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    DONE七風食堂 香港にて点心を食う
     英語も繁体字も読めないから、頼むと七ツ森に言われた玲太は、活字のみの注文票を見ながらさらさらと点心のオーダーを書き込んだ。久しぶりに、香港の雑踏が恋しくなったと玲太は七ツ森を誘ってやってきた彼は、行きつけのうまい点心を食わす店に七ツ森を連れて行った。
     昼前だというのに店内は満席だった。円卓に白いテーブルクロスがかかり、追加注文できるよう点心を載せたワゴンがテーブルの間を縫うように動く。
     ほどなくして彼らのテーブルの上にはいくつかの蒸し籠や皿が並んだ。店員が竹で編んだせいろの蓋を開けると、中から湯気がもうもうと立ち上り、中から小籠包やシュウマイ、海老餃子などが現れる。
     レンゲの上に小籠包を載せようと箸でその、つままれたひだをつまみ上げると、たぷりとした肉汁が小籠包の餡のしたの皮にたまり、丸い膨らみを成す。あわててレンゲに載せると、中身の重さに耐えかねた薄皮が破れ、中から油の浮いた胡麻の香りのする薄茶色の肉汁がじわりとにじみ出る。それをすすりながら口の中に運べば、まだ蒸したての餡が熱く、彼らは眉間に皺をよせ、しばらく口をあけて熱い空気を逃がすために無言になる。
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