おかゆ「んじゃ、俺はかゆを作ってくるから着替えておとなしく寝てろよ。あ、脱いだ服は布団の横に置いといていいぞ。後で洗濯しとくから」
「はーい…」
脱いだ服を洗濯籠に持って行くくらい一人で出来ると言いたいが、正直熱のせいで歩くのもだるい。こんな時くらい小五郎の言葉に素直に甘えてもいいだろうと脱いだ服は畳んで小さな布団に潜り込んだ。
車の助手席に座っていただけなのに、風邪のせいだろうか。布団で横になっていたらいつの間に眠ってしまったらしい。うとうとしているとトントンとドアを叩く音と出汁のいい匂いで目が覚めた。
「ん…らんねえちゃん…?」
「悪かったな、蘭じゃなくて。かゆ出来たけど食えそうか?」
ついさっき蘭をコテージへ送って戻って来たばかりなのに、ついいつものくせで蘭の名前を呼んでしまった。正直空腹は感じないが少しでも何か胃に入れないと薬が飲めない。体を起こしてコナンは小さく頷くと、小五郎は土鍋の蓋を開けてお椀におかゆをよそってくれた。
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