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    なるお

    aoihiro_68

    DONE媚薬を盛ってやったはずなのに気付かないカインに「まじかこいつ」ってなるオーエンの話です。本当はエッッッな部分も書く予定だったのですが間に合わなかったので全年齢です。いつかリベンジしたいです
    ロマンスなんかじゃない「なんだろう……ムラっとするな……」
     ベッドから上半身を起こした直後、無意識に口からこぼれ落ちた言葉。身も蓋もないその内容に、カイン・ナイトレイは苦笑いをした。昨夜、散々そういった行為をしたばかりだというのに。……否、その時の熱を――自分にしては珍しく――まだ引き摺っているのだろうか。
    (昨日は微妙に酔ってたしな……。オーエンがシャイロックから変わった酒を貰ったとかで)
     薄い桃色の甘いような苦いような、不思議な飲み口の酒だった。オーエンから晩酌の誘いがあること自体大変珍しいことで、つい飲み過ぎてしまった自覚がある。
     そのオーエンはというと、既に姿はない。朝早く任務に出掛ける予定があると言っていたので、カインが寝落ちるとすぐに出ていったのだろう。まあ、予定の有無に関係なく彼が朝まで部屋にいることはほとんどないのだが。ベッドの下に脱ぎ散らかしたはずのカインの衣服が、ぐしゃぐしゃの状態のまま布団の上に乗せられていた。相変わらず微妙に律儀な男だ。
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    chicappoino

    DOODLE【トーアグ】
    他小説のベースとなるお話です。
    忠義心と恋心に揺れるトー視点の話(CP未満)。
    理想道後日談な内容です。
    アグ&トーフェイトエピに関する微量のネタバレ有。
    モブ騎士やウェールズ城間取り捏造などの要素があります。
    (他にも想像で補完している部分が過分にあります)
    午前零時のスパイラル「え……な、何と仰いました?」
     思わず取り落としそうになった書類を抱え直しながら、トーは主であるアグロヴァルへと視線を向ける。午前の業務を終えて退出するところに掛けられた言葉は意外すぎるもので、動揺を隠すことができなかった。

    「二度は言わぬ……ふっ。まあ、よい。この階へ居を移せ、と言ったのだ」
    「あの、私などが住まわせていただいてよいのでしょうか……?」
     ウェールズ城四階。玉座の間や執務室、そして王の居室があるこの階は城内だけでなく国にとっても最も重要な場所である。ここに居住するとなれば、生活設備の整った居室内の一室を使う以外に手段はない。
     臣下として仕えるようになって既に一年が過ぎていたが、城内においての決まりやしきたりについて未だ疎い部分があった。しかし、血縁者でもなんでもない自分がそこに住むのは分不相応であるとしか思えずトーは困惑する。
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