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    完全版

    ohmi_ri

    DONEくわまつ年下攻めアンソロに載せていただいた、地蔵盆で幼い頃に出逢っていたくわまつのお話です。
    くわまつドロライお題「夏の思い出」で書いたものの続きを加筆してアンソロに寄稿したのですが、ドロライで書いたところまでを置いておきます。
    完全版は、春コミから一年経ったら続きも含めてどこかにまとめたいと思います。
    夏の幻 毎年、夏休みの終わりになると思い出す記憶がある。夢の中で行った夏祭りのことだ。僕はそこで、ひとりの少年に出逢って、恋をした。
     
     小学校に上がったばかりのある夏、僕は京都の親戚の家にしばらく滞在していた。母が入院することになって、母の妹である叔母に預けられたのだ。
     夏休みももう終わるところで、明日には父が迎えに来て東京の家に帰るという日、叔母が「お祭りに連れて行ってあげる」と言った。
    「適当に帰ってきてね」と言う叔母に手を引かれて行った小さな公園は、子供達でいっぱいだった。屋台、というには今思えば拙い、ヨーヨー釣りのビニールプールや、賞品つきの輪投げや紐のついたくじ、ソースを塗ったおせんべいなんかが、テントの下にずらりと並んでいて、子供達はみんな、きらきら光るガラスのおはじきをテントの下の大人に渡しては、思い思いの戦利品を手にいれていた。
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    merino/motis.

    DOODLE松井(黒猫)と豊前と女審神者(三毛猫)/本丸の楽しい日常

    ある日、謎のバグで猫になってしまった審神者が、バグを意図的に利用して豊前の部屋に住んでいた黒猫の松井に遭遇し、マウントを取られまくる話。
    審神者視点、ほのぼのシュールギャグです。ゲストに村雲。

    CP左右設定なし/豊前強火担かつ同担拒否のつよつよ松井がいます。
    リクエスト作品です。

    ■pixivの完全版に差し替え済(8/5)
    キャットファイト・サタデーナイト 強火担、という言葉がある。
     推しと呼ばれる崇拝対象、例えばアイドルなどに対して、熱狂的とも言える愛情を持って応援している者のことを言うらしい。
    (強火担だな……)
     いま目の前にいる碧い眼の黒猫に、『豊前の腕枕は絶対に渡さない』圧を掛けられながら、審神者はまさにその言葉を思い出していた。



       ◇

     種族、猫。
     毛色、三毛。
     猫の外見年齢はおそらく三~五歳ほど。
     職業――審神者。
     何がどうなったのかはわからないが、昔流行ったライトノベルにありがちな、『目が覚めたら猫になっていた!』というタイトルの本が一冊出せそうな状況に置かれていることを理解してから、すでに一時間ほどが経過していた。
     曜日は確か土曜日だ。頭上には夏色の空が広がっている。周囲はどうやら向日葵の景趣で、しかし今朝までの記憶とはいささか異なる見慣れない景色がそこにあった。
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