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    雨宿り

    (*ΦωΦ*)

    MOURNING急な夕立で雨宿りするみつひか見たくて。
    濡れシャツ兄ちゃんにドキッとしちゃう光が見たくて。
    落ちてたボールでリフティング対決するのが見たくて。
    猫に嫉妬する兄ちゃんが見たくて。
    1000文字にまとめられるはずなのに、どこ削ればいいか分からないのが大問題、というわけでびみょーに文字数オーバーして壁になり損なったものです。橋脚の壁面も私基準で壁です
    雨の桁下 ──貴方は壁である。橋脚の壁面である。

     ぽつん、ぽつん。水滴が落ちてくる程度だったのも束の間、大粒の雨に変わる。橋の下に駆け込んだ兄弟は息を整え、ざあざあ降りになった雨を恨めしそうに仰いだ。二人が学校を出た時点では蒸し暑さはあれど快晴だったのだ。しかし帰宅途中で突然空が暗くなり遠雷まで聴こえ、一番近くにあった雨をしのげそうな場所に退避したのである。
    「雨が降るなんて一言も言ってなかったのに」
     衰えることを知らない雨粒を見ていると気が滅入ってしまう。光は「これじゃ帰れそうにないな」と独り言ちる兄の背中に呼びかけた。
    「あぁ、そうだな。帰ったら鞄に折り畳み傘入れておこうぜ」
     振り向いた充のシャツはじっとりと濡れており肌に張り付いている。透けた肌色、浮き上がる逞しい体の線。意識してしまうと直視できなくなり、光はさりげなく視線を外した。
    1732

    3iiRo27

    DONEritk版深夜の60分一発勝負
    第二十九回 お題:「雨宿り」「兄弟」
    司視点 両想い
    20分オーバーしました
    「うわ、凄い雨だな…」


    薄暗い空から降り注ぐ大粒の雨に辟易しながら、傘を広げた。

    朝からずっと雨予報となっていた今日は練習も中止になってしまい、休日だったことも相まって突如暇となってしまったので、気晴らしにと外に出かけることにした。

    雨が降るとはいえ四六時中大雨が降るというわけではなく、強くなったり弱くなったりを繰り返しているから、合間に移動をすれば、と考えていたけれど、そう都合よく弱まるわけがなかったなと思いながら雨の中をゆったりと歩く。






    その時。視界に、不安そうな顔が写った。


    思わず足を止めて、そちらを見る。
    しまっている店の前で雨宿りをしながら不安そうな顔で空を見上げている、小学校低学年くらいの男の子の姿があった。
    そして、彼のその手には、折れてボロボロになった傘が鎮座していた。





    「…なあ、君。傘、壊れちゃったのか?」


    いてもたってもいられず、声をかける。
    ずっと不安だったのか、見上げるその目には、涙が浮かんでいた。


    「…うん」
    「お母さんや、お父さんは?」
    「いない。僕、お使いとお迎えに行ってるの」



    「お使いと…迎え?」
    「うん。 3388

    百合菜

    DONE2021年2月7日に開催された天野七緒中心WEBオンリーで実施した「エアスケブ」で書いたものです。
    リクエスト内容は、「突然の雨に人気の少ない場所で雨宿り」。

    幸村8章から終章の間をイメージして書きました。
    広い大地の間を割くように閃光が走る。
    そのことに気がついた次の瞬間、激しい音とともに地面を叩きつけるような大粒の雨が降り出す。

    「姫、こちらへ!」

    突然の大雨に驚き、身動きがとれなくなった七緒を幸村は強く手を引いていく。
    バランスを崩しかかった七緒であるが、幸村に後れを取るまいと体勢を整え、走り出した。

    「ここなら大丈夫ですね」

    そう言って幸村が連れてきたのは廃屋と思われしき建物の軒下であった。
    周りを見渡すとかつては田畑だったのかもしれないが、すっかり荒れ果てた土地となっており、草木が無造作に生えるだけであった。

    「兄さんや大和は大丈夫かな……」

    今、幸村たちは上田から九度山への長い旅路の最中。
    五月や大和は先発隊の一員として先を行っているが、この雷雨には当たっていないだろうか。
    そう不安に思う七緒であったが、幸村は七緒に笑みを向けて話す。

    「五月たちであれば、そろそろ宿場町に到着するので、大丈夫かと思います」

    五月たちが雨に当たる可能性が低いとなれば、考えるのは自分たちのことだけでいい。
    そう思うと少しだけ安堵する。
    だけど、逆に考えれば、五月たちにしてみれば、自分 1289