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    紅茶

    時緒🍴自家通販実施中

    TRAININGお題 15時【お菓子・どこからともなく・油断】
    インド系の入国者の事件を解決した行動課。関係者からもらった紅茶で一息つこうと言う花城から隠れていちゃいちゃする狡宜のお話。実在の団体名が登場しますがフィクションです。狡噛さんがいたずらっ子な感じです。
    15時、チャイの下で「こんな時間だし、そろそろ休憩にしましょうか」
     そう花城が言ったのは、行動課のオフィスにかかった時計の針が十五時をさした時のことだった。
     ここにおいて、こういった休憩は珍しくない。というのも、俺たちはあくまでも実働部隊だったので、事件が起こらない日はくだらないデスクワークにかかりきりになるだけで、はっきり言って暇だったからだ。他の課と折衝をする課長の花城だけがその例外だったが、彼女が休憩したいというのだからここは従っておくのが賢明だろう。
     須郷が立ち、無言でコーヒーサーバーに向かう。しかし花城は彼がカップを手に取ったところで止めて、「今日は紅茶にしない?」と言った。
    「紅茶、ですか?」
     須郷が言う。誰が決めたわけでもないが、このオフィスには泥水のようなどす黒くまずいコーヒーを飲むという習慣があった。そう、誰が決めたわけでもないのに、俺がここに来た時には既にそうなっていたのだ。もしかしたら外務省全ての課がそうなのかもしれない。とはいっても、食堂のコーヒーはもう少しましな味だったのだけれど。
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    waremokou_2

    DOODLE最後の最後まで駆け込み乗車でした

    ネヤネが紅茶を一緒に飲む話。
    最終日ですありがとうございました。次回のわれ先生の連載にご期待ください。
     朝。いつもよりずっと早くに起きたのは子供だけではなかった。三毛縞が起きた頃、黒柳は休日であるにもかかわらず少し早く起きたようで、まだ眠たげな目で洗面所に立っていた。うとうとと彼方此方で船を漕ぎながら、隣に揃った三毛縞と共に歯を磨き始める。お互い朝の挨拶程度しか言葉はなかったが、それでも何を期待しているのか、待ち望んでいるかはわかっていた。それからしばらく、お互い寝ぼけた頭でぼうっとコーヒーを片手に待ち続ける事三十分。子供用の寝室から、わあっともはや悲鳴にも近い歓声が上がった時、目を見合わせた二人が示し合わせたように笑ったのは、子供の知らぬ話である。

     サンタへ出した手紙の希望は、結局それ以上のものとして叶えられていた。カルマには彼が希望した本と共に、新しい登山用のジャンバーとハットが。照也には希望に出した人形が二体に、候補の一つであった戦隊シリーズの武器を模したおもちゃが。手紙の返事には、日々の努力を認めその功績としてのプレゼントであるとの旨が記されていたらしく、まるで法廷に提出する書類さながらの堅苦しさの中に、思いやりと慈しみが見え隠れする手紙はたしかに黒柳らしかった。
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