るから!」
「え?ああ……」
バタバタと駆け寄ったロージャが階段に面した扉を開くと、そこには翠色のコートを着込んだ少年が立っていた。
(こいつがヂェーヴィチ協会のフィクサーか……)
6224総務室中に玄関のチャイムの音が響き渡った。
ヒースクリフには聞き馴染みの無い物だが、この工房では発注した部品が宅配便で届けられる事が時折あった。
『ヂェーヴィチ協会の者です。荷物を届けに来ました。』
インターホンからその声が聞こえると、ムルソーの書類を受け取ったロージャがボタンを押して配達員に中に入るように言った。
「俺が出ようか?これから下行く所だし。」
「あ、ちょっと待ってヒース!私が出るから!」
「え?ああ……」
バタバタと駆け寄ったロージャが階段に面した扉を開くと、そこには翠色のコートを着込んだ少年が立っていた。
(こいつがヂェーヴィチ協会のフィクサーか……)
turb_shirotae
塗鴉ひーす×前の賢者様のらくがき※匂わせ程度のヒ→前賢
「お前に恋人ができたら、どんなやつなんだろうな」
そんな声にヒースクリフは顔をあげた。隣に座っていた男性がこちらを見ている。その顔は鮮明に見えなくて、まるで焦点が合わない時のような気持ち悪さを覚えた。
「恋人、ですか?」
「そう。ヒースはさ、良いところの坊ちゃんなんだろ? だからいつかお前も恋人作って結婚してってするんだろうなーって思ったら、そいつはどんなやつなんだろうと思って」
そんな男の言葉にヒースクリフはそっと顔を逸らした。彼の言っていることはわかる。家を継ぐ貴族の嫡男として、いつかは妻をもらって子をなさないといけない。それでもまだ遠い先の話だと思いたくて、彼は黙りこんだ。
「嫌だな、俺」
男はぽつりと呟いた。その表情はわからないが、声色がほんの少し寂しげでヒースクリフは緊張した。
857そんな声にヒースクリフは顔をあげた。隣に座っていた男性がこちらを見ている。その顔は鮮明に見えなくて、まるで焦点が合わない時のような気持ち悪さを覚えた。
「恋人、ですか?」
「そう。ヒースはさ、良いところの坊ちゃんなんだろ? だからいつかお前も恋人作って結婚してってするんだろうなーって思ったら、そいつはどんなやつなんだろうと思って」
そんな男の言葉にヒースクリフはそっと顔を逸らした。彼の言っていることはわかる。家を継ぐ貴族の嫡男として、いつかは妻をもらって子をなさないといけない。それでもまだ遠い先の話だと思いたくて、彼は黙りこんだ。
「嫌だな、俺」
男はぽつりと呟いた。その表情はわからないが、声色がほんの少し寂しげでヒースクリフは緊張した。
dropforyou
筆記CoC「ネバーランド・クラブ」KP ゆーかげさん
HO1 ルーイ・フローレス(鈴さん)
HO2 レギー・イルヒース(ハルアキ)
HO3 ステファン・テイラー(りゆう)
END-1で無事生還~~~。いろいろあったけど、楽しかったよ(笑)
子どもの探索者って初めてだったから、新鮮でした。
お三方、ありがとうございました!
oriron_kon
筆記避暑地を求めたヒースとムルが物置部屋で過ごしてるだけの話。※バスの内装に関する捏造設定あり。
一人が持ち運べれるサイズのコンテナが山と積まれた物置部屋の床の上に、ヒースクリフは横たわっていた。
後頭部の裏側に沿えた両手を枕代わりに仰向けの恰好で寝転がる姿からは、何もストレスを感じていなさそうな穏やかな印象を抱かせる。
以前、暇を持て余したヒースクリフが”廊下の向こう”へうっかり接触してしまわないよう慎重に歩を進めながら探索をしているうちに見つけたのがこの物置部屋だ。
何を保管しているかは箱を開封しない限り、識別できない。かといって許可なく漁れば自称天才の彼女や案内人にこってりとしぼられること間違いなしなので、触らないでおくのが無難だ。
それに、外からの影響をあまり受けない仕様がここにも反映されているようでとても過ごしやすい。空気に含まれた水分が肌に張り付くようなジメジメした感覚はなく、数分過ごしただけで飲み物が欲しくなってしまうぐらい乾燥もしていない。
2430後頭部の裏側に沿えた両手を枕代わりに仰向けの恰好で寝転がる姿からは、何もストレスを感じていなさそうな穏やかな印象を抱かせる。
以前、暇を持て余したヒースクリフが”廊下の向こう”へうっかり接触してしまわないよう慎重に歩を進めながら探索をしているうちに見つけたのがこの物置部屋だ。
何を保管しているかは箱を開封しない限り、識別できない。かといって許可なく漁れば自称天才の彼女や案内人にこってりとしぼられること間違いなしなので、触らないでおくのが無難だ。
それに、外からの影響をあまり受けない仕様がここにも反映されているようでとても過ごしやすい。空気に含まれた水分が肌に張り付くようなジメジメした感覚はなく、数分過ごしただけで飲み物が欲しくなってしまうぐらい乾燥もしていない。
haruacky
筆記CoC「ネバーランド・クラブ」KP ゆーかげさん
HO1 鈴さん(ルーイ・フローレス)
HO2 ハルアキ(レギー・イルヒース)
HO3 莉優さん(ステファン・テイラー)
END-1で危なげなく全生還でした〜〜!!楽しかった!!
中の人が抑えきれずにノブ化して叫びまくる事態になってしまってホンマすんませんでした……
でも俺は同じ状況になったら何度でもそうなってしまう多分
Yu_M_TRPG
塗鴉CoC ネバーランド・クラブHO1:ルイ・フローレス/鈴さん
HO2:レギー・イルヒース/ハルアキさん
HO3:ステファン・テイラー/莉優さん
KP:ゆーかげ
END-1全生還でした!
みんな可愛かったなぁ😊
ダイスも荒ぶりすぎることなく生還できてよかった…!
2日間ありがとうございました!
まくらぎ
過去的2025シノ誕ssです!ヒース誕ss(R18)に繋がる話ですので再掲します!
おねがいをきかせて友人のそれより少し踏み込んで。
声音に甘さを含ませて。
なんでもいいよ、と欲を問い掛ければ、返答はあまりにも彼らしい台詞だった。
「おまえがくれるものならなんだって嬉しい」なんて、もしかしたら言うんじゃないかと思ってはいた。言うとは思っていたけれど。
「えっと……」
答えを引き出す言葉を探し、ヒースクリフは視線を迷わせた。沈黙の中、規則正しく時を刻む秒針の音はまるで急かしているようだった。焦燥を誤魔化したくて、握りしめる指先に力が入る。
甘い返答だった。だが、言葉に熱さえ篭っていればいいというものではない。なにせ悩んで悩んで、とうとうどうにもできなくなって直接聞くことにしたのだから。
何も思いつかないわけではなかったのだ。だが幼馴染で友達、更にあなたが良いと心を確かめてから初めての誕生日ともなれば、今までのように贈り物を考えるのでは何か足りないような気がして、贈り物の候補は思いつく先から霧散していった。
2830声音に甘さを含ませて。
なんでもいいよ、と欲を問い掛ければ、返答はあまりにも彼らしい台詞だった。
「おまえがくれるものならなんだって嬉しい」なんて、もしかしたら言うんじゃないかと思ってはいた。言うとは思っていたけれど。
「えっと……」
答えを引き出す言葉を探し、ヒースクリフは視線を迷わせた。沈黙の中、規則正しく時を刻む秒針の音はまるで急かしているようだった。焦燥を誤魔化したくて、握りしめる指先に力が入る。
甘い返答だった。だが、言葉に熱さえ篭っていればいいというものではない。なにせ悩んで悩んで、とうとうどうにもできなくなって直接聞くことにしたのだから。
何も思いつかないわけではなかったのだ。だが幼馴染で友達、更にあなたが良いと心を確かめてから初めての誕生日ともなれば、今までのように贈り物を考えるのでは何か足りないような気がして、贈り物の候補は思いつく先から霧散していった。
にな子
完畢ほしまほ4 展示作品PASSは頒布物ページ/リンクご確認ください
▼〈『晶くんメーカー』byあさきさん〉のヒースBADエンドその後の話
※ハッピーじゃありません
晶くんメーカーはこちらから!
https://vivikarashiabc.wixsite.com/akirakunmaker 33
ユウリ
完畢リコ玻璃に触発されたヒースがケイとの関係改善に挑む話です。リコ玻璃ちょろっと出てきます。
正しい恋人の在り方「いいじゃん、キスくらい」
「だめです、人が来たら、っん」
そんな声が廊下に響く。それが聞こえたヒースは己の耳を恨んだ。チームメイトと女の秘め事なんて知りたくもないのに、勝手に音を拾って持ってきてしまう。こんなのセクシャルハラスメントもいいところだ。最低最悪だ。この世のものとは思えない非人道的な行為だ。どうしてここまで強く非難しているかって、その角を曲がらないと事務室に行けないからだ。どうにも腰が痛んでいけないから休みたいというのに、仲間の手によって邪魔をされている。なんと悲しいことだろう。
そう考えたらなんだか腹が立ってきた。そうだ、リコの全てを蔑んだ最高のリリックを刻もう。アイツとどこぞの女の密会を邪魔してやろう。そう決心したヒースは足を一歩、二歩と進め、その決断をすぐ後悔することになる。
7555「だめです、人が来たら、っん」
そんな声が廊下に響く。それが聞こえたヒースは己の耳を恨んだ。チームメイトと女の秘め事なんて知りたくもないのに、勝手に音を拾って持ってきてしまう。こんなのセクシャルハラスメントもいいところだ。最低最悪だ。この世のものとは思えない非人道的な行為だ。どうしてここまで強く非難しているかって、その角を曲がらないと事務室に行けないからだ。どうにも腰が痛んでいけないから休みたいというのに、仲間の手によって邪魔をされている。なんと悲しいことだろう。
そう考えたらなんだか腹が立ってきた。そうだ、リコの全てを蔑んだ最高のリリックを刻もう。アイツとどこぞの女の密会を邪魔してやろう。そう決心したヒースは足を一歩、二歩と進め、その決断をすぐ後悔することになる。
hAYF78atw
菜單○5/4 スパコミ超賢マナ2025○ヒスシノ新刊サンプル(順不同)
A5/26p/500円
アクスイ軸です。ヒースがPC組み立て配信したりルームシェア生活を楽しんだりしてる話です。モブ姉妹が喋りまくってます。
よろしくお願いします!!!!!!! 6
ユウリ
完畢拗ねてるケイ×鈍感なヒースめんどくさい彼氏 反省はしている。
そう言ったって返事はない。威圧感のある顔立ちをしていることは理解しているだろうに、笑みのひとつも浮かべずにソファに座り込んでいる。
「ケイ、聞いてるの。悪かったって言ってるよね」
とても謝罪しているようには聞こえないが、これでもヒースなりの謝罪である。反骨精神溢れる彼にできる最上級の謝罪は、これなのである。そんなことはケイが一番よく知っているはずだが彼は相変わらず無視を決め込んでいる。許す気なんてさらさらないという心の表れだろうか。めんどくさいなと思わずにはいられないヒースだが、原因が自分にあることもわかっている。嫌だとしても自らケイの部屋に足を運んだ以上、踏ん張るしかないのだ。
2731そう言ったって返事はない。威圧感のある顔立ちをしていることは理解しているだろうに、笑みのひとつも浮かべずにソファに座り込んでいる。
「ケイ、聞いてるの。悪かったって言ってるよね」
とても謝罪しているようには聞こえないが、これでもヒースなりの謝罪である。反骨精神溢れる彼にできる最上級の謝罪は、これなのである。そんなことはケイが一番よく知っているはずだが彼は相変わらず無視を決め込んでいる。許す気なんてさらさらないという心の表れだろうか。めんどくさいなと思わずにはいられないヒースだが、原因が自分にあることもわかっている。嫌だとしても自らケイの部屋に足を運んだ以上、踏ん張るしかないのだ。
your_my_charme
塗鴉『静なるテロリスタ』KP:さくら
PC/PL:
HO童子:茅野 絵空/ペリーさん
HO篤学者:粟津 雛希/ゆいさん
HO美術家:ヒース・ハイデ/ひさぎさん
HO異邦人:ニコラス・オリヴェイラ/石段さん
全生還
ch1ka_01
塗鴉人見知りヒース、ネロの服に包まれると安心するとかかわいいな。から生まれたけど全く活かせなかった赤ちゃんと一緒シリーズのファウネロ。CP色強いのでpixivには置けないかな…ってなったのでこちらに。
赤ちゃんと一緒~お泊まりはちょっと早かった~ヒースクリフとシノが赤ちゃんになっても魔法舎に舞い込む依頼は変わらず、東の国から調査依頼が届いた。
場所が東ということで、どうしてもファウストとネロが任務に出なきゃ行けなくなってしまった。
人見知りの強いヒースクリフもそうでないシノも慣れしてからはカインやルチルに預けてもお利口にしていたのに、今日は任務で直ぐに戻らないのを察しているのか、なかなかファウストとネロから離れようとしない。
予定時間よりは出発が遅くはなるが仕方ないと寝かしつけその間に出掛けることになった。
ネロは子守りを買って出てくれたルチルに俺の部屋使ってくれて構わないし、もしグズりが多かったらこれ....とネロは自分の寝間着を預ける。
これ持たせればヒースは落ち着くし、シノも長めに寝るかも...と言いながら。
3058場所が東ということで、どうしてもファウストとネロが任務に出なきゃ行けなくなってしまった。
人見知りの強いヒースクリフもそうでないシノも慣れしてからはカインやルチルに預けてもお利口にしていたのに、今日は任務で直ぐに戻らないのを察しているのか、なかなかファウストとネロから離れようとしない。
予定時間よりは出発が遅くはなるが仕方ないと寝かしつけその間に出掛けることになった。
ネロは子守りを買って出てくれたルチルに俺の部屋使ってくれて構わないし、もしグズりが多かったらこれ....とネロは自分の寝間着を預ける。
これ持たせればヒースは落ち着くし、シノも長めに寝るかも...と言いながら。
いさは
塗鴉夢を見るヒースクリフの話落書き、推敲なし。羽化不全と極性反転と同じ、悪夢を見る囚人の話です。
帯化(仮) 嵐の音がする。締まり切った窓ガラスがガタガタと揺れ、屋根や地面を無数に叩きつける夥しい量の水の音が、引っ切り無しに耳に届いた。時折ビカビカと光る雷が、部屋の中をまばらに照らす。
耳障りなほどうるさいのに、ゾッとするほど静かな夜だった。ヒースクリフはそれが、嵐の前の静けさだと知っていた。もうすでに嵐の中にいるのに、そう思っていた。
大切なことをふたつ忘れた。
ひとつは、自分が証明できるもの。復讐を誓った武器の、塗り替えた言葉の意味が、自分の寄る辺だった。
もうひとつ。
もうひとつ、あったはずだ。
本棚の中で本がひとつ抜き去られていたとする。自分はその本棚を初めて見た。そして、そこに一冊分の間がある。そこにある本の名前を、果たして当てられる人はいるのだろうか。そういうものだった。“無い”と言うことがわかっても、それが何なのかはわからないのだろう。
1303耳障りなほどうるさいのに、ゾッとするほど静かな夜だった。ヒースクリフはそれが、嵐の前の静けさだと知っていた。もうすでに嵐の中にいるのに、そう思っていた。
大切なことをふたつ忘れた。
ひとつは、自分が証明できるもの。復讐を誓った武器の、塗り替えた言葉の意味が、自分の寄る辺だった。
もうひとつ。
もうひとつ、あったはずだ。
本棚の中で本がひとつ抜き去られていたとする。自分はその本棚を初めて見た。そして、そこに一冊分の間がある。そこにある本の名前を、果たして当てられる人はいるのだろうか。そういうものだった。“無い”と言うことがわかっても、それが何なのかはわからないのだろう。
Shiori_pow
完畢離別エンド。元の世界へ帰る前日、ヒースと晶ちゃんが一緒に夜を過ごす話。
【ヒス晶♀】たった一夜の恋人 元の世界へ帰る方法が見つかった。
数々の苦難を乗り越えて、数々の嬉しさを分かち合って、心を繋げた、私の魔法使いたち。彼らの魔法――彼らの心から生み出されるシュガーをそれぞれ二十一人分、エレベーターへ投入してレバーを下ろせば、私の願う場所へ導いてくれる、という話。
傷だらけだったこの世界。壊れかけだった美しい世界。もう〈大いなる厄災〉と呼ばれることのない月の、ひかりに浸った美しい夜。
遥か下方に街並みがあって、そう遠くない高みに夜空があった。風は星の瞬きをはらんで、世界をすべらかに流れてゆく。
風の営みを耳元で感じながら、私たちは空を飛んだ。いつも通りを取り繕うための、他愛のないお喋りはいつのまにか途絶えて。風の響きに包まれて、箒に跨るヒースクリフの腰へ遠慮がちに手を添えて、彼の肩越しに、美しい世界を眺めていた。
3331数々の苦難を乗り越えて、数々の嬉しさを分かち合って、心を繋げた、私の魔法使いたち。彼らの魔法――彼らの心から生み出されるシュガーをそれぞれ二十一人分、エレベーターへ投入してレバーを下ろせば、私の願う場所へ導いてくれる、という話。
傷だらけだったこの世界。壊れかけだった美しい世界。もう〈大いなる厄災〉と呼ばれることのない月の、ひかりに浸った美しい夜。
遥か下方に街並みがあって、そう遠くない高みに夜空があった。風は星の瞬きをはらんで、世界をすべらかに流れてゆく。
風の営みを耳元で感じながら、私たちは空を飛んだ。いつも通りを取り繕うための、他愛のないお喋りはいつのまにか途絶えて。風の響きに包まれて、箒に跨るヒースクリフの腰へ遠慮がちに手を添えて、彼の肩越しに、美しい世界を眺めていた。