真田
みやこ
PASTあたしは真面目だから思い詰めすぎちゃう融通のきかない真田が好きだけど、幸村くんと話してるとこ見ちゃったら、本当はなんにも知らないんだなってわかっちゃったって話の再掲ですもともとhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13125022
きっと、きっとなんにも知らない 人間、誰だって生まれを選ぶことはできない。十五歳でやっと気づいた真実は残酷。
あー、違う違う、あたしが家族と仲悪いとかそういうんじゃなくて!
ほら、幼馴染ってあるじゃん。いつからの知り合いだったら「おさななじんでる」ことになるんだろう? 同じ小学校はアリ? それとも幼稚園? 生まれた病院が一緒じゃなきゃダメ?
でも考えたところであたしは何者にもなれない。
あれは……いつだったっけ。そうだ、あの日だ。八月。めちゃくちゃ暑くって、バレないようにこっそりした化粧も塗りまくった日焼け止めも全部汗で落ちた日。ダサいダサいって言いながら、でかでかと立海大附属中学校の名前が踊るマフラータオルを頭巾みたいに被って、あたしたちは試合の行く末を眺めていた。
2992あー、違う違う、あたしが家族と仲悪いとかそういうんじゃなくて!
ほら、幼馴染ってあるじゃん。いつからの知り合いだったら「おさななじんでる」ことになるんだろう? 同じ小学校はアリ? それとも幼稚園? 生まれた病院が一緒じゃなきゃダメ?
でも考えたところであたしは何者にもなれない。
あれは……いつだったっけ。そうだ、あの日だ。八月。めちゃくちゃ暑くって、バレないようにこっそりした化粧も塗りまくった日焼け止めも全部汗で落ちた日。ダサいダサいって言いながら、でかでかと立海大附属中学校の名前が踊るマフラータオルを頭巾みたいに被って、あたしたちは試合の行く末を眺めていた。
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MOURNING恒常化されている幻覚その1 月の光を背負った柳満月の夜に、夜の海に出かけた真田と柳。柳が海の中にずぶずぶ入っていって、「蓮二、危ないからよせ」と真田は柳を引き止めようとする。しかし、柳が「弦一郎おいで」と言うとそれに従ってしまう。腰のあたりまで波がかかるところで柳が真田の顔を手で包み込む……
絵的に2人が夜の水辺でなんかしているの好き。一面藍色で星空の染色液みたいになっている水が好き。
みやこ
DOODLE真田弦一郎くん2024年のお誕生日おめでとうございました。三強は仲良し。
そして幸福が訪れる 名前を呼ばれ、振り向くと、廊下の向こうから、代名詞とでもいうべき黒いキャップを被った男がずんずんと大股でやって来るところだった。柳と同じでラケットバッグを背負っている。
「お前も今から部室に行くのだろう」
「ああ」
真田が言葉を続けることはなかった。ならば一緒に行くのは当然というわけだ。柳としてもそれに反対するつもりはないのだが、空振りしたときのようなすかっとした奇妙な感覚が残り、そのせいか並んで歩く二人の間に名状しがたい空気が滞留している。
真田は元来、快活に笑う男だ。腹の底から声を響かせ高らかに笑う。名うての仏師が木を彫り抜いてつくった金剛力士像のごとくくっきりとした面立ちも相まって、その様は悪人じみていた。周囲の者はたいていうるさげに顔をしかめるが、その一方で、あまりにも率直な感情表現にどこか仕方ないと思っている風でもあった。
2260「お前も今から部室に行くのだろう」
「ああ」
真田が言葉を続けることはなかった。ならば一緒に行くのは当然というわけだ。柳としてもそれに反対するつもりはないのだが、空振りしたときのようなすかっとした奇妙な感覚が残り、そのせいか並んで歩く二人の間に名状しがたい空気が滞留している。
真田は元来、快活に笑う男だ。腹の底から声を響かせ高らかに笑う。名うての仏師が木を彫り抜いてつくった金剛力士像のごとくくっきりとした面立ちも相まって、その様は悪人じみていた。周囲の者はたいていうるさげに顔をしかめるが、その一方で、あまりにも率直な感情表現にどこか仕方ないと思っている風でもあった。
みやこ
DOODLE幸村にすすめられてカモミールティーに挑戦する真田園芸家と無粋者「宿題でわからないところがあるから教えてくれないかな? 今度の休みなんてどう?」
手帳を開いて確認すると俺もその日は空いていた。幸村は数学が得意で俺は国語が得意なので、こうして助け合っている。
その日玄関で出迎えてくれたのは幸村本人だった。
曰く、
「妹が遊園地に行きたいって言うから俺を置いてみんなで出かけちゃったんだよ」
ひどいよね、と言いながらもどこか楽しそうだった。気持ちはわかる。我が家も祖父と兄家族と同居する大所帯なので、家に一人残されて留守を任される若干の心許なさと抑えきれない高揚感には覚えがあった。
「誰もいないし、ダイニングテーブルを使おう」
先に行っててとの指示に従い、庭に面したリビングへ行く。まだ日が高いため照明はついておらず、それでもレースカーテンを透かして入る外からの光で部屋はじゅうぶんに明るかった。
1668手帳を開いて確認すると俺もその日は空いていた。幸村は数学が得意で俺は国語が得意なので、こうして助け合っている。
その日玄関で出迎えてくれたのは幸村本人だった。
曰く、
「妹が遊園地に行きたいって言うから俺を置いてみんなで出かけちゃったんだよ」
ひどいよね、と言いながらもどこか楽しそうだった。気持ちはわかる。我が家も祖父と兄家族と同居する大所帯なので、家に一人残されて留守を任される若干の心許なさと抑えきれない高揚感には覚えがあった。
「誰もいないし、ダイニングテーブルを使おう」
先に行っててとの指示に従い、庭に面したリビングへ行く。まだ日が高いため照明はついておらず、それでもレースカーテンを透かして入る外からの光で部屋はじゅうぶんに明るかった。
みやこ
DONEデートでネモフィラを見に行く高1の幸村と真田です。タイトルは、〜の手中とか〜の思いのままみたいな意味です。手も繋いでるし。
友達とネモフィラ見に行って幸真ならこういうやりとりするかな!?って盛り上がった話をもとに書きました。
イン・ユア・ハンズ 木漏れ日が降り注ぐ遊歩道を行く幸村の足取りはすいすいと水面を泳ぐ魚のようで、どことなく常よりもうきうきとはずむように思われた。後ろ手を組みながら鼻歌を口ずさんでいる。幾重にも重なった木の葉の間を透かした陽が幸村の白いうなじを焼く。踏み出すごとに髪が軽く揺れている。
ナントカという花を見に行きたいのだと幸村は言った。いつでも咲いているわけではないのだ、と熱弁を振るわれ、毎月恒例のデートは電車をいくつも乗り継いで公園へと赴くこととなった。
去年の冬に付き合い始めてから五回目のデートになる。最低でも月に一度、二人きりでテニス以外のことをしようと取り決めを交わしたのだ。それぞれが案を持ち寄り、これまで遊園地で観覧車に乗ったり、上野の美術館で印象派の絵画を眺めたり、江戸時代の風俗を学びに博物館へ行ったりもした。どちらの意見を採用するかは勝負で決めている。ジャンケン、腕相撲、コイントス……。テニスはきりがない。もう一試合と何かと理由をつけて延長してしまうから。
2007ナントカという花を見に行きたいのだと幸村は言った。いつでも咲いているわけではないのだ、と熱弁を振るわれ、毎月恒例のデートは電車をいくつも乗り継いで公園へと赴くこととなった。
去年の冬に付き合い始めてから五回目のデートになる。最低でも月に一度、二人きりでテニス以外のことをしようと取り決めを交わしたのだ。それぞれが案を持ち寄り、これまで遊園地で観覧車に乗ったり、上野の美術館で印象派の絵画を眺めたり、江戸時代の風俗を学びに博物館へ行ったりもした。どちらの意見を採用するかは勝負で決めている。ジャンケン、腕相撲、コイントス……。テニスはきりがない。もう一試合と何かと理由をつけて延長してしまうから。
みやこ
DOODLE栞作りがマイブームの妹に「これ真田くんにあげてね」と栞をたくされた幸村くん、真田が自分の育てた花を手元に置いてくれたら嬉しいな……と思って栞の裏面に花を押す(作者である妹にはちゃんと許可とった)。それを素知らぬ顔で「妹から」と手渡すと、幸村くんの予想に反して真田はすぐ花に気づいてくれて、それが嬉しくてどきどきしちゃうんだ、可愛いね〜。というのを説明できなくて書きました。
ビオラ・スミレ科スミレ属「最近、妹が栞をつくるのにハマってて、弦一郎くんにも……って」
きらめくシールと色鉛筆のイラストで彩られた紙片を幸村から差し出され、ややひるむ。可愛いが、可愛すぎる。リボンが黒なのは幸いだった。
受け取って、なんとはなしに裏返してみるとそちらは無地で、ただ端の方にひそやかに花が押されていた。水ににじんだ絵の具のようにじんわりした淡い黄色と薄紫の花びらに見覚えがある。
「お前の花だな」
驚いたように幸村がぱちぱちと瞬きをし、それにあわせて長いまつ毛が揺れた。
「知ってたの」
「名前までは知らん。だがお前の庭で見た」
「そっか」
噛みしめるように幸村は言って、それからにこりと笑った。
「ビオラ。ビオラだよ!」
550きらめくシールと色鉛筆のイラストで彩られた紙片を幸村から差し出され、ややひるむ。可愛いが、可愛すぎる。リボンが黒なのは幸いだった。
受け取って、なんとはなしに裏返してみるとそちらは無地で、ただ端の方にひそやかに花が押されていた。水ににじんだ絵の具のようにじんわりした淡い黄色と薄紫の花びらに見覚えがある。
「お前の花だな」
驚いたように幸村がぱちぱちと瞬きをし、それにあわせて長いまつ毛が揺れた。
「知ってたの」
「名前までは知らん。だがお前の庭で見た」
「そっか」
噛みしめるように幸村は言って、それからにこりと笑った。
「ビオラ。ビオラだよ!」
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MOURNING柳が服脱ぐところを真田が見てて柳に揶揄われるだけのやおい。雑絵。この後はどうなるかな。
このあと我に返って「すまん」って言いながら目を覆うかな🫣
そのままぐいぐい攻めていく皇帝様👑もあるかな。
みやこ
DONE仕方がないからエレベーターにでも乗っちゃおっか、という幸村と真田(お題ありがとうございました)
夏に至る扉 立海大附属中の校舎の中、照明を受け鈍く銀色の光を跳ね返すエレベーターの扉は、通り過ぎる者の注意を引く。独特のものものしさと静けさを放っていた。
例外的に、学校行事などで重たい荷物の運搬に使用されることを知ってはいたが、本来は階段を上るのが困難な者や教職員のための乗り物であり、テニス部の自分には縁がないだと感じていた。
しかし俺は、一度だけそのボタンを押し、箱の内へ足を踏み入れたことがある。
中学三年の夏だった。もうじき突入する長期休暇への期待と、関門のように立ちはだかる期末テストへの焦り、そしてうんざりするほどの暑さき校内の誰もがだらしなくそわそわしていた。
かく言う俺もこれから始まる全国大会で頭をいっぱいにし、あろうことか体育で負傷した。得意科目だという自負の分、衝撃は強い。
2208例外的に、学校行事などで重たい荷物の運搬に使用されることを知ってはいたが、本来は階段を上るのが困難な者や教職員のための乗り物であり、テニス部の自分には縁がないだと感じていた。
しかし俺は、一度だけそのボタンを押し、箱の内へ足を踏み入れたことがある。
中学三年の夏だった。もうじき突入する長期休暇への期待と、関門のように立ちはだかる期末テストへの焦り、そしてうんざりするほどの暑さき校内の誰もがだらしなくそわそわしていた。
かく言う俺もこれから始まる全国大会で頭をいっぱいにし、あろうことか体育で負傷した。得意科目だという自負の分、衝撃は強い。
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MOURNING真田と柳好きになって1番最初にした妄想が2人で花屋に行くというやつ。テニスを続けるにしても、違う道に進むにしても幸村には、幸せになって欲しいし、真田と柳がそれをみて、心から「良かったな…」と思っているところを見たい。みやこ
DONE「水族館」で書きました(お題ありがとうございました)
物言わず水槽を見つめる幸村くんを見て不安になる真田の話です
なんてことのない日曜日 幸村を見つけたのはクラゲの展示に足を踏み入れてしばらく経ってからだった。そこは水族館の中でも特に幻想的な空間で、神秘的な暗闇に降り注ぐ青いライトが穏やかな波を思わせる模様を床に投げかけ、ガラスの中ではにじむような照明に照らされたクラゲたちが向こう側が透けて見えるほどの羽衣みたいなからだをひらひらさせている。
幸村の目線の先では淡い紅色のクラゲが踊っている。照明のせいか、ただでさえ白い肌はいっそう青白く、顔を縁取る線は細く淡く見えた。横顔は、絵画やら花やらの話をしているときほど楽しげでもなく、テニスをしているときほど力強くもなく、けれど真田にはうかがいしれない深遠な考えを胸に秘めているかに思えた。さざめきやカメラのシャッター音や足音といったものから隔絶されたように。距離があるからかもしない。歩み寄って声をかければいつものように穏やかで柔和な笑顔が一面に広がるはずだ。
2069幸村の目線の先では淡い紅色のクラゲが踊っている。照明のせいか、ただでさえ白い肌はいっそう青白く、顔を縁取る線は細く淡く見えた。横顔は、絵画やら花やらの話をしているときほど楽しげでもなく、テニスをしているときほど力強くもなく、けれど真田にはうかがいしれない深遠な考えを胸に秘めているかに思えた。さざめきやカメラのシャッター音や足音といったものから隔絶されたように。距離があるからかもしない。歩み寄って声をかければいつものように穏やかで柔和な笑顔が一面に広がるはずだ。
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PAST新テニミュの赤也良すぎて、サードの関東立海(今だから見たい〜)のやつもみた。これは、色々描いてた赤也。友人の勧めで、氷帝立海→原作→テニラビ…とはまったので、次代を担う2年生たち結構好き。あと原作初期の赤也、真田、柳という組み合わせも好き。関東では3人とも敗者で全国では3人とも勝者なんだなと噛み締めている。 264A521A
DOODLEみんなの前で誓いのキスするの恥ずかしい2人とか、友人代表スピーチで色々暴露する幸村とか、乾汁&あくと飯を振る舞うデータマンズとか、それに悪ノリする柳とか、それで振り回される真田とか笑顔でいっぱいの幸せな式を妄想した。リク(riku)
DOODLE0309甘々なグレシルを描きたくなったので…
ギャグが多めでどうやって描けばいいかちょっとわからなくなってます誰か助けて
…うーん…迷いがあるねぇ…(;´∀`)
P3Rの真田先輩との新要素のミニイベント(であってる…?)で「他人との関係か。俺に足りないものかもしれん」と言うセリフにグサグサ刺さりまくってます苦しいいいいいい🙃
…やっぱりイベントに参加して交流が大事か…ビビりなのでアワアワして空回りしそうだけど経験積むしかないな…一気にじゃなくて自分のペースでいいぞ自分
県外へ行くには✈️必須のド遠方だから出来ることからコツコツやな… 2
ルサンチマン
DOODLE同棲赤真 昼ごはんを食べる話。真田が口に物が入った状態で頑なに話さなかったらかわいいと思いました。
俺は真田さんが好きだ。
詳しく言うと、真田さんと飯を食うのが特に好きだ。
真田さんは今、難しい顔をしてスパゲティを巻いている。
今日の昼ごはんはナポリタンで、ピーマンの緑がオレンジに映えていた。
「もう春っすね〜」
花粉症のニュースがやっていたことを思い出し、そう呟くと数秒遅れて真田さんはこちらを向く。
「む」
「だから、もう春ですね、って」
「ああ、そうだな。梅はもう咲いたはずだ。」
「へェ〜そうなんだ」
向かいの手元ではスパゲティが巻かれすぎてどんどん大きくなっている。真田さんはフォークを抜いて、皿の隅っこでまたスパゲティを巻き始めた。
真田さんはこれが下手くそだった。
俺の皿にはもう少しの麺と、玉ねぎとピーマンが絡まって残っているのみだ。
1014詳しく言うと、真田さんと飯を食うのが特に好きだ。
真田さんは今、難しい顔をしてスパゲティを巻いている。
今日の昼ごはんはナポリタンで、ピーマンの緑がオレンジに映えていた。
「もう春っすね〜」
花粉症のニュースがやっていたことを思い出し、そう呟くと数秒遅れて真田さんはこちらを向く。
「む」
「だから、もう春ですね、って」
「ああ、そうだな。梅はもう咲いたはずだ。」
「へェ〜そうなんだ」
向かいの手元ではスパゲティが巻かれすぎてどんどん大きくなっている。真田さんはフォークを抜いて、皿の隅っこでまたスパゲティを巻き始めた。
真田さんはこれが下手くそだった。
俺の皿にはもう少しの麺と、玉ねぎとピーマンが絡まって残っているのみだ。
nazenazenaniyue
DONE真田先輩と付き合うふりをしたら本当に付き合うことになった話。序盤、真田先輩が負傷で戦線離脱中、追っかけの女子を撒くために協力してたら、成り行きで付き合うふりをすることに。一緒に過ごすうちに段々と先輩との距離は縮まって行き…。※主人公の名前:有里 湊
沈黙は銀なり、行動は金なり 真田先輩は、1つ学年が上の先輩だ。ボクシング部の主将で、試合では無敗。ファンクラブがあるほどのイケメンで、おまけに成績も良いらしい。学校では時々女子に囲まれていたり、寮のラウンジで牛丼を頬張っているところをよく見かけるが、会えばたまに世間話をする程度の仲だ。今は肋骨を怪我していて、未だ一緒にタルタロスへ向かったことはないが、よく好戦的な発言をして桐条先輩から嗜められている。
…そんな距離感の先輩と、何故か付き合うふりをすることになってしまった。
◆
桃色の花びらを咲かせていた木々はすっかり葉桜に変わり、日差しも大分暖かくなってきた頃。放課後、寮へ帰ろうと下駄箱へ向かったところ、真田先輩から急に呼び止められた。
8942…そんな距離感の先輩と、何故か付き合うふりをすることになってしまった。
◆
桃色の花びらを咲かせていた木々はすっかり葉桜に変わり、日差しも大分暖かくなってきた頃。放課後、寮へ帰ろうと下駄箱へ向かったところ、真田先輩から急に呼び止められた。