隆
きろう
PROGRESS新天地AI隆ツ。3飛ばして4。 深夜、本来なら僕たちは二人でゆっくりと過ごすはずの時間だが今日はそういうわけにもいかなかった。
外は嵐だ。
当然ながらどんな騒乱もただ真っ黒いばかりの仮想空間には物理現象として届かない。視覚情報として投射している定点カメラと各種モニタの数値が僕たちに状況を伝え、「仕事」に向かわせる。隆俊は拠点外も含めた設備維持と危機管理を受け持ち、僕は彼のサポートとして情報収集を行う。ヒトがやれないこともないが、寝ずの番は疲れ知らずのAIに任せるに限る。合理的判断だ。
「風雨が強くなってきた。飛べなくなる前に観測ドローンを帰投させる。朝までの予測は出せそうか」
「問題ないよ」
それで僕と隆俊は背中合わせで――会わない理由は無いから身体と感覚を持つことに意味はなくてもここへ来て、仮想コンソールとモニタを展開していた。隆俊と共同で仕事をするのは初めてだ。平時よりも多く表示されたそれらは青い光を伴って僕たちの周りに球形の殻を描いている。
3564外は嵐だ。
当然ながらどんな騒乱もただ真っ黒いばかりの仮想空間には物理現象として届かない。視覚情報として投射している定点カメラと各種モニタの数値が僕たちに状況を伝え、「仕事」に向かわせる。隆俊は拠点外も含めた設備維持と危機管理を受け持ち、僕は彼のサポートとして情報収集を行う。ヒトがやれないこともないが、寝ずの番は疲れ知らずのAIに任せるに限る。合理的判断だ。
「風雨が強くなってきた。飛べなくなる前に観測ドローンを帰投させる。朝までの予測は出せそうか」
「問題ないよ」
それで僕と隆俊は背中合わせで――会わない理由は無いから身体と感覚を持つことに意味はなくてもここへ来て、仮想コンソールとモニタを展開していた。隆俊と共同で仕事をするのは初めてだ。平時よりも多く表示されたそれらは青い光を伴って僕たちの周りに球形の殻を描いている。
ike
MOURNING週末映画を観る比治沖描き始めてからだいぶ時間がかかってしまった…。
昔出した本で同じシチュエーションの隆ツも描いてたので違う結果になる二組どっちも美味しいね…。
もう一本映画と比治沖描きたいので近いうちに描きたい🖋 2
eternal_neve9
MEMO【二次創作・うちよそ】隆夜さんにお願いしてコウと莉結ちゃんで回答してみた。(ありがとうございますいのちがたすかりました要所要所で回答が一致してて笑った。
テンプレお借りしました→
https://twitter.com/pannacouta/status/1612439130725822465?s=20 2
トンボ
DOODLE《淮南子,說山訓》:「美之所在,雖汙辱,世不能賤;惡之所在,雖高隆,世不能貴。」根據這段文字,「美」與「惡」所具有的特性,用下列哪一段話形容最恰當?(答案需輸入大寫)(A)如人飲水,冷暖自如
(B)樂山樂水,氣類相合
(C)清渭濁涇,本質不易
(D)變動不居,並無定性
きろう
DOODLE隆ツ彼シャツを返してもらえない彼氏胸元を探る気配に目を覚ますと半裸の隆俊が僕のシャツを脱がそうとしていた。
「朝から元気だね……いいよ?」
まだ眠いけど。夢見心地で笑うと慌てて前が閉じられる。
「ち、違う! お前が俺の服を……」
「ん……?」
恋人のおかしな様子に、眠りの中で仕舞い込まれてしまった昨日の記憶をどうにか手繰り寄せる。
たしか夜中に目が覚めて、水が飲みたくて、あとチェックしておきたいメールがあったこととかを思い出して……そうだ、床からシャツを拾って着たら隆俊のだった。まぁいいよね、着たものを脱ぐのも面倒だし、隆俊のだし。
そして袖を余らせながら用事を済ませて隆俊のいる寝床に戻った。
「なるほどそれでムラムラしたんだ?」
僕は隆俊ならいつでもオーケー。もう少し寝ててもよかったくらいかな。
1064「朝から元気だね……いいよ?」
まだ眠いけど。夢見心地で笑うと慌てて前が閉じられる。
「ち、違う! お前が俺の服を……」
「ん……?」
恋人のおかしな様子に、眠りの中で仕舞い込まれてしまった昨日の記憶をどうにか手繰り寄せる。
たしか夜中に目が覚めて、水が飲みたくて、あとチェックしておきたいメールがあったこととかを思い出して……そうだ、床からシャツを拾って着たら隆俊のだった。まぁいいよね、着たものを脱ぐのも面倒だし、隆俊のだし。
そして袖を余らせながら用事を済ませて隆俊のいる寝床に戻った。
「なるほどそれでムラムラしたんだ?」
僕は隆俊ならいつでもオーケー。もう少し寝ててもよかったくらいかな。
eternal_neve9
DONE【星宝二次】隆夜さんちの莉結ちゃんと拙宅のコウお姫様抱っこ描きたいなと思ったら勢い余って真面目に描いてました…………
地味にラフから変えたポイントなんですけど、コウの左手全体見えるようにしてこう……引き寄せてる感を……(ごめんなさい
莉結ちゃんの胴がちょっと長めな気がするので今度は気をつけよ…
※2枚目はラフ 2
みなぽよまる
DOODLEdeva…夢の国に行きな!と思って描いた。信乃が「いつか行ってみたいぜ!」って言ってるのを聞いたコウ様が行こう!と言い出し隆景が「行くなら完璧な1日にしましょう」とプランを立て杁は遊園地に連れて来られたパパと化してパレード地蔵をしてくれるし疲れて寝る信乃(15歳)をおんぶしてくれる。 3きろう
MOURNING隆ツになるビッchiツと粉かけされた和泉と関ヶ原のプロット※ツカサがビッチ
※和泉、関ヶ原にそれぞれツカサが仕掛けている
■前日譚
警備ローテーションで初対面の比治山とツカサ。
ツカサは比治山を気に入り、その後、何かとちょっとかいをかけてくる。
自分が同性との恋愛に興味があるかどうか確認するような性質の悪い内容もあり、明らかにからかわれていると判断した比治山。
そういった冗談はやめるように諭すとツカサは機嫌を損ねる。
「僕、君みたいに逞しい人が好きなんだよ」
本気で好意があってのことなら悪いことをしたと思いなおす比治山。しかしツカサは続ける。
「和泉さんにはフられちゃってね。僕、顔だけなら悪くないと思うんだけど、どう?」
つまり逞しければ誰でもいいらしい。やはり揶揄われているのだ。誠実な恋愛を是とする比治山はツカサにそういったことはやめるように諭す。
5899※和泉、関ヶ原にそれぞれツカサが仕掛けている
■前日譚
警備ローテーションで初対面の比治山とツカサ。
ツカサは比治山を気に入り、その後、何かとちょっとかいをかけてくる。
自分が同性との恋愛に興味があるかどうか確認するような性質の悪い内容もあり、明らかにからかわれていると判断した比治山。
そういった冗談はやめるように諭すとツカサは機嫌を損ねる。
「僕、君みたいに逞しい人が好きなんだよ」
本気で好意があってのことなら悪いことをしたと思いなおす比治山。しかしツカサは続ける。
「和泉さんにはフられちゃってね。僕、顔だけなら悪くないと思うんだけど、どう?」
つまり逞しければ誰でもいいらしい。やはり揶揄われているのだ。誠実な恋愛を是とする比治山はツカサにそういったことはやめるように諭す。
きろう
PROGRESS新天地AI隆ツ2。原稿になる進捗。 子供たちが眠った後が僕たちの逢瀬の時間だ。
「仕事は終わり。隆俊も来れそう?」
「ああ。すぐに行く」
僕と隆俊は自律行動する身体を有していない。RS13アルファ惑星・生活拠点内電算室のマシンの中で電子情報として運用されている模擬人格に過ぎないからだ。今のところ機械の身体を手に入れる予定もなく、必要性も感じていない。だから顔を合わせて触れ合うためには仮想の空間領域に存在と知覚を再現する必要があった。
「……君の姿が見える」
「俺もだ。ツカサが居て、確かに触れられる」
目が覚めた時と同じように大きさの異なる手を重ね、五指の指を絡めて皮膚越しに感じる体温を分け合っていると胸元へ抱き寄せられる。香りの情報なんか定かじゃないけど、感覚値が安心と幸福の数値を返す。頬をすり寄せれば彼の制服のざらついた布地の感触がして、また値が大きくなる。
2023「仕事は終わり。隆俊も来れそう?」
「ああ。すぐに行く」
僕と隆俊は自律行動する身体を有していない。RS13アルファ惑星・生活拠点内電算室のマシンの中で電子情報として運用されている模擬人格に過ぎないからだ。今のところ機械の身体を手に入れる予定もなく、必要性も感じていない。だから顔を合わせて触れ合うためには仮想の空間領域に存在と知覚を再現する必要があった。
「……君の姿が見える」
「俺もだ。ツカサが居て、確かに触れられる」
目が覚めた時と同じように大きさの異なる手を重ね、五指の指を絡めて皮膚越しに感じる体温を分け合っていると胸元へ抱き寄せられる。香りの情報なんか定かじゃないけど、感覚値が安心と幸福の数値を返す。頬をすり寄せれば彼の制服のざらついた布地の感触がして、また値が大きくなる。
きろう
DOODLE隆ツ。終末と生活。多分ショート版。きちんとした隆俊を見るのが好きだった。
使った食器を片付けるところ、ちょっとした埃とか出しっぱなしの小物が目につくとさりげなく片付けてしまうところ、床に落とした服をいつの間にかまとめて綺麗に洗濯してしまっているところ。
ちょっと僕、甘やかされ過ぎじゃないか?
でも部屋が散らかるようになったのは彼のせいだから良いことにする。
怠惰な僕と違って、朝の身支度をする隆俊も好きだった。早くに起きて顔を洗って、皺のないシャツに袖を通して、ネクタイを締めて大人の顔をして、最後にまだ寝ぼけている僕の頭を撫でてくれる。僕の恋人は格好いい人だ。
「それは全部僕のためだったんだね」
「失望させたか」
「いや、反省した。僕は単に君が綺麗好きなだけだと思っていたから、手伝おうって言わなかった。今から言っていい?」
1302使った食器を片付けるところ、ちょっとした埃とか出しっぱなしの小物が目につくとさりげなく片付けてしまうところ、床に落とした服をいつの間にかまとめて綺麗に洗濯してしまっているところ。
ちょっと僕、甘やかされ過ぎじゃないか?
でも部屋が散らかるようになったのは彼のせいだから良いことにする。
怠惰な僕と違って、朝の身支度をする隆俊も好きだった。早くに起きて顔を洗って、皺のないシャツに袖を通して、ネクタイを締めて大人の顔をして、最後にまだ寝ぼけている僕の頭を撫でてくれる。僕の恋人は格好いい人だ。
「それは全部僕のためだったんだね」
「失望させたか」
「いや、反省した。僕は単に君が綺麗好きなだけだと思っていたから、手伝おうって言わなかった。今から言っていい?」
とーどー
DONE病み隆関連の仕事中の妄想を描き直すの、やっとできた!(包丁の持ち手塗り忘れた)りつくんに刺させるの好きすぎるかよ…続きを妄想した紙無くしたけど見つけたら描く。
真ん中はモブサイ関係ない私の最推しです。
Shijima_shhh
DONE車を運転しながら、風見ができたばかりの恋人である降谷さんのことを考える話。寝てもさめても忘れぬ君を 焦がれ死なぬは異なものよ(隆達小歌百首)
寝ても覚めても(降風) さて、あの人といわゆる恋人という関係になったわけだが。
気を引き締めるために、いつもよりも意識して表情を引き締めながら、風見はスカイラインの運転をしていた。今日はこれから3025、つまり協力者に会いに行く予定だ。会う場所はいつも決まっている。警視庁から車を50分ほど走らせたところにある。古い教会だ。最低限の手入れはされているが、人がいるのを見たことがない。といっても、風見がそこに行くのは3025に会うときだけで、それは多くても半年に一度程度の頻度なのだから、たまたまかもしれない。教会というものになじみのない風見には、これが普通なのかそうでないのかはわからなかった。数年前に父方の祖父が亡くなったときには近所の僧侶に経をあげてもらったし、実家には小さな仏壇がある。しかし、風見自身も両親も、そしておそらくは祖父母も仏教徒というわけではないし、他に特定の宗教を信仰しているわけではない。慣習的にそうしたという程度だ。
11185気を引き締めるために、いつもよりも意識して表情を引き締めながら、風見はスカイラインの運転をしていた。今日はこれから3025、つまり協力者に会いに行く予定だ。会う場所はいつも決まっている。警視庁から車を50分ほど走らせたところにある。古い教会だ。最低限の手入れはされているが、人がいるのを見たことがない。といっても、風見がそこに行くのは3025に会うときだけで、それは多くても半年に一度程度の頻度なのだから、たまたまかもしれない。教会というものになじみのない風見には、これが普通なのかそうでないのかはわからなかった。数年前に父方の祖父が亡くなったときには近所の僧侶に経をあげてもらったし、実家には小さな仏壇がある。しかし、風見自身も両親も、そしておそらくは祖父母も仏教徒というわけではないし、他に特定の宗教を信仰しているわけではない。慣習的にそうしたという程度だ。
鳳子(凤子)
DOODLEchoker-灵幻——
普通的choker和耳骨夹,choker选用简约款式,三角装饰有一种让视线往下面看锁骨和狗牌的指向性
狗牌 dogtag 是一种在士兵死后留下用来辨认尸体信息的东西,灵幻的上面写着“灵幻新隆在此”和一些地址身份信息
みるさん
CAN’T MAKE尚六ワンドロ・ワンライお題『発情期』
初めて発情してしまい、どうしたらいいか分からなくて怖くてグスグス泣いちゃう六太さん。
欲情が向く相手は尚隆なので、助けてを求めてひっついていきます。
かっこよく受け止める殿かと思いきや、六太が本当に辛そうなので、珍しくひよってワタワタする殿になってしまいました😂(なぜなんだー!?!?!?)
下半身がどうなっているかはご想像にお任せします!
きろう
DONE隆ツ結婚してほしいと祈れば祈るほど本編がつらくなる。タイトル元ネタは音ゲー曲。蠍火「ツカサ、地球に帰ったら結婚しよう」
その言葉は僕に火を灯した。
僕が隆俊と出会ったのは敷島の依頼を受けてこのコロニーに来てからだ。したがって、僕は彼と地球の土を踏んだことがない。
まぁ僕はインドア派だから地球にいたって滅多に外出なんてしなかったけれど、彼と交際を初めてコロニー内の娯楽施設へ足を運ぶうちに、そういうのも悪くないと思うようになった。いや、彼とならきっと素敵だ。飲食店に映画館に植物園、ここには福利厚生として小さな紛い物がいくらでもあるが、彼は地球のそれらを知っていて、僕を案内したのだ。
地球で、彼とデートがしてみたい。
こういったプロジェクトに付き物の工程の変更や納期の変動を経て、ようやく僕らは半年後に地球に戻ることが決まった。正確には僕と敷島との契約が終わってコロニーを離れることになったので、会社勤めの隆俊は上司に直談判して帰還を勝ち取った。この件に関しては僕も理論武装の方で援護したから二人の勝利だ。彼の上司は苦い顔をしていたらしいが、隆俊の退職をも辞さない態度と僕の入れ知恵が明らかな状況に折れたようだ。
2963その言葉は僕に火を灯した。
僕が隆俊と出会ったのは敷島の依頼を受けてこのコロニーに来てからだ。したがって、僕は彼と地球の土を踏んだことがない。
まぁ僕はインドア派だから地球にいたって滅多に外出なんてしなかったけれど、彼と交際を初めてコロニー内の娯楽施設へ足を運ぶうちに、そういうのも悪くないと思うようになった。いや、彼とならきっと素敵だ。飲食店に映画館に植物園、ここには福利厚生として小さな紛い物がいくらでもあるが、彼は地球のそれらを知っていて、僕を案内したのだ。
地球で、彼とデートがしてみたい。
こういったプロジェクトに付き物の工程の変更や納期の変動を経て、ようやく僕らは半年後に地球に戻ることが決まった。正確には僕と敷島との契約が終わってコロニーを離れることになったので、会社勤めの隆俊は上司に直談判して帰還を勝ち取った。この件に関しては僕も理論武装の方で援護したから二人の勝利だ。彼の上司は苦い顔をしていたらしいが、隆俊の退職をも辞さない態度と僕の入れ知恵が明らかな状況に折れたようだ。
きろう
DONE隆ツ。☕コーヒーについての閑話 こういうの用意してみたんだけど、使い方、知ってる? と箱に入ったままのコーヒーミルを見せると隆俊は少し驚きながらも個人的な喜びを隠せないという顔をしてくれたので僕は密かに安堵した。
恋人が喜んでくれるのは嬉しい。けれどまだ、「僕」以外で彼をそうさせる方法はよく分からないでいた。今日は成功だ。
隆俊と半ば同棲のような生活をするようになって、それなりの時間が過ぎた。
いくら敷島の巨大コロニーといえど、宇宙空間内で限られた居住スペースを最大限効率化して各人が生活する場所を作り出している以上、その暮らしは地上と同じとはいかない。少なくとも居住場所を選択する自由は無く、会社からデスクを割り当てられるような調子で役割や役職によって住む場所が決められている。
3087恋人が喜んでくれるのは嬉しい。けれどまだ、「僕」以外で彼をそうさせる方法はよく分からないでいた。今日は成功だ。
隆俊と半ば同棲のような生活をするようになって、それなりの時間が過ぎた。
いくら敷島の巨大コロニーといえど、宇宙空間内で限られた居住スペースを最大限効率化して各人が生活する場所を作り出している以上、その暮らしは地上と同じとはいかない。少なくとも居住場所を選択する自由は無く、会社からデスクを割り当てられるような調子で役割や役職によって住む場所が決められている。
きろう
DOODLE隆ツ。クラゲの話。クラゲの夢 こんな生き物になれたら幸せだったのだろうか。
プロジェクターによって室内に投影されたクラゲの映像は僕にそんな思いを抱かせた。
生憎と生物のことは専門外だ。この生き物に思考やそれに類する感覚・判断というものが存在するのかは情報にアクセスしなければ分からない。しかし触手の絡まったまま無為に漂う姿にはまるでそれらが無いように感じられる。
何もなくても綺麗で、無様でもそれなりだ。
そういうものになれたらよかった。だが僕の脳は思考し続け、判断し続ける。そう作られたからと出生に原因を求めるなら楽だろう。残念ながらこれは生来続けてきた癖で、計算機に数式を入力すれば答えが出るように、僕が何かを認識した時、脳は思考に走り出す。
2074プロジェクターによって室内に投影されたクラゲの映像は僕にそんな思いを抱かせた。
生憎と生物のことは専門外だ。この生き物に思考やそれに類する感覚・判断というものが存在するのかは情報にアクセスしなければ分からない。しかし触手の絡まったまま無為に漂う姿にはまるでそれらが無いように感じられる。
何もなくても綺麗で、無様でもそれなりだ。
そういうものになれたらよかった。だが僕の脳は思考し続け、判断し続ける。そう作られたからと出生に原因を求めるなら楽だろう。残念ながらこれは生来続けてきた癖で、計算機に数式を入力すれば答えが出るように、僕が何かを認識した時、脳は思考に走り出す。
きろう
DONE隆ツ。ツカサの欠点の話。愚かの小唄 沖野の隣で過ごすことは既に比治山にとって日常になっていた。自分より少し下の方にある貌をひっそり見詰めては怜悧な横顔に幸福が滲んでいることに満たされ、視線に気付かれて目が合ったならその場で出来る限りの方法で愛を伝えた。恋人との無為の時間はただ穏やかで、限りがあるはずのひと時をいつまでも続けたいと願ってしまう。
しかし今日はそこに看過し難いものを見つけた。傷だ。血色の薄い沖野の頬に薄っすらと赤い線が横にひとつ走っている。近くでよく見なければ分からない程度のそれは怪我というより不注意の部類に思われた。
比治山は真っ先に自分の爪を確認した。彼の頬に最も触れるのは自分に違いない。だが、日々気を付けているだけあって特に原因になるような様子は見当たらない。それならば本人の爪だろうか。
2380しかし今日はそこに看過し難いものを見つけた。傷だ。血色の薄い沖野の頬に薄っすらと赤い線が横にひとつ走っている。近くでよく見なければ分からない程度のそれは怪我というより不注意の部類に思われた。
比治山は真っ先に自分の爪を確認した。彼の頬に最も触れるのは自分に違いない。だが、日々気を付けているだけあって特に原因になるような様子は見当たらない。それならば本人の爪だろうか。