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    世紀末

    @t_utumiiiii

    DOODLE「荘園旧友」はゲーム内の都合(完全無課金チュートリアルタスククリアで付与される非チェイスアイテム持ちキャラクターへのバランス調整要素)だと思っていますが、それはそれとして「荘園旧友」が試合内で記憶を消してリユースされたキャラクターに付与される特質だったらというオタク妄想です。※庭師誕生日手紙四年目の要素 ※19世紀末をイメージした差別的な描写
    荘園旧友(弁護士と庭師) フレディ・ライリーは常に日々を記録して、自分の記憶に騙されないように警戒することを心掛けている。彼の職業は弁護士だ。社会的信用を重んじる仕事であるからして、毎朝起床すると顔を洗い、着替えた後に前髪を上げて髪を固める。彼のその生活ぶりは、彼の記憶以上に雄弁だった。
     彼には、ここに来るまでの記憶がない――覚えていることはいくつかある。過去の訴訟での失敗、荘園のゲーム、約束された賞金。彼には、自分が自ら意思を持って、この荘園を訪れた……覚えがある。しかし振り返ってみれば、記憶には不自然な点が多い。「過去の訴訟」で、俺が犯した失敗とは何だ?――そこでしくじった結果、自分の生活が経済的に苦しくなったことは覚えているが、その訴訟自体がどういったものであるかは、不思議な程に覚えていない。
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    ofu_chiamido

    MOURNING数年前の某スパロボネタより、想いを伝えないまま何度も散っていく2人の話。ずっと暗い。
    ・ガッツリ死ネタ
    ・つきあってない
    ・隊とえーち様(最後だけ)の出演
    ・直接描写はないけど隊たちが敵を倒す(=間接的に人が亡くなる)描写あり
    ・世界観は公式ストより妄想、捏造あり
    救いのない世紀末でも愛し合ってて欲しいなと思ったらこんなのが出来てしまって頭抱えました。
    星は堕ち、君と巡りて「システムオールグリーン、前方右斜め45度に標的を確認!」
    「『おもかじ』いっぱい~!こっちもじゅんびできましたよ」
    「両翼の起動も問題無しッス!操縦桿の操作可能ッスよ」
    「後方確認、第三者介入の気配なし。いつでもいけるでござる!」
    「バッテリーの残量を確認、フルチャージ完了しました」
    「ようし、いくぞ!!」
     その瞬間、それぞれ別方向から聞こえていた五つの声が一斉に叫ぶ。
    「撃て!!」
     巨大な機体から放たれる、まばゆいばかりの閃光。それは空気のない宇宙を揺らし、はるかかなたの星をも揺らす。目の前が真っ白にフラッシュし、その光が消えると白と黒の視界がやってくる。
    「…やったか?」
    『よくやったね、流星隊。迎撃完了だよ。すみやかにスペースコロニーへ戻るように』
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    @t_utumiiiii

    DOODLEミルエダ+オフェンス(※エダは不在)
    ※日記のないキャラクターの言動を背景推理などから捏造
    ※19世紀末を想定した差別・偏見描写
    ※捏造設定荘園
    患者(ミルエダ+オフェンス) 荘園においてエミールに与えられた肩書き(ロール)は「患者」であるので、試合の場で彼が、およそ患者らしからぬ立体的な動き――鉤爪を使った逃走――を見せようと、多くのサバイバーは彼を「患者」と認識して疑わなかったし、彼が何故患者になったのかの来歴に興味を持つような奇特な者もいなかった。
     彼は常に、例の女の「心理学者」に連れられ、彼女よりも背の高い身体の肩を丸めながら女の影に隠れるようにしているが、試合の場での動きには申し分なかった。肉体に問題がないという事であれば、彼の病は精神か頭に関するものなのだろうと、消去法で推測することはサバイバーらにとってそう難しいことでもない。
     それ以前に、試合の場での活躍を見ずとも、日頃エミールが身に付けているのは、時に攻撃的な態度を見せる精神病者のための薄汚れた拘束衣だった (「心理学者」による治療は一定の成果を上げているようで、患者がそのような攻撃的な態度を荘園で見せたことはなかったが)し、汚れた包帯を巻き付けたボサボサ頭に拘束衣、しかも裸足という、少なくともあまり身なりに気を払っている風には見えない彼の容貌、特にその下瞼は、およそ「通常の人間」らしからぬ引き攣り方をしていたから、患者を一目見た時点で、彼の抱える「病気」が、精神か或いは脳機能に起因するものと検討を付けることもできない話ではない――つまり、エミールは一見して「患者らしい」容貌と身なりをしているということだ。しかも、彼の治療を行っているという「心理学者」に聞けば、その辺りの事情は特段の隠し立てもなく開示される。
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    あるぱ

    DONE三題噺のお題で作成した世紀末BL/30分最果てにて


     どうして、うつくしいものは脆いのだろう。ぼくは見下ろしながら、何度も繰り返しそう呟いた。チカリチカリと明滅するカラフルな光が、彼の肌色を奇妙な色へ変化させる。ぼくは床に座り、彼の顔に顔を近づけた。かすかに感じる呼吸音。思わず、ほっとしてしまう。
     ぼくがほっとするなんて、おかしな話だ。口元をゆがめ、立ち上がった。それから、薄暗い室内を見渡す。
     廃屋は荒れ果てていて、もはや人間の生活したあとも朧気だ。ただ大きなクリスマスツリーの電飾だけが、滑稽なほど景気よく光る様を、いつか彼は悪夢みたいだねと笑っていた。あれはいつだったか、と思い出すまでもなく、ぼくには三十二日と十一時間、二十三分前のことだと分かる。
     貴重なガソリンと発電機なのに、彼はこのツリーの電飾にそれを使った。たぶん、あの時からもう、だいぶ壊れていたのだ。
     ぼくは部屋を横切って外へ出て、雨水を集めるために作った仕掛けから、コップに水を汲んで彼の元に戻った。本来ならば濾過して、一度沸騰して冷ますべきということは理解していたが、いまとなってはそんなことはなんの意味もない。彼の生命がいつ消えたっておかしくないこと 1588