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    ファウスト

    t0mic0x0shi

    DONE魔法舎で猫と戯れるファウストを見たり、ぐるぐるしたりするフィガロな感じです

    フィガファウ?フィガファウな気持ちで描きました
    【フィガファウ】猫になれば猫になれば


     ふ、と集中力が途切れた。情報の塊として脳内で処理されていたものが紙面に書かれたただの文字の羅列に感じられ、フィガロが落としていた視線を上げると、俯く形で固定されていた首がわずかに軋む。筋を伸ばすように首を軽く回し、膝の上に広げていた書物を栞もはさまず閉じた。
     フィガロが腰を落ち着けている1人掛けのソファは、中庭を臨むことができる窓際に置かれたものだ。右手で書物の分厚い表紙をなぞりながら、肘掛けに左腕で頬杖をつき、なんとはなしにガラスの向こうに目を向ける。天井高に大きく取られた窓には一定の量の光しか入らない魔法がかけられているため、図書室に比べて外は明るく見えた。
     最近任務が立て込んでいたこともあり、たまには息抜きも必要だと、今日は授業も何もかも休みにすることにした。中央の国もそうしましょうとオズに持ちかけ休日を得たリケとミチルは中央の国の市場に行っている。カインとルチルとレノックスも共に出かけて行くのを見送ったのは、日が昇ってすぐのことだった。
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    rotten_Mame

    DOODLE学パロネファ。フォ学じゃない。
    前に書いた学パロと同じ設定で、ファウストが高校を卒業する前の話。
    今回は健全。
    違う家の子どもだった男 そう言えば、と独り言ちて、彼は突然立ち上がった。そして部屋に備え付けのクローゼットの中から何かを探る。しばらくその様子を座ったまま見ていると、ようやく目当てのものを発見したのか、彼はこちらを振り向いた。

    「使っていないネクタイがあったけど要る?」

     クローゼットから取り出されたのは、買ってから一度も使っていないことが明らかな、ビニル袋に入った状態のネクタイだった。学校で指定されている、何とも言えないカーキ色のものだ。

    「どしたの、それ」
    「入学した時に予備として一本多く買ってもらったけど、結局使わなかったんだ。この間部屋の掃除をしていたら出てきた」
    「あんた、物持ち良さそうだもんな」

     あと一ヶ月で、ファウストは引っ越しをする。大学進学を機に、彼が18年間過ごしてきた名残で満ちたこの実家から出ていくのだ。今二人で寛いでいる彼の部屋には、既に段ボールがいくつか積まれている。引っ越しの準備を少しずつ進めているのだろう。その荷物をまとめている最中に、未使用のネクタイをクローゼットから見つけたのだと想像を働かせた。
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    しすい

    MOURNINGレイヴィニア・ファウスト、あるいはレイヴィニア・ゴーントに対するオミニスのお話を書こうとした何か
    悪魔、あるいはゴーント その転入生は奇妙な娘であった。
     スリザリンでありながら勇猛果敢、知的好奇心に溢れており、困った人間を助けて回る。組分け帽子はグリフィンドールかスリザリンかでウンウン唸ったというのが噂だが、あながち間違いではないのかもしれないな、とオミニスは思う。彼女はいつもどこかしらから血の匂いがしていたし、ある時はウィゲンウェルド薬の匂いをこれでもかとばかりにさせていたので、あまり危険な事に首を突っ込むなよと口を出してしまった事もある。──まあ、聞き入れられた事はないが。
     レイヴィニアの名前を、オミニスは彼女が転入するずっと前から知っていた。何しろ彼女は己の従姉妹に当たる存在だからだ。ゴーント家にあってマグルと交わったが為に異端とされた魔女、その忘れ形見だと言うのは記憶に新しい。当然の如く家系図からは消され、ほんの半年前にようやっと夫婦諸共殺されたが、娘のレイヴィニアが魔女としての才を開花させた事で面倒な事になっていることもオミニスは知っている──レイヴィニアは知らないことだが。
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