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    本丸

    ktuongrms

    DONE8月某日数年ぶりに本丸へ帰還しました
    江戸城宝物庫を開け進めるには絶妙に時間が足りずうちに京極正宗はおりません
    石田の兄上鍛刀祭はうちの資材を派手に散らしたので一足先に終了(勝手に)
    56億7千年後にでも来るつもりかな 兄上
    そんな憤りから思わずカッとなって書き殴りました
    全ての不敬と解釈違いに全力で土下座しながら奉納します
    我が身こそその唯一で在れと本丸から眺める風景はすでに秋桜に揺れているというのに身体に纏わりつく空気はいつまでも独特のこもった湿り気を帯びてあつい。

    「主、惜しかった。」

    暑さと過ぎた集中でもう何度目なのか記録に記すのも怪しくなってきた頃、近侍の声が鍛冶場へ静かに広がった。


    額に流れる汗を拭ってゆく手のひらには労りが込められ、片膝をついて覗き込んでくる眼がこれ以上の鍛刀は否と告げている。

    肺に満ちていた緊張を解き放つように、深い息をひとつ吐いた。

    握りしめていた札がゆっくりと己の手を離れていくのを見送る。

    札が近侍の胸に納められるのを見届け、その両の手を借りた。

    重なった手のひらがどちらからともなく強く握られる。

    必ず顕現させる意気込んだ手前、情けなさと申し訳なさが相まり遣る瀬なさに鼻の奥がつんとした。
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    京紫(けいし)

    DONEちょにゃ恋2展示作品①
    ちょぎに想いを告げられて、二振りでの遠征任務中に恋や愛について考えるにゃん。
    弊本丸の設定多数。
    終古朽ちるその時まで「終古朽ちるその時まで」

    〝山姥切長義を隊長とし、二振りでの遠征任務に命じる〟
    近侍づてに呼び出された執務室でそう聞かされた南泉の心の中を、見せられるものならば見せて回りたいほどには動揺をしていた。何故いまなのか。長義からの差し金や陰謀も考えられるけれど、目の前に座る南泉の今の主はそういった刀の我が儘を聞き入れることはほとんどなかったし、もしあったとしても全て南泉に話したうえで「山姥切はご希望らしいけど南泉はどうする?」と聞いてくれるであろう。
    だからこれは本当にたまたま偶然、何も知らない主の起こした奇跡なのだろうけれど、正直なところ南泉の感想は勘弁してくれ、であった。
    出来るだけ早い出発をと、先に長義には話を通したことを告げた主は南泉の否の返事を聞くこともなく、さあさあ急いでと固まる南泉を執務室から追い出した。まあ残ったところで任務を拒否出来るわけもなく、身支度も心の準備もろくに出来ないまま時間だけが過ぎ慌てて門に向かう羽目になったはずなので、その強引さに今は助かったのかもしれないけれど。
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