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    はふん

    hbnho210

    SPUR MEルクアロ版ワンドロワンライさまよりお題「禁断」「ミッション」をお借りしました。ハスマリーとエリントンの時差設定はふんわり捏造です。ルクアロです。
    お題:「禁断」「ミッション」8/28 この街が眠りにつく頃、彼の住む街の空は白みはじめ、蜻蛉の羽根のように透きとおった月が夜を惜しみながらとけてゆく。太陽はまだ、まどろみながら夢をみている。君も、夢のなかだろうか。何の夢をみているのだろう。君の夢のなかに、僕はいるのだろうか。僕は、きっと毎日君の夢をみているのだけれど、目が覚めたときにはぼんやりとしか覚えていない。ただ、目が覚めたときに僕のとなりに君がいないことに気づくとどうしようもなくさみしくて、さっきまでこの腕のなかに在たのに、この腕も、唇も、身体も君のことを憶えているのに、君はいない。僕は君がいないこの街で朝をむかえる。君は、僕を君の夢のなかへ招いてくれるだろうか。僕は何十キロもの肉をお土産に抱えて君に会いにいくよ。きっと夢のなかの僕は力持ちだから、いっぱいの肉を抱えた君を抱いて、ハスマリーの街中を駆けまわる。夜が明けるまで君と一緒にどこまでもどこまでも駆けてゆくんだ、まあ、これは昨日みた僕の夢の話なのだけれども。
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    DOODLE遅くなってしまった結月さんへの誕生日プレゼントになります。(本当に遅い)
    「道に振り向いてもらおうと必死な道にベタ惚れ最優と、別に現時点で既にベタ惚れな道の甘い晴道」でしたが、甘い晴道が書けなくて謎の仕上がりになりました。
    お誕生日おめでとうございます!という気持ちだけはふんだんに込めたので許されたいです。
     安倍晴明という男は、恋に落ちるという表現が理解できない男だった。
     それは単純に恋をした事がないという事でもあり、恋をしたいとも思った事がなかったのだ。自分と他人の感覚が違うと気付いてはいたが、問題ないと高校三年生になっても恋人も作らず過ごしていたし、恋に身を焦がす人間を何処か物語を見ている感覚で眺めていた。興味本位で恋をしてみたいと思った事もあったが次の日にはコロリと忘れる程度の願望だった。
     そんな晴明は友人に「恋はどうするのか。」と興味本位で聞くのは至極当然の事だったし、恋に浮かされた友人は「まさしく、落ちるという表現がピッタリだ!」と答えるのも至極当然だった。

    「転校生の蘆屋道満だ。」
     担任の声は聞こえたが、晴明は全く転校生を見ていなかった。見た処で面白味も何もないからだ。せいぜい思った事は、この時期に転校してくるなんて大変だな程度だった。
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