巽
うすや
DONEひめ巽。百合の花束を貰ってきた巽の話多分2人は付き合ってる
似合わない花 今日の仕事をつつがなく終えた夜、HiMERUは星奏館の廊下を自室へ向けて歩く。全盛期に比べれば小さく、知名度アップには対してならなそうな仕事ではあったが、今は選り好みなど出来ない身分であることはHiMERU自身重々承知していたからユニットとして引き受けることにも苦言を呈すことはしなかったし、現場でも一切不満は漏らさずに求められる仕事をこなした。
しかし、規模も知名度も今ひとつな仕事相手だったせいか、機材トラブルは頻発するしスタッフも少人数の上ろくな連携も取れていなかったことが災いして終了時間が予定の時間よりも大幅に押してしまった。こちらが求められているものを提示出来ていないせいでストップがかかってしまったのなら非は全面的にこちらにあるけれど、機材やスタッフ側のミスはHiMERUたちにはどうすることも出来ない。
2298しかし、規模も知名度も今ひとつな仕事相手だったせいか、機材トラブルは頻発するしスタッフも少人数の上ろくな連携も取れていなかったことが災いして終了時間が予定の時間よりも大幅に押してしまった。こちらが求められているものを提示出来ていないせいでストップがかかってしまったのなら非は全面的にこちらにあるけれど、機材やスタッフ側のミスはHiMERUたちにはどうすることも出来ない。
GoodHjk
MAIKING【巽零】シャワールーム続き|書きかけリンネルとセンチメンタル「はい、これ。朔間くんから」
朔間くん。舌先でまろく躙るように囁かれた文節が、色を得て人型を成し脳裏に浮かび上がるまで、数秒を要した。その名に因って象られる輪郭は凡ゆる意味で唯一無二である。
同時に差し出されたのは、金箔を散らした藤色の和紙包と、中心で梅花を咲かせる銀、朱、浅葱の水引が風雅な、掌ほどの小箱だった。北陸に本店を構える老舗銘菓店の屋号が隅の方に控えめに記されている。さぞや拍子抜けした顔をしていたのであろう、並び立つ天祥院英智は煌めく金糸を肩の上で揺らして、嫌味なく笑った。
「俺に、ですか」
「君以外の誰かに贈る物を、どうして君に差し出す必要があるのかな」のんびりと、戯けた口調に生来の密やかな毒が滲む。「僕と君がサークルを同じにしていることを知っていたんじゃないかな。今朝珍しく起きてきたかと思ったら、これを風早くんに渡してほしいって、当然のように頼んできたから、てっきりこの授受は二人の間の諒解事項と踏んでいたけれど。……その顔付きを見るに、心当たりはないみたいだね」
6070朔間くん。舌先でまろく躙るように囁かれた文節が、色を得て人型を成し脳裏に浮かび上がるまで、数秒を要した。その名に因って象られる輪郭は凡ゆる意味で唯一無二である。
同時に差し出されたのは、金箔を散らした藤色の和紙包と、中心で梅花を咲かせる銀、朱、浅葱の水引が風雅な、掌ほどの小箱だった。北陸に本店を構える老舗銘菓店の屋号が隅の方に控えめに記されている。さぞや拍子抜けした顔をしていたのであろう、並び立つ天祥院英智は煌めく金糸を肩の上で揺らして、嫌味なく笑った。
「俺に、ですか」
「君以外の誰かに贈る物を、どうして君に差し出す必要があるのかな」のんびりと、戯けた口調に生来の密やかな毒が滲む。「僕と君がサークルを同じにしていることを知っていたんじゃないかな。今朝珍しく起きてきたかと思ったら、これを風早くんに渡してほしいって、当然のように頼んできたから、てっきりこの授受は二人の間の諒解事項と踏んでいたけれど。……その顔付きを見るに、心当たりはないみたいだね」
maia_parakuson
MAIKING悲恋の曲を聴いていた時に唐突に湧き上がってきたお話です。取り敢えず一区切り着いたので、お試しで上げてみた(๑>◡<๑)続くはずです(^◇^;)
※キャラの口調が迷子だったり、誤字脱字が多いと思いますが、優しい心で読んでください🙇♀️
勿忘草と黄色い水仙茹だるような暑さが鳴りを潜め、少しだけ涼しさを感じる夜の海。
並んで海を見つめる2人の青年の事を月明かりと波音が見守る中、水色の髪の青年が薄緑色の髪の青年の方を向いて口を開いた。
「……これでお終いです。貴方と過ごした日々、それなりに楽しかったですよ。」
水色の青年——HiMERUは、最後まで笑っていようと泣きそうなのを堪え、笑顔で目の前の青年に共に過ごせて楽しかったと伝えた。
「俺の方こそ……一時とはいえ、貴方と寄り添いながら過ごせて……とても幸せでした。」
薄緑色の青年——風早巽は、そんな青年の精一杯の笑顔に応える様に優しく笑って、共に過ごせて幸せだったと伝えた。
少しの間見つめ合っていた2人は、どちらから共なく口づけを交わした。
4205並んで海を見つめる2人の青年の事を月明かりと波音が見守る中、水色の髪の青年が薄緑色の髪の青年の方を向いて口を開いた。
「……これでお終いです。貴方と過ごした日々、それなりに楽しかったですよ。」
水色の青年——HiMERUは、最後まで笑っていようと泣きそうなのを堪え、笑顔で目の前の青年に共に過ごせて楽しかったと伝えた。
「俺の方こそ……一時とはいえ、貴方と寄り添いながら過ごせて……とても幸せでした。」
薄緑色の青年——風早巽は、そんな青年の精一杯の笑顔に応える様に優しく笑って、共に過ごせて幸せだったと伝えた。
少しの間見つめ合っていた2人は、どちらから共なく口づけを交わした。
sunlight_yuki
PROGRESS巽マヨで、マヨイがコタツに呪われるお話。エロにするのかしないのか
あなたに愛を注がせて「今日も疲れましたぁ、そして寒かったですぅ」
その日のスケジュールを終えて自室へ帰って来た時、そこには見覚えのない光景があった。
「このこたつは、真白さんのものでしょうか、いつもお部屋の模様替えをするときには相談があるのに珍しいですねぇ」
外は雪も降り積もる冬のあらしで、その誘惑は冷え切った手足にはとても抗いがたいものでした。少しだけ、と思いスイッチをONにしてもぐりこんでみると、その温かさについうとうとと。
『うふふ、眠ってしまいましたねぇ、これは呪いのこたつですよぉ』
え、この声は私ですか、なんでしょう嫌な予感がするのに動けません。どうしましょう、もともと呪われているのにさらに呪いなんて、ダメです、これ以上はむりですぅぅぅ。
1506その日のスケジュールを終えて自室へ帰って来た時、そこには見覚えのない光景があった。
「このこたつは、真白さんのものでしょうか、いつもお部屋の模様替えをするときには相談があるのに珍しいですねぇ」
外は雪も降り積もる冬のあらしで、その誘惑は冷え切った手足にはとても抗いがたいものでした。少しだけ、と思いスイッチをONにしてもぐりこんでみると、その温かさについうとうとと。
『うふふ、眠ってしまいましたねぇ、これは呪いのこたつですよぉ』
え、この声は私ですか、なんでしょう嫌な予感がするのに動けません。どうしましょう、もともと呪われているのにさらに呪いなんて、ダメです、これ以上はむりですぅぅぅ。
火翠ゆと
PROGRESS自カプのバレンタイン描きたいとか言ってたのにいつの間にか巽ひい描いてた……いや、巽ひいもめちゃくちゃ好きなカプだし最近全然描いてなかったしね……。。完成したらTwitterに上げます〜
MonoCloTone
MAIKING昔書いてたけどもう続き書けないだろうなと思ったので供養巽とHiMERUがオフの日を過ごすだけの話
オフの日【巽ひめ】金曜の夜、巽宅にて。
巽はキッチンに立ち、いい香りのする鍋をかき混ぜていた。
心なしか、嬉しそうに鼻歌を交ぜながら、彩りの良い野菜を放り込んでいく。
鍋に蓋をし、火を少し小さくしたところで、家のインターホンが鳴った。
巽はすぐに顔を上げ、いそいそと玄関へ向かう。
セキュリティ完備のドアを外も確認せずに開けたそこには、綺麗にセットされた水色の髪を揺らす彼の姿があった。
「お待ちしておりましたよ、HiMERUさん」
「……お久しぶりです、巽」
ドアを開いた途端満面の笑みで出迎えられ、神父のように神々しいその微笑みにHiMERUはたじろぐ。
彼は勝手知ったるという風に中へ入り、ダイニングのソファ脇に荷物を置いた。
ジャケットを脱ぎ、膝掛けにかけると同時に、鼻腔をくすぐる良い香りに気づく。
2622巽はキッチンに立ち、いい香りのする鍋をかき混ぜていた。
心なしか、嬉しそうに鼻歌を交ぜながら、彩りの良い野菜を放り込んでいく。
鍋に蓋をし、火を少し小さくしたところで、家のインターホンが鳴った。
巽はすぐに顔を上げ、いそいそと玄関へ向かう。
セキュリティ完備のドアを外も確認せずに開けたそこには、綺麗にセットされた水色の髪を揺らす彼の姿があった。
「お待ちしておりましたよ、HiMERUさん」
「……お久しぶりです、巽」
ドアを開いた途端満面の笑みで出迎えられ、神父のように神々しいその微笑みにHiMERUはたじろぐ。
彼は勝手知ったるという風に中へ入り、ダイニングのソファ脇に荷物を置いた。
ジャケットを脱ぎ、膝掛けにかけると同時に、鼻腔をくすぐる良い香りに気づく。
yayoi
DOODLEマヨ巽 一つ前のものの続きなかなかセッ…させられない
マヨイさんは片手に紙袋を下げていた。一彩さんと藍良さん、そして同室の友也さんへのお土産である。一彩さんは水族館に行ったことがないだろうから、話をするだけで目を輝かせるだろう。この水族館はESビルから1時間足らずの距離であるから藍良さんは足を運んだことがあるかもしれないが、マヨイさんが選んだ可愛らしい箱のクッキーならきっと喜んでくれる筈だ。別の機会にユニットの皆で訪れるのもまた楽しそうだ。
俺の方も年下二人へのものとは別に、同室の一人と一匹へのお土産を手に下げている。マヨイさんとの関係は誰にも話していないので、二人して同じ場所のお土産を渡していたことが知られたら不審がられてしまうかもしれない。でも、そんな心配は二の次になるくらい今日は楽しかった。自分でも気づかなかったが、すっかり浮かれていたのだ。
2477俺の方も年下二人へのものとは別に、同室の一人と一匹へのお土産を手に下げている。マヨイさんとの関係は誰にも話していないので、二人して同じ場所のお土産を渡していたことが知られたら不審がられてしまうかもしれない。でも、そんな心配は二の次になるくらい今日は楽しかった。自分でも気づかなかったが、すっかり浮かれていたのだ。
うすや
DONEお題「首輪」オメガバ。α×αで肉体関係のあるひめ巽。うっすら事後ですので注意
首輪 街中を歩いていると、首に貞操帯をつけている人をよく見かけるようになった。ひと昔前はΩに対する差別意識が強かったと聞いているが、今ではこうして街中でΩである証を堂々とつけて歩けるようになっている。番らしきaと仲睦まじくしているその姿は実にほほえましいものであると巽は思っていた。
そのことを要に世間話の一環として話したのは、散々睦み合ったベッドを上であった。
「俺はΩの貞操帯事情には疎いのですが、聞くところによると今はファッション性を重視したものが人気だそうです」
「…」
「流行りなどもあるようで、俺が見かけた方々が付けていたものも一見チョーカーにしか見えませんでした」
チョーカーにしか見えないそれを付けているのがΩであると分かるのは、巽がαであるからに他ならないのだが、それを指摘する人間は生憎とこの場にいなかった。
1867そのことを要に世間話の一環として話したのは、散々睦み合ったベッドを上であった。
「俺はΩの貞操帯事情には疎いのですが、聞くところによると今はファッション性を重視したものが人気だそうです」
「…」
「流行りなどもあるようで、俺が見かけた方々が付けていたものも一見チョーカーにしか見えませんでした」
チョーカーにしか見えないそれを付けているのがΩであると分かるのは、巽がαであるからに他ならないのだが、それを指摘する人間は生憎とこの場にいなかった。