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    日常

    malsumi_1416

    DONE「冬に備える」
    ED後生還軸
    二人で生きると決めたテデちゃんのささやかな日常と「死者の日」について。
    過去作「味を知る話」及び前作「元使用人…」を一部踏襲しています。

    構成成分:
    石化由来の身体不自由
    風俗・習慣の捏造
    テが少々不安定

    明るい話ではないかも
    上記をご了承の上、大丈夫そうな方はどうぞ
    冬に備える ガツッ、——トン、ト、ト、ト。
    家の裏手に残されている腰かけ代わりの切り株に座り込み、手鉈を振りかぶりながら大きな丸太をひたすらかち割っていく。
    半分、もう半分…これはまだ太いからもう一回。
     もう全身至る所が石化していたため節々に少しばかり固さが残るが、去年の今頃と比較すると幾分か動きやすくなってきた身体をリハビリがてらこうして動かして、最近では家の運営にかかわる事なら少しづつ携われるようになってきた。
    けれど元々細かな作業が得意かと言われればそうでもないので、街道を外れた森に分け入り獣道を進んだ末にたどり着くこの家で出来る仕事……もとい暇潰しと言えば、もっぱら掃除と薪割りと、テランスが町から仕入れてきたり隠れ家の誰がしかがストラスの足にくくりつける手紙に紛れて寄越してくれる、野菜や果樹の種を植えている小さな畑の世話ばかり。
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    実山椒

    DONE剛一郎と命の日常話。
    なんとなく剛一郎→命

    ※命がやむを得なく自身のヘッドドレスのリボンを切ったということが感じ取れる記載があります。主に与えられた服は何があっても守り抜くだろう派がいらっしゃる場合はご理解の上ご一読下さい。
    ※諸事情により誤脱の確認ができていないため、非常に読みづらい可能性があります。
    辿るいつもの帰路。いつもの日常。
    級友が部活だ塾だとそれぞれの目的のため次の場所へと行くように、俺自身は世に何か困りごとや事件が起きてはいないかと、集中力を欠くことなく帰路を行く。この時間の見慣れた光景に異変があるとするならば、それが難解な事件の入り口になる可能性だって当然ある。なんせ、気が付けば異変に巻き込まれているなんてことのほうが、最近では日常になりつつあるのだから。
     ところどころひび割れたコンクリートや、最近開店したコンビニエンスストア、それからもう半年以上も貼られている「マロンを探しています」のポスター。ラミネートされていても色褪せきった写真には、記憶によれば栗毛の小型犬(おそらくはプードル)が赤色の首輪をし、舌を出していた。文字色はあせることなくそこに残り続け、はっきりと「女の子」「2才」「マロンと呼ぶと尻尾を振る」など書かれていた。よほど賢くなければ、何と呼んだところで犬は尻尾を振るものではないだろうかと思うのだが、これを作成した家族にとってはその行動が彼女を彼女づける一つの要素だったというわけだろう。
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