たかや
MOURNING1、2枚目、なんかえっ……ちなお兄ちゃん目指した曦臣兄さんです。3枚目、澄に強引に噛ませようとする曦臣兄さんです(見えないけど)大したことないんだけど、ふつうにTwitterに上げるには恥ずかしかった。 3takami180
PROGRESSたぶん長編になる曦澄その1閉関中の兄上の話。 穏やかな笑みがあった。
二哥、と呼ぶ声があった。
優美に供手する姿があった。
藍曦臣はゆっくりとまぶたを持ち上げた。
窓からは午後の光が差し込んで、膝の上に落ちている。眼裏に映った姿はどこにもなく、ただ、茣蓙の青が鮮やかだ。
閉閑して一年が過ぎた。
今に至っても夢に見る。己の執着もなかなかのものよと自嘲する。
優しい人だった。常に謙虚で、義兄二人を立て、立場を誇ることのない人だった。大事な、義弟だった。
毎晩、目をつむるたびに彼の姿を思い出す。瞑想をしたところで、幻影は消えるどころか夢へといざなう。
誘われるままについて行けたら、この苦悩は消え去ってくれるだろうか。あの時のように、「一緒に」とただ一言、言ってくれたら。
「兄上」
締め切ったままの戸を叩く音がした。
藍曦臣は短く息を吐いた。
「兄上」
「どうかしたかい」
弟に応えて言う。
以前、同じようにして藍忘機に呼びかけられても、どうにも答える気になれなかった時があった。そのとき弟は一時もの間、兄上と呼び続けた。それから、藍曦臣は弟にだけは必ず返事をするように心がけている。
「江宗主より、おみやげに西 3801
saraco_elanor
DONE曦澄ワンライのお題「秘密」時間外でしたが挑戦してみました。
加工にて間取り、一時間ちょっとかかったけど、このくらいが限度かな。
アニメ版の隙間妄想で、座学終了時。ほんのり曦→澄 3
takami180
DONE曦澄ワンドロワンライ第一回お題「秘密」 藤色の料紙には鮮やかな墨色で文がつづられている。
――雲深不知処へのご来訪をお待ち申し上げております。
江澄はその手跡を指でたどり、ふと微笑んだ。
流麗で見事な手跡の主は沢蕪君、姑蘇藍氏宗主である。とはいえ、この文は江家に宛てられたものではない。藍曦臣はいまだ閉閑を解かず、蘭家の一切を取り仕切っているのは藍二公子の藍忘機だった。
江澄は丁寧に文をたたみなおすと、文箱にしまった。
藍曦臣と私用の文を交わすようになって半年がたつ。その間に文箱は三つに増えて、江澄の私室の棚を占拠するようになった。
きっかけはささいなものだ。雲深不知処に遊学中の金凌の様子をうかがうために、藍家宗主宛てに文を出しただけ。何度か雲深不知処に足を運んだ、それだけだった。
そこをかつての義兄につかまった。
沢蕪君の話し相手になってくれという頼みだった。なんでも、閉閑を解くために世情を取り入れたいとか。そんなもの、含光君で十分だろうと返すと、結局は外部の者と接触するのに慣れたいという、よくわからない理由を差し出された。
初めは寒室で一時ほど過ごしただけだった。それも、江澄が一方的に世情を話すのを藍曦 2495