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MEMOルーズリーフの草稿を取り急ぎ打ち込み。あと5を今までここでアップしてたので、5くらいは最後まで打たんとまずいよなと#モザイクの魔術師
よし打ち込み終わったぞー! 推敲だー!
(※推敲中なので、内容が変更することがよくあります)
モザイクの魔術師5後編☆
(語りて・かりん)
体が動かない。
何が起きたんだろう。
大きな車に乗っていた女の人は、青森から来たと言っていた。
「鏑矢のおうちに、土砂崩れに巻き込まれた子が引き取られたって聞いて」
「え」
「もしかしたら親戚の子かもしれなくて」
「えっ」
「鏑矢に行こうとしたんだけど、道に迷ってしまって」
「あ、あの、じゃ、案内します…えっと…わた、私、鏑矢なので」
「あら、本当?! じゃあアナタがその時の? よかったわ会えて」
私の本当がわかる……? どうしよう。
師匠……は仕事中だった。海猫父さん、もう帰ってきてるかな。
携帯で連絡しようとしたら、首のところで何かがバチンてした。
なんだか、とても揺れている。
体が動かない。
人の声が聞こえるけど、何を言っているかわからない。
11243(語りて・かりん)
体が動かない。
何が起きたんだろう。
大きな車に乗っていた女の人は、青森から来たと言っていた。
「鏑矢のおうちに、土砂崩れに巻き込まれた子が引き取られたって聞いて」
「え」
「もしかしたら親戚の子かもしれなくて」
「えっ」
「鏑矢に行こうとしたんだけど、道に迷ってしまって」
「あ、あの、じゃ、案内します…えっと…わた、私、鏑矢なので」
「あら、本当?! じゃあアナタがその時の? よかったわ会えて」
私の本当がわかる……? どうしよう。
師匠……は仕事中だった。海猫父さん、もう帰ってきてるかな。
携帯で連絡しようとしたら、首のところで何かがバチンてした。
なんだか、とても揺れている。
体が動かない。
人の声が聞こえるけど、何を言っているかわからない。
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編5語り手・ゼンダ
中編はここで一区切りなんですが、なにぶん予定してた導入が使えなくなったもんだから_(:3」z)_チマチマ書き足していきます…
3/6追記)反応いただいてて申し訳ないです、展開変えました…
モザイクの魔術師5中編5☆☆☆☆☆
「…上手だな」
「ありがとうございます」
メジロさんは海猫先生にうやうやしく頭を下げた。
消防署の魔術師用の部屋。
メジロさんが働けるかを帰り際の海猫先生にもみてもらったが、実技研修だけでなく署への職員登録、顔見せ、諸々の申請などもしてくれて、先生は帰りがすっかり遅くなってしまっていた。
メジロさんも、多少方向音痴があることはあるが、ナビで上手いこと乗り切っていた。しかも、魔法が上手い。ものすごく上手い。ちくしょう。
「僕は全然働けますので、なんでしたら次のヒメジさんと交代してもいいですよ」
「…ヒメジがああでなければ、もう少しの間は組んで仕事してほしいが…まぁ…今日はまだいい。次はわしの当番の時についてくれ。
3434「…上手だな」
「ありがとうございます」
メジロさんは海猫先生にうやうやしく頭を下げた。
消防署の魔術師用の部屋。
メジロさんが働けるかを帰り際の海猫先生にもみてもらったが、実技研修だけでなく署への職員登録、顔見せ、諸々の申請などもしてくれて、先生は帰りがすっかり遅くなってしまっていた。
メジロさんも、多少方向音痴があることはあるが、ナビで上手いこと乗り切っていた。しかも、魔法が上手い。ものすごく上手い。ちくしょう。
「僕は全然働けますので、なんでしたら次のヒメジさんと交代してもいいですよ」
「…ヒメジがああでなければ、もう少しの間は組んで仕事してほしいが…まぁ…今日はまだいい。次はわしの当番の時についてくれ。
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編4語り手・かりん
久しぶりになんとかまとまったし、草稿に路線を戻せた_(:3」z)_ただし文章量は倍になった
モザイクの魔術師5中編4☆
いつもより遅く目が覚めた。
…あ、お米セットしてない!
慌てて着替えて降り…ちゃダメなんだった。
ヒメジ姉さんの部屋に行ったけど、いなかった。どうしよう。勝手に降りてもいいんだろうか。でも朝ごはんを作らなきゃ。
居間に入ろうとしたら、お客様用の部屋の襖がちょっとだけ開いてて、メジロさんが見えた。
おはようございますの「お」を言いかけた時に、メジロさんが口元の前で人差し指を立てたので、慌てて口を塞いだ。
何?
音を立てないように居間に入ったら、台所から師匠とヒメジ姉さんの声がした。
…遅起きの師匠とヒメジ姉さんが、早起きをして、台所にいる⁈
どうして⁈
何かが割れる音がした。
「でもアイツは人殺しなのよ」
「わかってる」
4709いつもより遅く目が覚めた。
…あ、お米セットしてない!
慌てて着替えて降り…ちゃダメなんだった。
ヒメジ姉さんの部屋に行ったけど、いなかった。どうしよう。勝手に降りてもいいんだろうか。でも朝ごはんを作らなきゃ。
居間に入ろうとしたら、お客様用の部屋の襖がちょっとだけ開いてて、メジロさんが見えた。
おはようございますの「お」を言いかけた時に、メジロさんが口元の前で人差し指を立てたので、慌てて口を塞いだ。
何?
音を立てないように居間に入ったら、台所から師匠とヒメジ姉さんの声がした。
…遅起きの師匠とヒメジ姉さんが、早起きをして、台所にいる⁈
どうして⁈
何かが割れる音がした。
「でもアイツは人殺しなのよ」
「わかってる」
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編3語り手・ゼンダ
前回、打ち込みながら矛盾に気がついて大幅修正しちゃったせいで、書いておいた草稿が使えなくなったぞー_(:3」z)_
モザイクの魔術師 5中編3☆
「ガサツですねぇ」
米をといでる横から、メジロさんの呆れたような声が飛んできた。目の届くところにいてくれるのは助かるが、小姑の真似をしろとは頼んでない。
「そんな力任せにお米をといだら割れちゃいますよ」
「悪りぃな、米のセットなんて久しぶりなもんで」
いつもなら、かりんの仕事だ。
だが今日、こんな時に二階から引きずり下ろしてやらせるようなことでもない。たぶん本人も忘れているだろう。それでいい。
「今も銘柄はキララですか? 最近の新品種に鞍替えしないんですね」
「海猫支部長が、新しいのは美味すぎてあわねぇってよ」
「?」
「イカの旨さが霞むってさ」
隣で、ウシガエルがスキップしながら鳴いてるような低音が響いた。ご機嫌で何よりだ。
2807「ガサツですねぇ」
米をといでる横から、メジロさんの呆れたような声が飛んできた。目の届くところにいてくれるのは助かるが、小姑の真似をしろとは頼んでない。
「そんな力任せにお米をといだら割れちゃいますよ」
「悪りぃな、米のセットなんて久しぶりなもんで」
いつもなら、かりんの仕事だ。
だが今日、こんな時に二階から引きずり下ろしてやらせるようなことでもない。たぶん本人も忘れているだろう。それでいい。
「今も銘柄はキララですか? 最近の新品種に鞍替えしないんですね」
「海猫支部長が、新しいのは美味すぎてあわねぇってよ」
「?」
「イカの旨さが霞むってさ」
隣で、ウシガエルがスキップしながら鳴いてるような低音が響いた。ご機嫌で何よりだ。
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編2語り手・かりん
絵を描いてる余裕がないから小説を進めることに_(:3」z)_とりあえず場所作ってちょっとづつ書き足します
モザイクの魔術師 5中編2☆
あれ、家だ。
さっきまで消防署にいて…なんか、みんなで話し合ってたのに。
そうだ、メジロさんがウチに泊まるって…メジロさん…?
「おっ、目ぇ覚めたのか。具合どうだ?」ドアの向こうから師匠の声がした。
「ししょう?」
「入るぞ」
師匠は緊張した顔をしてたけど、声はすごく優しかった。
「途中で具合悪くしたから連れて帰ってきたんだ。頭ふらつくとかないか?」
「な…ない」
と言ったけど、さっきのことを思い出して怖くなった。
「し、ししょう、メジロさんは…」
「ああ、アイツなら大丈夫だ。説明するけど…聞けそうか?」
どういう意味だろう。
サングラスで師匠の目は見えないけど、私の方を見てるのはわかった。心配してる時に師匠がする癖だ。心配されるようなことを聞かなきゃならないんだ。
2937あれ、家だ。
さっきまで消防署にいて…なんか、みんなで話し合ってたのに。
そうだ、メジロさんがウチに泊まるって…メジロさん…?
「おっ、目ぇ覚めたのか。具合どうだ?」ドアの向こうから師匠の声がした。
「ししょう?」
「入るぞ」
師匠は緊張した顔をしてたけど、声はすごく優しかった。
「途中で具合悪くしたから連れて帰ってきたんだ。頭ふらつくとかないか?」
「な…ない」
と言ったけど、さっきのことを思い出して怖くなった。
「し、ししょう、メジロさんは…」
「ああ、アイツなら大丈夫だ。説明するけど…聞けそうか?」
どういう意味だろう。
サングラスで師匠の目は見えないけど、私の方を見てるのはわかった。心配してる時に師匠がする癖だ。心配されるようなことを聞かなきゃならないんだ。
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編2.5本編内には入れないけど、一応書いておいたら楽かなあ、というメモ(語り手・海猫支部長)
情けない。
ゼンダに、支部へ帰ってかりんを休ませるよう言った。彼はおとなしく、かりんを抱えて部屋を出た。
今日のゼンダはずっと、おとなしかった。普段はヒメジに負けず劣らず怒りっぽいあいつが、この場で一番「師匠」であった。私よりもずっと。
情けない。
犯人に対する怒りは、もうなかった。
そもそも自分には、犯人を責める資格すらなかった。
履歴書を見ても、それは同じだった。
教え子を理不尽に奪われた怒りがまるで湧いてこない自分に驚いた。
「メジロ」の名を貶された時だけ、名付けた自分のために腹を立てた。
そんな自分に絶望していた。
なんて、情けない。
「ああすみません、これ送るまで、ちょっとだけ待ってください。終わったらいくらでも殴られますから」
1722ゼンダに、支部へ帰ってかりんを休ませるよう言った。彼はおとなしく、かりんを抱えて部屋を出た。
今日のゼンダはずっと、おとなしかった。普段はヒメジに負けず劣らず怒りっぽいあいつが、この場で一番「師匠」であった。私よりもずっと。
情けない。
犯人に対する怒りは、もうなかった。
そもそも自分には、犯人を責める資格すらなかった。
履歴書を見ても、それは同じだった。
教え子を理不尽に奪われた怒りがまるで湧いてこない自分に驚いた。
「メジロ」の名を貶された時だけ、名付けた自分のために腹を立てた。
そんな自分に絶望していた。
なんて、情けない。
「ああすみません、これ送るまで、ちょっとだけ待ってください。終わったらいくらでも殴られますから」
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MAIKING #モザイクの魔術師 5中編①(語り手・ゼンダ)下書きから色々変えざるを得なくなったので、ここでチマチマ思いついたらメモっておく
☆
「は? じゃあんた勝手に人の部屋に入った上に、雅之のヘッドホンを…⁉︎」
「イヤーマフです。ぼくはそれが仕事なので。大体、本来なら罰金じゃ済まな」
水脈が最後まで言わないうちに、ヒメジさんのビンタが飛んだ。
ちょうど交代したところの海猫先生に連絡しておいて、急ぎラーメンをかっこんだ俺たちは、この期に及んで遊びたいとゴネる水脈を引きずりだして、消防署で部屋を借りて集まった。よその魔法使いの都合がつかなかったので、みんなで集まるにはこうするしかない。
で、海猫先生が水脈冊幌支部からの紹介状と履歴書を読んでいる間、仕事上がりのヒメジさんに説明した結果こうなった。
「まず謝るのが先じゃない?」
「あなたこそ。ビンタに躊躇いないとこみると、後ろ暗いとは思ってるんでしょ?」
2146「は? じゃあんた勝手に人の部屋に入った上に、雅之のヘッドホンを…⁉︎」
「イヤーマフです。ぼくはそれが仕事なので。大体、本来なら罰金じゃ済まな」
水脈が最後まで言わないうちに、ヒメジさんのビンタが飛んだ。
ちょうど交代したところの海猫先生に連絡しておいて、急ぎラーメンをかっこんだ俺たちは、この期に及んで遊びたいとゴネる水脈を引きずりだして、消防署で部屋を借りて集まった。よその魔法使いの都合がつかなかったので、みんなで集まるにはこうするしかない。
で、海猫先生が水脈冊幌支部からの紹介状と履歴書を読んでいる間、仕事上がりのヒメジさんに説明した結果こうなった。
「まず謝るのが先じゃない?」
「あなたこそ。ビンタに躊躇いないとこみると、後ろ暗いとは思ってるんでしょ?」
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MAIKING #モザイクの魔術師 5の⑤試行錯誤しながら
☆☆☆☆☆(語り手・かりん)
動き回っていた家具が、ゆっくりと降りてきた。
海猫父さんから『じっとしてろ』と言われてたけど、怖くて体は動かせなかった。
他の部屋からも、ドスンとかゴトンとか聞こえる。他の部屋もこんな風になってるのかな。
海猫父さんがかけてくれた結界が消えた。一緒に避難してたくつくつは、あっという間に台所へ行ってしまった。
師匠たちが2階から降りてきた。
「…どーすんだよ、これ」
「皆さんで片付けてください。ぼくもう疲れました」
「てめぇ自分でやっといてそれかよ」
「だって仕事ですものぉ」
メジロさんは変な色をしたラムネを食べていた。顔色がものすごく悪い。
海猫父さんは居間を見回して「交代に間に合わんから、わしは外で食べるぞ。すまんが後やっといてくれ」と言って出ていった。
2678動き回っていた家具が、ゆっくりと降りてきた。
海猫父さんから『じっとしてろ』と言われてたけど、怖くて体は動かせなかった。
他の部屋からも、ドスンとかゴトンとか聞こえる。他の部屋もこんな風になってるのかな。
海猫父さんがかけてくれた結界が消えた。一緒に避難してたくつくつは、あっという間に台所へ行ってしまった。
師匠たちが2階から降りてきた。
「…どーすんだよ、これ」
「皆さんで片付けてください。ぼくもう疲れました」
「てめぇ自分でやっといてそれかよ」
「だって仕事ですものぉ」
メジロさんは変な色をしたラムネを食べていた。顔色がものすごく悪い。
海猫父さんは居間を見回して「交代に間に合わんから、わしは外で食べるぞ。すまんが後やっといてくれ」と言って出ていった。
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MAIKING #モザイクの魔術師 5の④引き続き
☆☆☆☆(語り手・ゼンダ)
「メジロ…と、いうのか…」
「はい、どうぞよろしくお願いします。ああでも、こちらには以前、メジロという名の方がいらっしゃったと伺いました。ややこしいでしょうから、本名の『浩』でお呼び下さい」
鉱石魔術師箱果支部。海猫先生の呟きに、メジロさんはマジメな声と顔で返事をした。姿勢までピンとしている。
さっきまで、領事館でお茶したいだのロープウェイ乗りたいだのやっぱり五稜郭行きたいだの、散々駄々をこねてた奴とは別人のようだ。
「そうか…ありがとう。では浩さん、用件というのは」
「はい、お宅の石目は違法行為をしているのではないか、という告発がありまして。明確な根拠もないので普通なら放っておくんですが、先日、うちの同僚からも『鏑矢を調べてほしい』とありましてですね…」
1737「メジロ…と、いうのか…」
「はい、どうぞよろしくお願いします。ああでも、こちらには以前、メジロという名の方がいらっしゃったと伺いました。ややこしいでしょうから、本名の『浩』でお呼び下さい」
鉱石魔術師箱果支部。海猫先生の呟きに、メジロさんはマジメな声と顔で返事をした。姿勢までピンとしている。
さっきまで、領事館でお茶したいだのロープウェイ乗りたいだのやっぱり五稜郭行きたいだの、散々駄々をこねてた奴とは別人のようだ。
「そうか…ありがとう。では浩さん、用件というのは」
「はい、お宅の石目は違法行為をしているのではないか、という告発がありまして。明確な根拠もないので普通なら放っておくんですが、先日、うちの同僚からも『鏑矢を調べてほしい』とありましてですね…」
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MAIKING #モザイクの魔術師 5の③取り急ぎざっと下書き打ち込んで、あとで推敲しよう
☆☆☆(語り手・かりん)
クリームソーダが来たところで、師匠が店に入ってきた。メジロさんは師匠を見て、フルーツあんみつをもうひとつ注文した。
「やぁ鏑矢の石目君、ケガの具合はどうですか。すみませんねお宅の弟子を寄り道させちゃって。こんな暑さです、お嬢さんが熱中症になってしまっては大変でしょう」
ウソがうまい人だ。
師匠は「あの時はどうも」とお礼を言って、私を見た。
「あ、あの、師匠…」
「気持ち悪いとかないか? 頭ふらふらするとか」
「え? あ、う、ない…です」
「そうか、よかった。具合悪い時は我慢しないで言えよ。水脈さん、ありがとうございました」
そう言って師匠は私の横の席に座った。メジロさんの言うこと信じちゃった。
1062クリームソーダが来たところで、師匠が店に入ってきた。メジロさんは師匠を見て、フルーツあんみつをもうひとつ注文した。
「やぁ鏑矢の石目君、ケガの具合はどうですか。すみませんねお宅の弟子を寄り道させちゃって。こんな暑さです、お嬢さんが熱中症になってしまっては大変でしょう」
ウソがうまい人だ。
師匠は「あの時はどうも」とお礼を言って、私を見た。
「あ、あの、師匠…」
「気持ち悪いとかないか? 頭ふらふらするとか」
「え? あ、う、ない…です」
「そうか、よかった。具合悪い時は我慢しないで言えよ。水脈さん、ありがとうございました」
そう言って師匠は私の横の席に座った。メジロさんの言うこと信じちゃった。
sanga2paper
MAIKING #モザイクの魔術師 5②考えたら編集できるから、場所作っとけば書き途中でも全然大丈夫なんだな…
☆☆(語り手・ゼンダ)
「俺も勤務中に話聞きにこられてな。のらりくらりとしてはいたが、聞くことは聞いてる。ふざけてんのはポーズで、その実マジメなタイプだ、あれは」
ゴウマワリ先輩は電話の向こうで明るい声を響かせた。
海猫先生と、昼に半端な冷麦片付けるかーなんて話してたら、ゴウマワリ先輩から電話がかかってきた。今朝方、水脈が天雄に俺のことを聞きに来たという。
「にしても、なんで俺のことなんか」
「それがな」
明るい声がにわかに澱んだ。
「ナガム先生が、お前が元気すぎるのはおかしいんじゃないか、石を違法に持ってるんじゃないか、って告発したらしいんだ…ほら、6月の石婚式の時さ。お前MSPで倒れたの、ナガム先生にも教えたはずなんだけどな。流石に冗談だろうと思ってたのに、本当に水脈が来た」
1216「俺も勤務中に話聞きにこられてな。のらりくらりとしてはいたが、聞くことは聞いてる。ふざけてんのはポーズで、その実マジメなタイプだ、あれは」
ゴウマワリ先輩は電話の向こうで明るい声を響かせた。
海猫先生と、昼に半端な冷麦片付けるかーなんて話してたら、ゴウマワリ先輩から電話がかかってきた。今朝方、水脈が天雄に俺のことを聞きに来たという。
「にしても、なんで俺のことなんか」
「それがな」
明るい声がにわかに澱んだ。
「ナガム先生が、お前が元気すぎるのはおかしいんじゃないか、石を違法に持ってるんじゃないか、って告発したらしいんだ…ほら、6月の石婚式の時さ。お前MSPで倒れたの、ナガム先生にも教えたはずなんだけどな。流石に冗談だろうと思ってたのに、本当に水脈が来た」
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MAIKING無事復旧したようなので、お試しやってみるか…「モザイクの魔術師」5・石目の魔法使いと空のメジロ海のメジロ の下書きをポコポコ出していきます(・∀・)5では語り手がコロコロ変わること、pixivにまとめる時に変更になる可能性がありますこと、ご了承下さいませ
#モザイクの魔術師
☆(語り・かりん)
「……あつい。」
終業式のあと補習も受けて、遅くなった。おなかも減ったし、日差しが強くて暑い。
先週、師匠の故郷の島に行ってて期末試験を受けられなかったから、補習になった。ヒメジ姉さんも「補習してくれるだけマシ」って言うし頑張ったけど、点数が悪くて私だけ、今日までかかってしまった。
集中できなかった。
ピパさんは、私に何を聞いたんだろう。あとでチカさんに聞いてもらったけど、変な音は聞こえないと言われたのに。
…私は、何を思い出しかけたんだろう。
「あーっ! その制服、間違いなく地元の人ですよね! すみません道を教えてください!」
高い声で呼びかけながら坂を登ってきたのは、私より少し背が高いくらいの男の人だった。若い人っぽいのに髪が結構白い。細い目をした顔に見覚えがあるような気がしたけど、思い出せなかった。
1535「……あつい。」
終業式のあと補習も受けて、遅くなった。おなかも減ったし、日差しが強くて暑い。
先週、師匠の故郷の島に行ってて期末試験を受けられなかったから、補習になった。ヒメジ姉さんも「補習してくれるだけマシ」って言うし頑張ったけど、点数が悪くて私だけ、今日までかかってしまった。
集中できなかった。
ピパさんは、私に何を聞いたんだろう。あとでチカさんに聞いてもらったけど、変な音は聞こえないと言われたのに。
…私は、何を思い出しかけたんだろう。
「あーっ! その制服、間違いなく地元の人ですよね! すみません道を教えてください!」
高い声で呼びかけながら坂を登ってきたのは、私より少し背が高いくらいの男の人だった。若い人っぽいのに髪が結構白い。細い目をした顔に見覚えがあるような気がしたけど、思い出せなかった。