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    鶴見

    ゆうら

    DONEうさかど※現パロ(記憶あり)学生×学芸員(1日目)博物館に勤めてる門倉さんと館長の鶴見さんが学生時代からの親友で、そこに博物館実習生として宇佐美君がやってくるというお話。絶対モメる!楽しそ!読みたい!よし自家発電だ!というノリで書いてます…取りあえず出来たとこまで…
    長編やってみたくて挑戦中/導入の為うさかど要素薄め
    ※博物館関連の設定は、結構曖昧なので予めご了承ください
    博物館のひと(1)

    俺は関東のとある市立博物館で働く学芸員だ。
    俺には物心ついたときから、前世の記憶があった。
    前世で俺は、網走監獄の看守部長だった。
    そして土方さんの一派として金塊争奪戦の最中に身を置いた。
    前世の仲間には、会えてはいない。
    しかし、探すようなことはしていない。
    懐かしむ気持ちはどうしてもあって、博物館に勤めるきっかけも、そこにあるといっても過言じゃなかった。

    若い頃は会いたいと思っていた。
    土方さんには特に…。
    きっかけになればと新選組の事を調べ、学び、大学で研究する程、若い俺はこだわっていたのだと思う。

    彼の出身地でもなければ、活躍した京都でもない。
    はたまた、最後の地とされる北海道でもない。
    関東の東に位置するこの市立博物館で働いているのは、今の俺に残された小さな願望なのかもしれない。
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    ohmita

    PROGRESSまだ書き終わってネ~~~けど丁度いいとこまで書けたので尾鯉の日だから出します。
    谷崎潤一郎『人魚の嘆き』パロのなんちゃって中華風尾鯉。尾形が貴公子でおとのちんが人魚です。鶴見中尉とヴァシリちゃんもちょこっと出てくる。全部かけたらピクシブにあげます。
    人魚の嘆き「一つ箱が多いようだが。」
    紳士の穏やかな問いに、金の玉座へ身を凭せかけた若者は物憂げに答えました。
    「一つ増えても二つ増えても、あって困るものではないでしょう。どうぞ持って行ってください。――――まったく、恐ろしい程に上手くいった。」
    若者はいくらか酔った様子でありましたが、両の目だけはまるで獣のように爛々として紳士を見据えておりました。ところが紳士は、若者の眼差しを受けて畏れるどころか、子でもあやすように微笑みます。
    「私はきっかけを与えただけに過ぎないよ。君が思っている以上に、君の御父上は恨まれていたし弟君よりも君こそが当主に相応しいと思う者が多かった。それだけのことだ。」
    白々しい言葉を嘲り若者は唇を歪めて笑いました。若者の父は、そのまた父から受け継いだ武功を更に重ね、時の皇帝の覚えもめでたく、最早他人は羨むのを諦めるほどの巨万の富を拵えました。また若者の弟は父に倣い武を磨き学にも秀で、正妻の息子として大変立派な人でありました。
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