hjm_shiro
DOODLE凪玲/初恋は暴かれる同棲までこぎつけたものの、なかなか先に進めない玲王の話。
※過去のノベルティより抜粋。Wordにある最終稿ではなく、スマホにあった元原稿から引っ張り出しているため、印刷物とはところどころ違うかもです。 2850
hjm_shiro
DOODLE凪玲/恋の問診票自分好みになろうとする玲王が可愛くてたまらない凪の話。
※過去のノベルティより抜粋。Wordにある最終稿ではなく、スマホにあった元原稿から引っ張り出しているため、印刷物とはところどころ違うかもです。 3124
ぐどん
DONEぬいちゃんたちには個体差がある事を御理解の上お読み頂けると嬉しいです。皆さんの思い描くなれぬちゃんたちとは違ったイメージのなれぬかもしれません。
はっぴーうぇでぃんぐ「おれたちがひとはだぬいでやるぜっ」
先刻明るく跳ねた声で宣言したれおは今、装飾のリボンと格闘中だ。頭にも身体にも絡まって、今にも泣きそうだ。けれど、お手伝いしようとすると、「てぇだすんじゃねぇ!」と怒られる。
「れお〜……大丈夫〜……?」
「だいじょぶだっていってんだろ! おまえはおれにかまわずじゅんびしろよっ!」
尚もリボンに翻弄されているれおがちょっと、いや、物凄く可愛いと思ってしまったことは胸にしまう事にした。言ったら多分めっちゃ怒られる。
周りを見回すと、披露宴会場のテーブルが全て見事にぐちゃぐちゃになっていた。俺としてはれおが頑張ってくれた結果だし、これはこれで可愛いような気がするのでこのままにしたいとも思ったが、センスの無いニンゲン達にはあまり良く見えないらしい。
6640先刻明るく跳ねた声で宣言したれおは今、装飾のリボンと格闘中だ。頭にも身体にも絡まって、今にも泣きそうだ。けれど、お手伝いしようとすると、「てぇだすんじゃねぇ!」と怒られる。
「れお〜……大丈夫〜……?」
「だいじょぶだっていってんだろ! おまえはおれにかまわずじゅんびしろよっ!」
尚もリボンに翻弄されているれおがちょっと、いや、物凄く可愛いと思ってしまったことは胸にしまう事にした。言ったら多分めっちゃ怒られる。
周りを見回すと、披露宴会場のテーブルが全て見事にぐちゃぐちゃになっていた。俺としてはれおが頑張ってくれた結果だし、これはこれで可愛いような気がするのでこのままにしたいとも思ったが、センスの無いニンゲン達にはあまり良く見えないらしい。
ぽる。
MENU6/30 JUNE BRIDE(凪玲プチオンリー)お品書きです
2枚目の画像は当日のポスターです
本はR-18なので年齢確認にご協力ください
無料配布のポストカードいっぱいあるのでお気軽に持っていってもらえたら嬉しいです
よろしくお願いします!! 2
hjm_shiro
DOODLE凪玲/微酔に染まる声⚠友情出演キャラ有り
凪の声が大好きな玲王の話。酔っ払ったときの凪の声が夜を思わせるような声で、余計に抗えなくなっちゃう玲王。
「凪!! おせーよ!」
凪の名前を聞いて、ぴくりと肩を揺らした。開始時刻から一時間は経とうかというところで、凪がやってきたらしい。俺は座敷の端っこで、同じテーブルに座るメンバーの声に耳を傾けた。気持ち、体を縮こませる。幸いにして、凪は俺のところへ来ることなく、潔たちがいるテーブルへと引きずり込まれた。
「彼、来たみたいだけどいいの?」
「……彼ってなんだよ」
「とぼけんなや。あの面倒臭がり屋の天才クン」
いつもべったりやん、と烏が言う。それには周りにいた氷織や雪宮たちも同調して、飼い主とワンコみたいだよね、と茶化した。どっちかっていうとヤドカリとかカタツムリの殻やない? なんて言われて想像する。確かに、俺におんぶされてるときの凪はそんな感じかもしれない。
2253凪の名前を聞いて、ぴくりと肩を揺らした。開始時刻から一時間は経とうかというところで、凪がやってきたらしい。俺は座敷の端っこで、同じテーブルに座るメンバーの声に耳を傾けた。気持ち、体を縮こませる。幸いにして、凪は俺のところへ来ることなく、潔たちがいるテーブルへと引きずり込まれた。
「彼、来たみたいだけどいいの?」
「……彼ってなんだよ」
「とぼけんなや。あの面倒臭がり屋の天才クン」
いつもべったりやん、と烏が言う。それには周りにいた氷織や雪宮たちも同調して、飼い主とワンコみたいだよね、と茶化した。どっちかっていうとヤドカリとかカタツムリの殻やない? なんて言われて想像する。確かに、俺におんぶされてるときの凪はそんな感じかもしれない。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/棲み分けたはずの青春同棲をやめた後になって恋心に気付いたけど、玲王に会って間接的にフラれるのが怖くて逃げ回ってた凪の話。
あと残ってることなんてキスとその先ぐらいしかないし、どう足掻いても別々の人生なんて歩めないでしょって話です。
「なんで、レオがいるの……?」
「……なんだよ、いちゃいけねーのかよ」
久しぶりに見た玲王はムスッとした顔で俺のことを見た。三年ぶりに見た玲王の顔に、年月の衰えは感じさせない。同棲していた部屋を、せーの、で出ていったときと変わらず綺麗なままだ。
玲王はムスッとしつつも、ちょっとだけ腰を上げて席を詰めた。俺が一番最後に来たから、もう玲王の隣しか空いていない。絶対、謀ったな……と確信しつつ潔を睨みつけたら、ぷいっと顔を逸らされた。黒だ。
「ほら、凪。早く来いよ」
「……お邪魔シマス」
空けてくれたスペースに腰を下ろす。割と大きな座敷だったようで、テーブルの上は皿やジョッキで大渋滞だ。ただ遅れに遅れて来たこともあり、大皿の中身のほとんどが誰かの胃の中だったけれど。
4032「……なんだよ、いちゃいけねーのかよ」
久しぶりに見た玲王はムスッとした顔で俺のことを見た。三年ぶりに見た玲王の顔に、年月の衰えは感じさせない。同棲していた部屋を、せーの、で出ていったときと変わらず綺麗なままだ。
玲王はムスッとしつつも、ちょっとだけ腰を上げて席を詰めた。俺が一番最後に来たから、もう玲王の隣しか空いていない。絶対、謀ったな……と確信しつつ潔を睨みつけたら、ぷいっと顔を逸らされた。黒だ。
「ほら、凪。早く来いよ」
「……お邪魔シマス」
空けてくれたスペースに腰を下ろす。割と大きな座敷だったようで、テーブルの上は皿やジョッキで大渋滞だ。ただ遅れに遅れて来たこともあり、大皿の中身のほとんどが誰かの胃の中だったけれど。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/「だって、そこに入らないから」⚠夢を叶えたその後
酔っ払った凪くんが玲王の鞄に私物を入れちゃう話。
本当に持ち帰って欲しいものは、
※過去の話をリメイクしてますので注意
「……お、れーお」
ハッとして、声がする方に視線を向ける。どうやらぼんやりしていたようで、凪が「おんぶして~」と腕を伸ばしながら潤んだ目で俺を見下ろしていた。レオも酔っちゃったの? なんて尋ねる凪の方がいつもよりポヤポヤとしていて、どことなく足取りも覚束ない。そんな俺も変わらず足元が危うくて、ふわふわと浮いているような心地だった。
数十分前まで飲んでいたアルコールがそうさせるのか、はたまた隣に凪がいる嬉しさで気持ちが弾んでいるのか。今の俺にはよく分からないが、気分は頗るいい。
そして、気分がいいのは凪も同じなのだろう。ふらふらと光源に吸い寄せられる羽虫のように凪が車道側を歩いていこうとするから、俺は慌てて凪の腕を引っ張った。飲み屋が連ねる駅前から少し離れた住宅街とはいえ、夜になってもそれなりに車通りがある。案の定、白い車が猛スピードで横を通り過ぎていった。
2659ハッとして、声がする方に視線を向ける。どうやらぼんやりしていたようで、凪が「おんぶして~」と腕を伸ばしながら潤んだ目で俺を見下ろしていた。レオも酔っちゃったの? なんて尋ねる凪の方がいつもよりポヤポヤとしていて、どことなく足取りも覚束ない。そんな俺も変わらず足元が危うくて、ふわふわと浮いているような心地だった。
数十分前まで飲んでいたアルコールがそうさせるのか、はたまた隣に凪がいる嬉しさで気持ちが弾んでいるのか。今の俺にはよく分からないが、気分は頗るいい。
そして、気分がいいのは凪も同じなのだろう。ふらふらと光源に吸い寄せられる羽虫のように凪が車道側を歩いていこうとするから、俺は慌てて凪の腕を引っ張った。飲み屋が連ねる駅前から少し離れた住宅街とはいえ、夜になってもそれなりに車通りがある。案の定、白い車が猛スピードで横を通り過ぎていった。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/【最新】nagi_0506.docx⚠監獄内の設定を少しいじってる
凪に好きなものを与えて、うまくコントロールしているつもりの玲王と、いやいやそうではないでしょ、って思ってる周りの人たちが思わずツッコんじゃう話。
プロフィール情報は常に最新の状態にしてください。
「たまにレオってすげぇなって思うわ」
千切がぽつりと呟く。千切は本場よろしく油でベチャベチャになった魚――ではなく、さっくりと揚がったフィッシュフライをフォークに突き刺すと美味そうに頬張った。玲王としては特に褒められることをしたつもりはないのだが、ひとまず適当に話を合わせて、そう? と軽く相槌を打つ。
新英雄大戦がはじまってから、選手たちは各国の棟に振り分けられている。それぞれ微妙に文化が異なり、その違いが色濃く出るのが食堂のメニューだった。基本的には毎日三食、徹底管理された食事が出てくるのだが、それとは別に各国の代表料理も選べるようになっていて、それを目当てに選手たちが棟の間を移動しに来ることもあるほどである。今日はフィッシュ&チップスと……あとはなんだったかな、と思い出しつつ、玲王はナイフでステーキを細かく切った。そうして隣にいる凪の口にフォークを突っ込む。もう一切れ、凪にやろうとフォークにステーキを突き刺したときだった。千切の隣に見知った顔ぶれが座った。
2587千切がぽつりと呟く。千切は本場よろしく油でベチャベチャになった魚――ではなく、さっくりと揚がったフィッシュフライをフォークに突き刺すと美味そうに頬張った。玲王としては特に褒められることをしたつもりはないのだが、ひとまず適当に話を合わせて、そう? と軽く相槌を打つ。
新英雄大戦がはじまってから、選手たちは各国の棟に振り分けられている。それぞれ微妙に文化が異なり、その違いが色濃く出るのが食堂のメニューだった。基本的には毎日三食、徹底管理された食事が出てくるのだが、それとは別に各国の代表料理も選べるようになっていて、それを目当てに選手たちが棟の間を移動しに来ることもあるほどである。今日はフィッシュ&チップスと……あとはなんだったかな、と思い出しつつ、玲王はナイフでステーキを細かく切った。そうして隣にいる凪の口にフォークを突っ込む。もう一切れ、凪にやろうとフォークにステーキを突き刺したときだった。千切の隣に見知った顔ぶれが座った。
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DOODLE凪玲/真昼の部屋で船は漕げない⚠同棲してるけど付き合ってない
お昼寝しようとした玲王に、膝枕してあげる凪の話。だけど結局、お昼寝はできませんでした。
玄関の方が慌ただしくなった。のんびりとした「ただいまー」の声と、扉が閉まる音。凪が練習から帰ってきたのだ。
廊下の上を移動する足音を聞きながら目を瞑る。起きていたいけれど、眠気の方が勝った。
「レオ、ただいまー」
「んー……」
「ありゃ、おねむさん?」
凪は声をひそめると、こちらに近付いてきた。それから衣擦れの音と離れていく足音、シンクから水が流れる音がして、ちゃんと俺の言いつけを守っているんだなぁ、と関心する。外から帰ってきたらコートを脱ぐこと、手洗いを済ませること。と、凪には同棲してから再三言い聞かせていた。
「ここで眠るの?」
すべてを終えて戻ってきた凪がソファーに沈み込む。軽く肩が触れて、そっと目を開いた。
1802廊下の上を移動する足音を聞きながら目を瞑る。起きていたいけれど、眠気の方が勝った。
「レオ、ただいまー」
「んー……」
「ありゃ、おねむさん?」
凪は声をひそめると、こちらに近付いてきた。それから衣擦れの音と離れていく足音、シンクから水が流れる音がして、ちゃんと俺の言いつけを守っているんだなぁ、と関心する。外から帰ってきたらコートを脱ぐこと、手洗いを済ませること。と、凪には同棲してから再三言い聞かせていた。
「ここで眠るの?」
すべてを終えて戻ってきた凪がソファーに沈み込む。軽く肩が触れて、そっと目を開いた。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/今日の朝を半分こ同棲して初めての朝を過ごすngroの話。
3/17の春コミ無配でした。当スペースまで足を運んでくださった皆さま、ありがとうございました!
いつもとは違う朝だった。見慣れない天井、ふかふか過ぎるベッド、大きな枕、広すぎる寝室。
そんな、眠り慣れていないキングサイズの大きなベッドに、俺だけがぽつんと取り残されている。昨日、玲王と一緒に寝たはずで、なんならたくさん楽しんでから眠ったはずなのに。
同棲して初めて迎える朝に玲王が隣にいないのは酷く寂しかった。
「レオ〜〜」
一体、どこに行っちゃったんだろう。まだ、もう少し眠っていたいけれど、俺は仕方なくベッドから降りて、玲王を探しに行くことにした。ベッドから出たときにパンツ以外履いてなかったから、ちゃんと床に落ちていたスウェットも着てリビングの方へ向かう。
案の定というべきか、玲王はキッチンで忙しなく手を動かしていた。
1623そんな、眠り慣れていないキングサイズの大きなベッドに、俺だけがぽつんと取り残されている。昨日、玲王と一緒に寝たはずで、なんならたくさん楽しんでから眠ったはずなのに。
同棲して初めて迎える朝に玲王が隣にいないのは酷く寂しかった。
「レオ〜〜」
一体、どこに行っちゃったんだろう。まだ、もう少し眠っていたいけれど、俺は仕方なくベッドから降りて、玲王を探しに行くことにした。ベッドから出たときにパンツ以外履いてなかったから、ちゃんと床に落ちていたスウェットも着てリビングの方へ向かう。
案の定というべきか、玲王はキッチンで忙しなく手を動かしていた。
さむです
MOURNINGngro/凪玲 オメガバースあまりにおもんなさすぎて自分で読み返すのが苦痛なレベルだったので供養します
殴り書いたきり読み返せてないので誤字脱字だらけで日本語おかしいところもいっぱいだと思う いつか同じテーマで書き直したいな...
「ただいまー...」
小声でそう呟き靴を脱ぐ。時計の針はとうにてっぺんを過ぎていた。ここ最近、手がけているプロジェクトが大詰めを迎えており、帰宅するのが0時を超えることも珍しくはない。同居しているパートナーともすれ違いの日々が続いており、疲労はもう限界を迎えようとしていた。今日も起きてる凪には会えないんだろう、そう思っていたのだが、廊下の先の扉から明かりが漏れていることに気がついた。もしかして、凪が帰りを待ってくれているのだろうか。少しばかりの期待に胸が高まるのを感じ、リビングへと繋がる扉を開けた。
聞き慣れた音楽が聞こえる。凪が毎日続けているゲームのBGMだ。「おかえり」の一言がないことに疑問を覚えながら音のする方へ近づくと、ソファにうつ伏せに寝転がった凪を見つけた。どうやらゲームをしながら眠ってしまったらしい。いつもならこの時間にはベッドの上だから、本当に玲王のことを待っていてくれたのだろう。そわそわと玲王の帰りを待つ凪の姿を想像して、思わず笑みが溢れた。凪の頭側に回ってしゃがみ込み、すぅすぅと寝息を立てる彼の頬をつつく。するとふがっと情けない声を出しつつも起きる気配はない。疲れた体に凪の寝顔が沁みる。重だるかった気分も吹き飛んだ心地がした。暫く寝顔を堪能し、俺もさっさと寝る支度して、終わったら凪起こして一緒に寝よ!そう思い立ちあがろうとしたその瞬間、凪のスマホにある通知が届いた。
6355小声でそう呟き靴を脱ぐ。時計の針はとうにてっぺんを過ぎていた。ここ最近、手がけているプロジェクトが大詰めを迎えており、帰宅するのが0時を超えることも珍しくはない。同居しているパートナーともすれ違いの日々が続いており、疲労はもう限界を迎えようとしていた。今日も起きてる凪には会えないんだろう、そう思っていたのだが、廊下の先の扉から明かりが漏れていることに気がついた。もしかして、凪が帰りを待ってくれているのだろうか。少しばかりの期待に胸が高まるのを感じ、リビングへと繋がる扉を開けた。
聞き慣れた音楽が聞こえる。凪が毎日続けているゲームのBGMだ。「おかえり」の一言がないことに疑問を覚えながら音のする方へ近づくと、ソファにうつ伏せに寝転がった凪を見つけた。どうやらゲームをしながら眠ってしまったらしい。いつもならこの時間にはベッドの上だから、本当に玲王のことを待っていてくれたのだろう。そわそわと玲王の帰りを待つ凪の姿を想像して、思わず笑みが溢れた。凪の頭側に回ってしゃがみ込み、すぅすぅと寝息を立てる彼の頬をつつく。するとふがっと情けない声を出しつつも起きる気配はない。疲れた体に凪の寝顔が沁みる。重だるかった気分も吹き飛んだ心地がした。暫く寝顔を堪能し、俺もさっさと寝る支度して、終わったら凪起こして一緒に寝よ!そう思い立ちあがろうとしたその瞬間、凪のスマホにある通知が届いた。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/誰が為に香る恋⚠プロ後/成人している
雑誌のインタビューで、いい匂いがする人が好き、って凪が言っていたから、意識してもらいたくて香水を吹き付けるようになった玲王の話。
右の脇腹あたりに、シュッと香水を吹き付けた。同じように、左のウエストにも香水を吹き付ける。
とてもいい香りだ。だけど、香水を嗜む趣味があるかと聞かれたら答えはノーだ。
そもそも、どれも似たような香りに感じる。ムスク、ピオニー、シトラス……など、大まかな香りの違いこそ分かるものの、時間の移り変わりによる細やかな香りの変化まではよく分からなかった。というのも、香水をつけるようになったのは、ここ数週間の話だからだ。
きっかけは、雑誌のインタビュー記事だった。凪が女性誌のインタビューで、『いい匂いがする人が好き』と答えていたからだ。
ちなみに、実際の内容はこうだ。
――続いて、プライベートについてお聞きします。今年、次々と日本代表選手が結婚されていますが、凪選手にもそういったご予定はありますか?
3365とてもいい香りだ。だけど、香水を嗜む趣味があるかと聞かれたら答えはノーだ。
そもそも、どれも似たような香りに感じる。ムスク、ピオニー、シトラス……など、大まかな香りの違いこそ分かるものの、時間の移り変わりによる細やかな香りの変化まではよく分からなかった。というのも、香水をつけるようになったのは、ここ数週間の話だからだ。
きっかけは、雑誌のインタビュー記事だった。凪が女性誌のインタビューで、『いい匂いがする人が好き』と答えていたからだ。
ちなみに、実際の内容はこうだ。
――続いて、プライベートについてお聞きします。今年、次々と日本代表選手が結婚されていますが、凪選手にもそういったご予定はありますか?
hjm_shiro
DOODLE凪玲/相違ありません。⚠一時的に監獄から出てきている
付き合って一ヶ月経つのに、凪が思いの外なにもしてこないから、なんで?ってなる玲王の話。
付き合うって、こんなものか、と思う。
凪と付き合い初めて一ヶ月が経っても、今までの関係性に恋人という肩書きがついただけで、特に変わりはなかった。
いつも通り学校へ行って、授業を受ける。放課後になるとサッカー部に顔を出して、絵心から渡された特別メニューをこなしつつ、かつての仲間たちと一緒にサッカーをする。そのあとは凪と一緒に帰って、凪の部屋に上がったり、上がらなかったり。そんな感じで、凪と恋人同士になったというのに、それらしい触れ合いが一切なかった。
もしかしてコイツ、性欲とかそういうものがないんじゃないのか――と、邪推してしまうほどである。それぐらい凪は俺に触れてこない。いや、最初のうちは触れてくる素振りがあったけれど、今では全くだ。ちょっといい雰囲気になっても、すぐに凪の方から離れていってしまう。
2453凪と付き合い初めて一ヶ月が経っても、今までの関係性に恋人という肩書きがついただけで、特に変わりはなかった。
いつも通り学校へ行って、授業を受ける。放課後になるとサッカー部に顔を出して、絵心から渡された特別メニューをこなしつつ、かつての仲間たちと一緒にサッカーをする。そのあとは凪と一緒に帰って、凪の部屋に上がったり、上がらなかったり。そんな感じで、凪と恋人同士になったというのに、それらしい触れ合いが一切なかった。
もしかしてコイツ、性欲とかそういうものがないんじゃないのか――と、邪推してしまうほどである。それぐらい凪は俺に触れてこない。いや、最初のうちは触れてくる素振りがあったけれど、今では全くだ。ちょっといい雰囲気になっても、すぐに凪の方から離れていってしまう。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/紳士な狼のマーキング⚠プロ設定
千切の家で飲んだくれて雑魚寝してたら、凪が後ろから抱き着いてきたので慌てふためく玲王の話。
ふと意識が浮上する。ぼんやりとした視界が捉えたのは、普段見慣れないフローリングの木目だった。
硬い板の上で眠っていたせいか体が重い。目蓋も重ければ、頭も重かった。
「あ゙〜〜だる……」
近くに転がっている空き缶で何となく状況を察する。つい数時間前まで、千切の家で、凪や國神たちと交えて飲んでいたことを。
電気も点けっぱなしのままだから、全員酔い潰れて寝たのだろう。静かな寝息だけがリビングに響いていた。
「……このまま寝るか」
現実を直視したくないと言わんばかりに目を閉じる。
ちゃんと空き缶を片付けて、電気を消して、ひとりにひとりに毛布の一枚でも掛けてやるべきだろうが、まだアルコールの抜けきらない体では動く気にもならない。ふわっと欠伸を零し、右腕を枕替わりにして、本格的に寝る体勢へと入る。
2880硬い板の上で眠っていたせいか体が重い。目蓋も重ければ、頭も重かった。
「あ゙〜〜だる……」
近くに転がっている空き缶で何となく状況を察する。つい数時間前まで、千切の家で、凪や國神たちと交えて飲んでいたことを。
電気も点けっぱなしのままだから、全員酔い潰れて寝たのだろう。静かな寝息だけがリビングに響いていた。
「……このまま寝るか」
現実を直視したくないと言わんばかりに目を閉じる。
ちゃんと空き缶を片付けて、電気を消して、ひとりにひとりに毛布の一枚でも掛けてやるべきだろうが、まだアルコールの抜けきらない体では動く気にもならない。ふわっと欠伸を零し、右腕を枕替わりにして、本格的に寝る体勢へと入る。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/写し鏡と、恋。凪がよそよそしいので問いただそうと呼び出したら、カウンター食らったどころか、分からせられてしまった玲王の話。二人でお酒飲んでる。
「俺ってさ、レオのことが好きなのかな……?」
やっすい大衆居酒屋のベトついた机に、ぽとりと焼き鳥を落とした。既に冷めきっていたし、身が硬くなっていたからあまり罪悪感はない。だけど、そのままにしておくのも気が引けて、ひとまず串にまた突き刺して、食べ終わった皿の上に移した。それを凪がぼーっと見つめている。
凪は手持ち無沙汰に、ソフトドリンクに刺さっていたストローで氷をつついた。とっくの昔に凪のドリンクはビールから甘いジュースに変わっている。酔いが回ったのか、ほんのりと頬を赤く染めて、艶光りする机に突っ伏していた。
「なんで疑問形なんだよ? ってか、どういうこと……?」
「だから、俺ってレオのこと好きなのかな? って」
3222やっすい大衆居酒屋のベトついた机に、ぽとりと焼き鳥を落とした。既に冷めきっていたし、身が硬くなっていたからあまり罪悪感はない。だけど、そのままにしておくのも気が引けて、ひとまず串にまた突き刺して、食べ終わった皿の上に移した。それを凪がぼーっと見つめている。
凪は手持ち無沙汰に、ソフトドリンクに刺さっていたストローで氷をつついた。とっくの昔に凪のドリンクはビールから甘いジュースに変わっている。酔いが回ったのか、ほんのりと頬を赤く染めて、艶光りする机に突っ伏していた。
「なんで疑問形なんだよ? ってか、どういうこと……?」
「だから、俺ってレオのこと好きなのかな? って」
hjm_shiro
DOODLE凪玲/凪誠士郎のお悩み相談室?⚠プロ/BLTV配信
視聴者からきたお悩みに玲王が答える話。だったけど…………。
大人げない返答をする凪くん。
「それでは今週もやって参りました。御影玲王のなんでもお悩み相談室! この俺、御影玲王が視聴者様から頂いたお悩みをズバッと解決していきます!!」
「ます〜」
「こら、凪! やる気だせー」
「うい〜」
「お前がなーんも答えねぇから、ついにタイトルコールから"凪誠士郎"の名前が消えたじゃん」
すかさず、やる気のない凪選手に御影選手がツッコむ。
この『御影玲王のなんでもお悩み相談室!』はBLTVの配信コンテンツの中でも一、二を争う人気コンテンツだ。タイトルの通り、御影選手が視聴者からのお悩みをズバッと解決するコーナーである。もっとも、初期の設定では凪選手も一緒だったが、先ほど御影選手が言った通り、凪選手は何も答えない回が続いたため、最終的に御影選手だけのコーナーになった。
1138「ます〜」
「こら、凪! やる気だせー」
「うい〜」
「お前がなーんも答えねぇから、ついにタイトルコールから"凪誠士郎"の名前が消えたじゃん」
すかさず、やる気のない凪選手に御影選手がツッコむ。
この『御影玲王のなんでもお悩み相談室!』はBLTVの配信コンテンツの中でも一、二を争う人気コンテンツだ。タイトルの通り、御影選手が視聴者からのお悩みをズバッと解決するコーナーである。もっとも、初期の設定では凪選手も一緒だったが、先ほど御影選手が言った通り、凪選手は何も答えない回が続いたため、最終的に御影選手だけのコーナーになった。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/✕✕✕のラジオ⚠学生→プロ
⚠視点/時系列違い
眠れない夜に、間違って凪に電話しちゃった玲王の話。突然、凪くんラジオが始まる。
※凪誠士郎のラジオ(白宝/玲王視点)
俺にだって、百点満点じゃない日だってある。そういう日は決まって眠れなくなって、意識が覚醒していく。たとえば、練習でミスした日とか、テストで分からない問題が出た時とか。
常になんでもできると思われているけれど、そうじゃない。百点満点でいられるように、俺は何百回と練習する。何度もゴールポストに向かってシュートを打つし、何度も解けなかった問題を復習する。そうして百点を取るために努力していたって、いざ蓋を開けてみれば、些細なミスで満点を逃すこともある。その繰り返し。
そのたびに俺は反省する。反省してるうちに段々、眠れなくなる。ごちゃごちゃと他のことまで考え始めてしまうからだ。明日の体育で実技のテストがあったな、とか、小テストもあったな、とか。きっと大丈夫だろうと思っていても、そのうち不安ばかりが大きくなって、芋づる式に余計なことまで考え始める。
3168俺にだって、百点満点じゃない日だってある。そういう日は決まって眠れなくなって、意識が覚醒していく。たとえば、練習でミスした日とか、テストで分からない問題が出た時とか。
常になんでもできると思われているけれど、そうじゃない。百点満点でいられるように、俺は何百回と練習する。何度もゴールポストに向かってシュートを打つし、何度も解けなかった問題を復習する。そうして百点を取るために努力していたって、いざ蓋を開けてみれば、些細なミスで満点を逃すこともある。その繰り返し。
そのたびに俺は反省する。反省してるうちに段々、眠れなくなる。ごちゃごちゃと他のことまで考え始めてしまうからだ。明日の体育で実技のテストがあったな、とか、小テストもあったな、とか。きっと大丈夫だろうと思っていても、そのうち不安ばかりが大きくなって、芋づる式に余計なことまで考え始める。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/今夜、すべてを飛び越える付き合いたてほやほやの二人がクリスマスプレゼントを送り合う話。
なお、玲王はとんでもないモノを用意したらしい。
素直に助言を聞いた自分が馬鹿だったなぁ、と思う。
玲王は居心地悪く、テーブルの下で足を組み替えた。カジュアルなイタリアンバルの個室で、厚く切られたローストビーフをあまり噛まずに飲み込む。
一方の凪は、珍しく小さな口を懸命にもぐもぐと動かしていた。いつもなら食べるのが面倒くさいとすぐに投げ出してしまうのに、今日の凪は面倒くさいことをひとつひとつ丁寧にこなしている。
そもそも、この店を選んだのは凪だ。予約してくれたのも凪。
数週間前、『クリスマスデートは俺がエスコートするね』と凪に言われた。てっきりそういうことはすべてこちらに一任されると思っていたから拍子抜けした。
目を丸くして驚く玲王に、凪がツンと唇を尖らせて言う。初めて恋人と過ごすクリスマスだもん、それぐらいはするよ、と。
1983玲王は居心地悪く、テーブルの下で足を組み替えた。カジュアルなイタリアンバルの個室で、厚く切られたローストビーフをあまり噛まずに飲み込む。
一方の凪は、珍しく小さな口を懸命にもぐもぐと動かしていた。いつもなら食べるのが面倒くさいとすぐに投げ出してしまうのに、今日の凪は面倒くさいことをひとつひとつ丁寧にこなしている。
そもそも、この店を選んだのは凪だ。予約してくれたのも凪。
数週間前、『クリスマスデートは俺がエスコートするね』と凪に言われた。てっきりそういうことはすべてこちらに一任されると思っていたから拍子抜けした。
目を丸くして驚く玲王に、凪がツンと唇を尖らせて言う。初めて恋人と過ごすクリスマスだもん、それぐらいはするよ、と。
hjm_shiro
DOODLE凪玲/スイッチ☆ベイビー⚠同棲してる
普段は凪が赤ちゃんみたいに甘えるけれど、事後は玲王の方が何もできなくなって凪に甘えることになる話。
※玲王視点
「れーおー、俺も一緒にお風呂入りたい」
「だーめ! 今日は一人で入る!」
「……どうせこのあとえっちするじゃん」
「だからダメなの!」
脱衣所の扉を開き、ひょこっと顔を出す凪を締め出す。
あけすけな物言いに頬が熱くなった。何度も凪と身体を重ねているけれど、ストレートに表現されると恥ずかしくなるものだ。実際、凪の言う通り、入浴後にはお楽しみタイムが待っている。
だからこそ、風呂は一人で入りたかった。凪を受け入れるためには準備がいる。みっともない姿を凪の前で晒したくない。だけど、そのことを知ってか知らずか、また凪が顔を覗かせた。
「一緒に入った方が待たなくて済むじゃん」
「それはお互い様だろ。俺だって、お前がシャワー浴びてる間は待つわけだし……」
2307「れーおー、俺も一緒にお風呂入りたい」
「だーめ! 今日は一人で入る!」
「……どうせこのあとえっちするじゃん」
「だからダメなの!」
脱衣所の扉を開き、ひょこっと顔を出す凪を締め出す。
あけすけな物言いに頬が熱くなった。何度も凪と身体を重ねているけれど、ストレートに表現されると恥ずかしくなるものだ。実際、凪の言う通り、入浴後にはお楽しみタイムが待っている。
だからこそ、風呂は一人で入りたかった。凪を受け入れるためには準備がいる。みっともない姿を凪の前で晒したくない。だけど、そのことを知ってか知らずか、また凪が顔を覗かせた。
「一緒に入った方が待たなくて済むじゃん」
「それはお互い様だろ。俺だって、お前がシャワー浴びてる間は待つわけだし……」