029_ga_0141
MAIKINGマフィア要素は添えるだけなマフィアパロアシュグレ(途中)fog and smoke伸ばした指の先さえ見えなくなる濃霧の夜をひとり、グレイは歩いてゆく。
歓楽街はまだ人で賑わっているであろう時刻だが、郊外の通りにはすれ違う人影さえ無い。辺りの屋敷はほとんど中世に貴族達が建てた文化財レベルの建築物で、改装にたっぷり金を注ぎ込める富裕層の別宅として当時の栄華を留めている。
今夜グレイが呼びつけられたのも、建てられてから二世紀ほど経ていそうな瀟洒な石造りの邸宅だった。
「……来ました」
『入れ』
古風な石柱に埋め込まれたインターホンに呟くと、マイク越しでも傲岸に響く声が短く応える。厳めしい鉄の門扉は軋みもせず開き、静かにグレイを飲み込んだ。
シャンデリアが照らす広い玄関ホールには細身の老紳士がただ一人。グレイの姿を認めると無言で深く頭を垂れ、真っすぐ伸ばした燕尾服の背を向けて屋敷の奥へと歩み出す。こちらの素性も来訪の目的も全てインプットされた精巧な機械のような案内に、グレイもまた無言のままに従った。
1986歓楽街はまだ人で賑わっているであろう時刻だが、郊外の通りにはすれ違う人影さえ無い。辺りの屋敷はほとんど中世に貴族達が建てた文化財レベルの建築物で、改装にたっぷり金を注ぎ込める富裕層の別宅として当時の栄華を留めている。
今夜グレイが呼びつけられたのも、建てられてから二世紀ほど経ていそうな瀟洒な石造りの邸宅だった。
「……来ました」
『入れ』
古風な石柱に埋め込まれたインターホンに呟くと、マイク越しでも傲岸に響く声が短く応える。厳めしい鉄の門扉は軋みもせず開き、静かにグレイを飲み込んだ。
シャンデリアが照らす広い玄関ホールには細身の老紳士がただ一人。グレイの姿を認めると無言で深く頭を垂れ、真っすぐ伸ばした燕尾服の背を向けて屋敷の奥へと歩み出す。こちらの素性も来訪の目的も全てインプットされた精巧な機械のような案内に、グレイもまた無言のままに従った。
wk_gsr
PROGRESS現在のアシュグレ(付き合ってないというか無自覚状態)がごつサブで五年後の世界に飛ばされて、付き合ってるというかもはや結婚してるアシュグレと出会ってすったもんだする軽めのギャグ話にしようとしたけど思ったよりシリアス方向に舵を切ってしまったためいつ仕上がるかわからなくなったのでとりあえず一回進捗上げとこうみたいなそういうあれ。未来アッシュはまだ出てきてない。未来「グレイ!」
ビリーの声に反応した時には、もう遅かった。
眼前に迫る、武器を振りかぶったイクリプス。目は閉じなかった。間に合わないとわかっていても、反射のようにナイフを構えた両腕が上がる。首と心臓、急所を守るように交差したところで、強い衝撃がグレイの全身を襲った。
「うあっ……!」
「っ、ギーク!」
受け身を取る間もなく吹き飛ばされる。背後には半ば瓦礫と化した壁。
だが、衝撃は思ったよりも軽かった。それでも一瞬息が止まるくらいの痛みがあって、グレイはぎゅっと目をつむって、大きく口を開けて必死に酸素を取り込む。
何かに抱きとめられている、と認識したのは、数秒後だった。
それと同時に、瞼越しにもわかるほどに、強い光が放たれる。
5139ビリーの声に反応した時には、もう遅かった。
眼前に迫る、武器を振りかぶったイクリプス。目は閉じなかった。間に合わないとわかっていても、反射のようにナイフを構えた両腕が上がる。首と心臓、急所を守るように交差したところで、強い衝撃がグレイの全身を襲った。
「うあっ……!」
「っ、ギーク!」
受け身を取る間もなく吹き飛ばされる。背後には半ば瓦礫と化した壁。
だが、衝撃は思ったよりも軽かった。それでも一瞬息が止まるくらいの痛みがあって、グレイはぎゅっと目をつむって、大きく口を開けて必死に酸素を取り込む。
何かに抱きとめられている、と認識したのは、数秒後だった。
それと同時に、瞼越しにもわかるほどに、強い光が放たれる。
u_yasagi
MAIKINGアシュグレタグ付けてますが書き手がアグなだけで甘さの欠片もないので注意。あくまでも個人の見解として、過去(アカデミ時代)、グレに対してアシュがやったこと、やっていないことを想像して書いた捏造文。暗い……。
※以前書いたアカデミの話とは直接関係していませんが同じ設定で書いています。 3849
syoutahooo
PAST別にエロくはないんだけど以前R-18垢に上げてたアシュグレ 付き合ってないけど何回か身体を重ねているアシュグレ 無自覚「あっ… やだ…」
「物欲しそうなカオしといて何言ってやがる」
「うぅ…」
u_yasagi
MAIKING眠れなくてノリで書いたパロ。大事なことなので2回言いますがノリで書いた千夜一夜パロです。
東ファミリーがそれぞれ王様、大臣、王様の妻となるその娘と妹になっています。(※但し性別はそのまま)
おとぎ話というか昔話風口調で書き始めたはいいがこの先の展開を考えるとキツくなってきた…… 839
眞野ほゆき
DONEアシュグレWebオンリー「アグフェス!-Valentine Special-」展示漫画。ワンドロの再録です。一番最後にペーパーラリーの絵を掲載しています。
(イベント後はPixivにも掲載予定) 9
u_yasagi
PROGRESSアカデミー時代を80%捏造したアグ出逢いのお話。アッシュは何でグレイのこと好きなのかな~?って自問回答です。二人の間にはまだ何の柵もなく、グも消せない傷を負っていないため、二人とも若干性格が違うように思われるかもしれませんが本質は今も変わらないと思ってます。
タイトル未定 ニューミリオンにおいて『ヒーロー』になり得る人材を多数輩出する此処──アカデミーは、いわゆる名門校の一つに数えられる学校だ。だが、アカデミーに通う人間すべてがヒーローになれる訳ではない。そもそも、皆がみんな『ヒーロー』を目指している訳ではないのだ──。
(──チッ! どいつもこいつも……クソみてぇな奴ばっかりだな)
アカデミーに入学して最初に抱いた感想は"それ"だった。何より気に食わなかったのは、力も才能も──テメェの野望すら何も持っていないくだらねぇ奴らが、此処でのうのうとしていること……俺もまた、その内の一人なのだと勝手に決めつけられていることだった。
『なぁ、アイツ……アッシュ・オルブライトだろ? どうせ親のコネで入学したに決まってる』
1784(──チッ! どいつもこいつも……クソみてぇな奴ばっかりだな)
アカデミーに入学して最初に抱いた感想は"それ"だった。何より気に食わなかったのは、力も才能も──テメェの野望すら何も持っていないくだらねぇ奴らが、此処でのうのうとしていること……俺もまた、その内の一人なのだと勝手に決めつけられていることだった。
『なぁ、アイツ……アッシュ・オルブライトだろ? どうせ親のコネで入学したに決まってる』
wk_gsr
DOODLEアシュグレ♀たにま「あっ……」
隣を歩くグレイが唐突に上げた声に、アッシュは足を止めて振り返った。
薄暗い水族館の順路の途中、少し後ろで立ち止まっているグレイを見ると、何やら慌てた様子で身を縮こまらせている。右腕が、平均よりもサイズが大きい乳房を支えるようにしていて、左手はVネックのニットワンピースの胸元を掴んで中を覗き込むようにしていた。
「どうした」
眉を顰めて問いかけると、うぅ、と不明瞭な声が返ってきた。重ねて、なんだよ、と言うと、目元をじわりと赤く染めて、窺うように上目遣いをする。
「あの……」
「はっきり言え」
「……イヤリング、が……」
「あ?」
「…………イヤリングが、落ちちゃって…………」
ぼそぼそと言う声を拾って、珍しく編み込みでハーフアップにしているおかげで見えやすくなっている耳を見ると、右耳にあったはずの飾りがなくなっていた。以前、アッシュが贈ってやったイヤリングの片割れで、もう片方は左耳にきちんとついている。
2019隣を歩くグレイが唐突に上げた声に、アッシュは足を止めて振り返った。
薄暗い水族館の順路の途中、少し後ろで立ち止まっているグレイを見ると、何やら慌てた様子で身を縮こまらせている。右腕が、平均よりもサイズが大きい乳房を支えるようにしていて、左手はVネックのニットワンピースの胸元を掴んで中を覗き込むようにしていた。
「どうした」
眉を顰めて問いかけると、うぅ、と不明瞭な声が返ってきた。重ねて、なんだよ、と言うと、目元をじわりと赤く染めて、窺うように上目遣いをする。
「あの……」
「はっきり言え」
「……イヤリング、が……」
「あ?」
「…………イヤリングが、落ちちゃって…………」
ぼそぼそと言う声を拾って、珍しく編み込みでハーフアップにしているおかげで見えやすくなっている耳を見ると、右耳にあったはずの飾りがなくなっていた。以前、アッシュが贈ってやったイヤリングの片割れで、もう片方は左耳にきちんとついている。
kishios_kindha
DONEアッシュとグレイが焼き芋を食べる話芋 グレイの部屋は常にゲームとフィギュアで溢れている。入所した始めの頃と比べてキレイにはなったが、それでもアッシュには不愉快極まりない光景だ。
アッシュがその日、ルーキーの部屋を訪れたのは、グレイに報告書の提出を催促する為だった。音を立ててドアを開くと同時、開口一番にその男の名を怒鳴る。
「おい、ギーク!!」
しかし部屋には誰も居なく、アッシュは舌打ちをした。部屋をぐるりと見回し、頭の中で男が何処にいるのか算段をつけている時である。
ふと、部屋に似使わない物が置いてあることに気付いた。プラスチック製の四角い籠の中に、『培養土40リットル』が4セット。
訝しげにそれらをジッと見るも、心当たりは無い。ルーキーの部屋に置いてあるということは、仕事に関係の無い、個人の持ち物。
14380アッシュがその日、ルーキーの部屋を訪れたのは、グレイに報告書の提出を催促する為だった。音を立ててドアを開くと同時、開口一番にその男の名を怒鳴る。
「おい、ギーク!!」
しかし部屋には誰も居なく、アッシュは舌打ちをした。部屋をぐるりと見回し、頭の中で男が何処にいるのか算段をつけている時である。
ふと、部屋に似使わない物が置いてあることに気付いた。プラスチック製の四角い籠の中に、『培養土40リットル』が4セット。
訝しげにそれらをジッと見るも、心当たりは無い。ルーキーの部屋に置いてあるということは、仕事に関係の無い、個人の持ち物。
さわら
DOODLEお題「お酒」酔いのせいにして 唇の熱さ。アルコールの香り。
含んだ瞬間の水の冷たさに辛うじて理性を留めているけれど、口づけ合ってしまえば、次第に頭がぽうっとなっていく。
「んっ、ん……」
「……は……」
ぴちゃ、ぴちゃ。鳴るのは水を分け与える音か。それとも、違うものか。
どちらでも構わないような気分になりながら、請われるままにグレイはアッシュの唇に触れていた。
*** *** ***
日々の仕事やトレーニングで身体は疲れ、趣味のゲームに興じる時間は当然ながらヒーローになる前とでは雲泥の差だ。それでも、久しぶりに触れば楽しく、ついつい夜更ししてしまった。とはいえ、日付が変わってそれほど経っていない時間に区切れたのはまだいい方だろう。
4014含んだ瞬間の水の冷たさに辛うじて理性を留めているけれど、口づけ合ってしまえば、次第に頭がぽうっとなっていく。
「んっ、ん……」
「……は……」
ぴちゃ、ぴちゃ。鳴るのは水を分け与える音か。それとも、違うものか。
どちらでも構わないような気分になりながら、請われるままにグレイはアッシュの唇に触れていた。
*** *** ***
日々の仕事やトレーニングで身体は疲れ、趣味のゲームに興じる時間は当然ながらヒーローになる前とでは雲泥の差だ。それでも、久しぶりに触れば楽しく、ついつい夜更ししてしまった。とはいえ、日付が変わってそれほど経っていない時間に区切れたのはまだいい方だろう。
さわら
DONEお題「雨」「恋人」直接表現はそれほどありませんが、初夜後描写があります。
『ジェット』 夢を見た。
しとしとと降る雨の中、空を仰ぎ見るように佇む影。それがこちらを向いたかと思えば、子供のようにべーっと舌を出して。そうして、背を向けて去っていく、夢。
ああ待って、行かないで。
手を伸ばしてみたけれど、悲しいほどに腕は短くて、その背には届かない。
やがて降っていた雨がやんで、空を覆っていた雨雲は消えて。彼の背中も空へと溶けるように消えてしまった。残ったのは透き通るような青空だけ。
雲ひとつない、きれいな青空だった。
それなのに、こんなにも悲しい。まだお別れなんてしたくはないのに。
「――……なんで泣いてる」
「…………え……」
夢の中、遮るように静かな声がした。
声に導かれるように振り返って、掬い上げられるようにしてはっとして目を開ける。ぼやけた視界の先にいたのは横たわったアッシュだった。光を反射しない、けれど夕暮れ時の空が燃えるような色をした瞳が困惑したようにこちらを見ている。グレイを束の間の夢の世界から引き戻したのは、アッシュの声だったらしい。
4712しとしとと降る雨の中、空を仰ぎ見るように佇む影。それがこちらを向いたかと思えば、子供のようにべーっと舌を出して。そうして、背を向けて去っていく、夢。
ああ待って、行かないで。
手を伸ばしてみたけれど、悲しいほどに腕は短くて、その背には届かない。
やがて降っていた雨がやんで、空を覆っていた雨雲は消えて。彼の背中も空へと溶けるように消えてしまった。残ったのは透き通るような青空だけ。
雲ひとつない、きれいな青空だった。
それなのに、こんなにも悲しい。まだお別れなんてしたくはないのに。
「――……なんで泣いてる」
「…………え……」
夢の中、遮るように静かな声がした。
声に導かれるように振り返って、掬い上げられるようにしてはっとして目を開ける。ぼやけた視界の先にいたのは横たわったアッシュだった。光を反射しない、けれど夕暮れ時の空が燃えるような色をした瞳が困惑したようにこちらを見ている。グレイを束の間の夢の世界から引き戻したのは、アッシュの声だったらしい。
さわら
DOODLE初夜失敗のアシュグレ。なんやかんやあっていい感じにデキてる。
時折身動ぐたびに聞こえる衣擦れの音以外、わざわざ取ったホテルの部屋は静寂に包まれている。だから、普通だったら生活音にかき消されてしまいそうなぎゅるる、という微かな腹の音さえやけに大きく響いた。
「……うー……」
いたい、と呻くように浅い呼吸を繰り返しながら布団に包まったままグレイが己の腹を擦っていた。苦しむグレイの様子を隣でアッシュは見ていることしかできない。
「……薬はちゃんと飲んだんだろうな」
「飲んだ……」
まだ効かないと嘆くようにこちらに背を向けた丸まった背中が震えている。
こういう時はせめて擦ってやるべきなのか。だが、そんな労りをアッシュは他人に施したことはない。だから苦しむグレイを見ていることしかできず、それしかできないことに内心焦ってもいた。
2622「……うー……」
いたい、と呻くように浅い呼吸を繰り返しながら布団に包まったままグレイが己の腹を擦っていた。苦しむグレイの様子を隣でアッシュは見ていることしかできない。
「……薬はちゃんと飲んだんだろうな」
「飲んだ……」
まだ効かないと嘆くようにこちらに背を向けた丸まった背中が震えている。
こういう時はせめて擦ってやるべきなのか。だが、そんな労りをアッシュは他人に施したことはない。だから苦しむグレイを見ていることしかできず、それしかできないことに内心焦ってもいた。
さわら
DOODLE貴方はさわらのアシュグレで『ひねくれた告白』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmaker
https://shindanmaker.com/375517
140字を毎回無視するやつ 口付けるように指先が額に触れる。
普段は重く長い前髪に隠れたそこを皮膚の硬い指先がかき分けるように暴いて、するりとなぞる。
驚くように肩を揺らした。けれどそれ以上の抵抗らしい抵抗はできない。ただされるがまま、額をなぞる指の感触に意識を向ける。
アッシュの指がなぞっているそこには、本来であればなかったはずのものがあった。ある時から消えない傷となって残り続けているそれは、過去のグレイとアッシュを同じ記憶で繋げている。
アッシュがこちらに触れようと伸ばしてくる腕にはいつも恐怖を覚えた。その手にいつだって脅かされていたから、条件反射で身が竦む。けれど、実際に触れられると違うのだ。
荒々しいと見せかけて、まるで壊れ物に触れるかのような手付き。それは、本当に口付けられる瞬間と似ていた。唇が触れ合ったときもそれはそれは驚いたものだけれど、最終的にはこの男に身を任せてしまう。今と同じように。
乱暴なところばかりしか知らないせいか、そんなふうに触れられてしまうと、勘違いをしてしまいそうになるのだ。まるで、あのアッシュが『優しい』と錯覚してしまう。
そんなはずはないのに、彼からはついぞ受け 2766
さわら
DOODLE貴方はさわらのアシュグレで『朝四時、ランデブー』をお題にして140文字SSを書いてください。#shindanmaker
https://shindanmaker.com/587150
当然のごとく140字を超える。付き合ってるアシュグレ はふ、と欠伸した。眠気で目をしょぼしょぼとさせながらミント味の歯磨き粉を歯ブラシに乗せ口に咥える。普段ならしゃっきりとさせてくれるような清涼感は今は眠気に勝てない。
シャコシャコと音を立てつつ半分寝ているような緩慢な動きで磨いていると、扉の開く音がする。
視線だけを動かせば、ぼやける視界に写ったのは同じく眠そうに大きく欠伸をする、ところどころ寝癖ではねた頭をした男の姿だ。視線に気づいたように、服の裾から腕を突っ込んでがりがりと腹を掻いていた男の瞳がこちらに向いて、呆れたような色になる。
「テメェ、今何時だと思ってやがる」
「…………四時、です」
咎めるような声は普段よりも若干柔らかく聞こえるのは起き抜けでもあるからだろう。けれど、バツが悪いことには変わりない。
明日はオフだからと少しだけ夜更しするつもりで始めたゲームに夢中になって、気がつけばふと視線を向けた時計に映し出されていた数字に驚いたものだ。流石に寝ようと思い、その前に歯を磨きに洗面所に来た。
グレイとは正反対に、意外と規則正しい生活を送るアッシュは早朝トレーニングを欠かさない。いつもはもう少し遅い時間に活動をはじめ 1188
さわら
DOODLE続くかもしれないし続かないかもしれないアシュグレ。グに気持ち悪い!って拒絶されてほしい~~ はじめに、耳を疑った。
次に目を疑った。
最後に夢かと疑った。
しかし、疑おうとも否定をしようとも、胸にせり上がってくるものが現実だと訴えている。
頭の中では耳鳴りのようにぐわんぐわんと煩く響く音が鳴って、視界が右も左も上も下もわからないほどにぐにゃぐにゃと捻れて。
自分が果たして立っているのか、それとも座っているのか曖昧になっても、男の声だけははっきりと聞こえた。
グレイ・リヴァースをそんな状態にした男の声。
アッシュ・オルブライトの声。
今でも怒鳴られれば竦み上がってしまう、芯に深く突き刺さって抜けない棘のような、声。それが、今は――。
「グレイ」
「……っ」
やめて、と耳をふさいで叫びたくなった。実際には声にもならない。
いつもは人を嘲笑するように『ギーク』と呼ぶくせに。
なんで。
どうして。
そう声にしようとしても、音にならない。はくはくと口を開閉させるばかりにしか。
一歩近づくアッシュに反応するように、緊張に強張った身体が反射的に後退る。アッシュが近づいたぶんだけ自身の身体も動いて、それを繰り返して。とうとう背中がベランダへと続く窓ガラスへと当た 1513
kishios_kindha
DOODLEアッシュが自覚する話アシュ(→)グレ グレイが出ない上にアシュモブ♀の性行為描写有り
地雷多数だと思うので、気を付けてください身代わり人形
アッシュは基本的に女が絶えることが無いタイプの男である。
金持ち、見目好し、頭良し。性格は暴力的であったが、女に手を上げるタイプではなく常識的だ。
それでもアカデミーに在学中、アッシュと恋人関係まで持ち込めた人はいなかった。
アッシュの周りにいる女は派手な遊び好きタイプが多く、セックスまで出来るガールフレンドは数え切れない。
「ホテルのレストランで食事でもするか」
いつもと変わらない手順。女友達はこれに頷くか、「割り勘なら」と断りを入れる。
だから「えっ、私のこと嫌じゃなかったの」と目をパチクリするその女性に、アッシュは少なからず引っかかりを感じた。
その日、アッシュが誘いをかけたレイチェルという名の女性はアカデミー時代の同級生で、ウエーブのかかった深緑のショートボブと強く引かれたアイラインが特徴的だ。どちらかと言えば美人な部類で、気立てのやさしいことで有名だった。
アッシュが嫌う要素は少なくとも無い。
学生時代になにか黒い噂でもあったか 過去の記憶を辿ってみるが、特に噂話も無かったはずだ。
「嫌なら誘ってねえ」
「うそっ、やったあ アッシュくんのオススメって 1875
kishios_kindha
DONEディノ視点アシュグレ(探偵イベネタバレあり)ジェイキッドマンの偽物が現れるという事件を解決すべく、俺はビリーワイズの協力の元、偽ジェイの正体探しに奮闘していた。時に現地へ赴き、時に情報整理を行う。仕事の合間を縫って行う捜査は着々と進んできている。今日はセントラルスクエアに設置されている監視カメラの映像の確認。膨大な量の録画映像からジャックに頼んでジェイに似た体形、髪色の人物をピックアップし、一つ一つ確認する作業だ。ジャックが頼りになるとはいえ量も多いし、ジェイ本人か偽物かは安易に判断できない。結局エリオスタワーの周辺に映るジェイの姿は本人だろうという結論に至り、セントラルスクエアにはジェイの偽物は現れないと判断した。
「はああ、疲れたあ。ピザ食べたいね」
「確かに疲れたな。引き上げるとするか。ディノもビリーもありがとう」
「今日はここまでみたいダネ」
少し不服そうなビリーくんはまだまだ元気そうだ。
「ジェイもお疲れさま。ジャックも手伝ってくれてありがとう」
過去の監視カメラ映像の再生を停止し、画面を元に戻す。モニターは日が暮れ始めた街並みを映し出した。数秒間で切り替わる映像は、時に人波を、時に石畳で舗装された道路を映す。
モニ 3010