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    ねこまんま

    @GWT60624633

    GW:T K暁
    ねこが自分の食べたいものを自炊するところ🍙

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    ねこまんま

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    KKと暁人が連休を振り返るだけの話。→の続き
    https://poipiku.com/1385435/6645649.html

    #K暁

    「休みが始まる前はこんなに休んで大丈夫かと思ってたのに…」連休最終日、KKの膝を枕にした暁人がスマホを眺めている。

    「何見てるんだ?」
    「んー、ゴールデンウィーク中に撮った写真」
    暁人はイマドキの若者らしくなにかと写真を撮る。KKと食べたご飯、KKと見た映画。一緒に食べたコンビニスイーツ、散歩の途中で見かけた特に意味のない謎のポスター。
    KKからすればどうしてそんなものまで残すのか不思議でしょうがないし、KK自身、写真に撮られるのがあまり好きではない。

    「見てみて、この間テーマパークいったときの」
    珍しくツーショット。お揃いのキャラクターカチューシャをつけて並ぶ姿はそれはそれは楽しそう…かというとそうでもなく。
    「KKがなかなか着けてくれなくてさぁ…」
    「おっさんがこんなん着けて歩いてたら職質もんだぞ」「元とはいえ刑事なんだから大丈夫なのに」
    カチューシャを買っても頑なにつけようとしないKKにしびれを切らした暁人がキャストのお姉さんを召喚し、半ば強引に撮ってもらった貴重な一枚だ。

    きらびやかなショーや、キャラクターの写真をフリックで飛ばしていた暁人の指がふと止まる。

    「このKKの顔さぁ…」すでに暁人の肩は小刻みに震えている。アトラクションの待機列で撮った写真には、深刻な事件現場に立ち会っている刑事の様な顔をしたKKが写っている。
    「もういい…それ以上言うな…」
    「ごめんごめん…まさか宙を飛べるのにジェットコースターが怖いだなんて思わないよ、普通」
    次の写真を見た暁人の顔が一段と緩む。KKも釣られて画面を覗き込むと、ベンチでぐったりと横になっているKKの姿が写っていた。水を買いに行った暁人がこっそり1枚撮っていたらしい。
    「頼む、それは消してくれ」
    「KKの頼みでもそれは聞けないよ」

    アトラクションでフラフラになったKKは最寄りのベンチに腰掛けるとそのまま暁人の膝を枕にしとうとう横になってしまったのだった。
    日頃KKから暁人に甘えることは殆ど無い。膝枕を要求するのも、ハグを求めるのも、キスをねだるのもたいてい暁人からだ。
    暁人にとっては少しだけ甘い思い出が詰っている大切な写真。KKには悪いけど。

    「…せめて凛子たちには見せないでくれ」
    アジトのメンバーや麻里に見られたら一生ネタにされてしまう。それだけはどうしても避けたいKK。

    「うーん、どうしようかなぁ」
    「暁人様のお望みならなんでも…」

    暁人はしばらく考えた後こういった。
    「…じゃあ今から二人で写真撮ろ」「はぁ、なんだそれ?」
    「お望みならなんでも、でしょ?、ほら笑って」手早くカメラを立ち上げ、インカメを自分たちに向ける。
    「KK、笑顔が固い」暁人はKKの脇腹を思いっきり擽るがあまり効果はないようだ。
    「オレにはこれが限界だよ…」KKの深刻そうな顔を見て暁人は思わず吹き出してしまう。それにつられて何故かKKも吹き出す。

    「あ、いい写真撮れたよ」
    「お、いい写真だな」オレは暁人の前だとこんな風に笑うのか、とKKは少し照れくさくなる。

    しかし。

    「さっき思いっきりくすぐってきたからよ、なんかスイッチ入っちゃったぞ、暁人くん」言うか言わないかのうちにKKの唇が暁人の唇を塞ぐ。
    KKからやや強引にキスをされ、暁人もKKの背に腕を回しKKに身体を委ねた。

    スマホのカメラが録画モードになっていることに、二人はまだ気づいていない。
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