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    大分

    hyacinth_v3zzz

    PROGRESS海にいた頃は気にも留めなかったようなことを、陸に来てから悲しいと思うようになった🐬の話(フロジェイ)
    完成したら支部に投げる予定です。とても書きかけ。一通り書き上がってから手直しする予定なので、実際に上がるものとは大分変わるかもしれません。
    ※小動物の死
    海では気にも留めなかったようなことを、陸に来てから悲しいと思うようになった🐬の話(フロジェイ)「こんにちは、ミセス・バード」
    「ごきげんよう、坊や。今日も来てくれたのね、嬉しいわ」
    枝からトン、と僕の肩へ軽やかに降り立ったのは、エメラルドグリーンを纏った美しい小鳥。歌うように軽く、けれどもゆっくりと麗しく囀り、彼女は言葉を紡いだ。
    別段苦手ではないけれど、アズールやリドルさん、それからラギーさんほど動物言語に精通していない僕でも特に労せず翻訳出来るのは、彼女が一語一語丁寧に、基本通りの発音で話してくれているからに他ならない。感嘆してしまうほどに、彼女は聡明な生き物だった。
    「少々失礼致しますね」
    小動物とはいえ、相手はレディー。それに鳥という種族は他と比べて成熟が早いと聞くし、彼女が僕に語ってくれた数々の興味深いご経験と膨大で深い知識。自分を基準に年齢を換算すると、確実に僕よりうんとお年を召している。……なんて、それこそ失礼ですね、と心の内で苦笑い。
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    あたりめ

    DONEタイトルは@udonisoishii様の「タイトル考えったー」からお借り致しました

    本編完了後の10年後で、イタリアに移籍した綱吉くんと、面倒見のいい部下の骸さんの一コマ
    2人は付き合っててやることもやってます。
    雰囲気だけなのでゆるっと読んで頂けたら幸いです。
    綱吉くんは大分スレてて電波気味だし、骸さんもツッコミを放棄してます。カオスです。イタリアとボンゴレ周りについての捏造を多大に含みます。
    歴代の眠り ボンゴレ本部があり、昨今は己が庭のように感じるイタリアの大地に彼らは眠る。彼らとは、歴代のボンゴレの長である。荘厳な教会の奥、関係者しか立ち入ることが許されていない一角に、ドン・ボンゴレたちの墓が存在する。小高い丘に一際大きな十字が建てられており、ぶら下がる白百合のリースが、イタリアの穏やかな風に揺られている。ボンゴレプリーモ–ジョットに捧げられたリースはあたかも聖人を讃えるかの如く、小ぶりながらも清廉で高潔な匂いを撒いていた。
     この風景を現在のボス、ボンゴレデーチモである沢田綱吉はいたく気に入っていた。緑広がる丘に髪に吹き抜ける潮風、白を基調とした海の街の爽やかな風景、教会から響く、死者を弔い生者を慰める鐘の音…紺碧の水面がキラキラと乱反射するたび、あの光は先代たちの炎の煌めきで、今でもここからボンゴレファミリーや、ひいてはこの街全体を見守っているんじゃないかと錯覚する。特に彼の出身である日本ではこんな風景は滅多にみられず、目の前の光景は何処か御伽めいているように感じられた。死者を神聖視したいわけではないが、現在進行形でマフィアを束ね、数え切れない程の罪を犯した己がいてはいけない場所のような気がしてきた。重ねてきた罪は目の前で安らかに眠る彼らの方が大きく重たいのだろう。しかし罪の背比べは、罪悪感に苛まれながらも、どんどんと初々しい感情を無くし、他人を傷つけることを厭わなくなってきた綱吉には意味の無いものになっている。誰かを傷つける大義名分に「大切な人を守る」を使うあたり、綱吉は自分がとても姑息な人間なんじゃないかと信じて疑わなかった。こんなにブルーな思考に陥っていると、かの家庭教師に一発蹴られそうだが、生憎この場には、あの時より背の伸びた最強の殺し屋は来ていなかった。
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