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    漫才

    su2vu

    MAIKINGお笑い芸人の直哉が場末のショーパブでステージに立つ甚爾を見て「一緒に漫才やらへんか」と誘い、本気でM1チャンピオンを目指すも、どつ本のカリスマ的面白さに打ちのめされてメンタルブレイクする話 たぶん続きます
    タイトル未定 甚直お笑いパロ 1 今年あかんかったら辞めよか。毎年毎年、浮かんでは消えていくその一言が言えんまま、五年の月日が経った。

     無所属のピン芸人が場末のショーパブでシノギを削っている。そんな噂を聞きつけた先輩が、俺に声を掛け、退屈をまぎらわせるために興味本位で飲みに行ったのが、全ての元凶やった。その頃の俺は高専時代の同級生と一緒に入学した養成所を卒業して三年、満足いくネタも作れん、バイトに追われてネタ合わせも出来ひん、そんな箸にも棒にもかからん日々を過ごしとった。そんな毎日をぶち壊してくれたのが、ショーパブのスポットライトを浴びる甚爾くんやった。
     なんていうか、第一印象は「なんでこの人お笑いやってんの?」やった。整った顔立ち、恵まれた肉体。女誑かして金巻き上げる仕事か、オッサンびびらして金巻き上げる仕事の方が似合うやろ、と思った。黒くてピチピチのシャツに、民族衣装みたいな綿のズボン。なんやこいつ。でも、気になる。目ェ離したら、知らん間にオモロいこと起きてまうんちゃうか、みたいな不思議な魅力があった。口元の傷痕は、メイクやろか。時間にして、わずか三十分足らずのショーやった。体感十秒。気ィついたら終わっとった。瞬きすら許されんかった。それでも、間違いなくオモロかった。この人に着いていったら間違いない、そう確信した。
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    あんごろうまる

    MOURNING意地悪な司会者を上手くかわそうとして夫婦漫才を披露するユキモモの話。
    ※意地悪なモブが出てきます(ユキに女性関係はあるのかと聞く程度)
     明るいポップなスタジオの真ん中に千と百は立っていた。今日は音楽バラエティ番組にゲストとして出演させてもらうことになったのだ。
     今Re:valeは波に乗り始めている。新人俳優として頭角を現し始めた千、ゲストたちへの話の振り方が絶妙でバラエティ番組で評価されだした百。正反対の二人ではあるが、今は絶賛夫婦漫才で売り出し中だ。きっかけは些細なことだった。
     ある日いじわるで有名な司会者が千に対して「アイドルとして売り出してるけど、実は何股もしてるんじゃないの?」と話を振ってきたのだ。案の定、千は不愉快な感情を隠そうともせず綺麗に整えられた眉をスッとひそめてしまった。
     音楽で評価されたい千は自分の顔のおかげで女性との関係が途切れないと言われることをひどく嫌っているのだ。百の知る限り、今の千は誰とも付き合っていない。普段帰ってきた千からは甘ったるい香水の匂いがしないからだ。たまにそういう匂いがする時があるが、千いわく「断りも無しにマーキングされた」と不機嫌な様子を隠そうともせずシャワーを浴びに向かうことはよく見る光景だった。もし付き合ってるなら、とっくに岡崎から怒られている。
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    yuzuochu

    MAIKING人類が滅亡しかけの世界で生き残ったささがサイレンを鳴らすだけの街頭スピーカーからある日自分の漫才が流れ出して、どこから流れているか興味がわき旅をする終末さされ〜の話読みたいというネタ 時間を忘れた世界で毎日朝昼晩にサイレンが鳴るスピーカーから、その日サイレン以外の音が鳴った。それは自分がピン、コンビ、チームを組んだ時の3人の音源で日中ずっと流れている。音の出どころを調べるべく、思い思いに集落で過ごす人々から聞き込みをすることにした。
     行く先々であんたの声ずっと鳴ってんなぁって言われる。ほんまお騒がせしますわ〜、と言いながら久々に見る人の笑顔に元気もらったりして、集落をいくつも渡りながら手がかりを辿った先に、この音を流している手伝いをしている飴村に出会う。

     話を聞いてみると自分とは初対面だと言う。だけど情報では知っているらしい。自分は俺が知っている飴村ではなく、随分前に廃棄されていたのを無理矢理起こされて手伝わされているという。性格や感情は廃棄前にはなかったもので、自分を起こした奴がバックアップとっていて「嫌味言われるってわかって復元してるから物好きなヤツだよね、ボクといると仕事って雰囲気がでていいとか言ってさ勝手すぎるよ〜」と飴村はぷりぷり怒っている。
     懐かしさを覚えつつ予想が現実味を帯びてきて、雇用主に会いたいんやけど、と聞けば、どうしよっかな〜と言う姿 1783

    pypy_ym

    MOURNING夫婦漫才のはじまりについて考えてみたやつ。「前から聞きたかったんだけど、君たちのあの路線、どうやって決まったんだ?」
     心の底から疑問だといわんばかりの万理の声が、千と百の鼓膜を刺激する。あの路線、というとまあ間違いなく夫婦漫才ネタのことだろう。万理とやっていた時の千は間違ってもあんなネタに乗る人間ではなかった。それが百と組みはじめて、イケメンだとかダーリンだとか呼ばれて微笑むようになっている。
     千は意地悪くにやにや笑って万理を見据える。
    「万、僕たちが出てるテレビは全部見てたって豪語してなかったっけ?」
    「気付けばああなってたろ。裏話を聞きたいんだよ」
    「へぇ」
     ちらりと百に視線をやった千は、「あれって結局どっちなの?」と百に確認を取るような言葉を発し、百はうーん、と腕を組んで悩みはじめた。
    「原因はオレで、発破をかけたのがおかりん、って感じ? 最終的にゴーサインだしたのもおかりんだったじゃん。ユキが嫌ならやめるつもりだったけど、ユキは乗ってきたし」
    「僕とモモとおかりんの総意だよね」
     おかりん、Re:valeのマネージャーである岡崎凛人の名前が出て万理は目を瞬かせる。小鳥遊事務所のIDOLiSH7のマネージャー、小鳥 3088