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    kg4awt108

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    kg4awt108

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    マシュマロのリクで頂いていた、女体化暁くんの続きのお話です。Kがちょっとウダウダ気味のK暁です。
    暁くんの尻に引かれるんだろうなって思いながら書いてました

    #K暁

    夜の渋谷を暁人が駆け回り、般若の面の男を倒した。無事とは言えないのが、倒した代償が大きすぎるからだ。暁人の妹は帰らぬ人となり、正真正銘1人になってしまった。

    だが、KKは生き残った。自分もあの時点で、魂だけだったし、乗っ取られた肉体は消滅したはずだったのだが、なんの運か肉体が戻り、自分の足で地面を踏み締めることが出来たのである。
    その足でアジトに行くと、暁人やエド、さらに亡くなったはずの凛子や絵梨佳も集まって、一時期お祭り騒ぎになった。

    そして、相棒に託した遺言は、必要が無くなり、KKは妻と子供の待つ家に帰った。が、そこで待ち受けていたのは、離婚の話だった。
    ここに自分の居場所がなくなってきていたのは分かっていた。ほとんど家に帰らず仕事ばかりに鎌をかけているから当たり前の話だが。まぁ、要するにバチが当たったのだ。妻と入念に話し合い、必要な書類を書いて、役所に届けると直ぐに関係は解けた。

    「随分呆気なく終わったな」

    歩きながらタバコを吸おうとして、やめた。
    妻や子供に未練がない自分に嫌気がさして、それどころではなくなってしまったから。しかし、心のどこかでいつかはこうなるだろうと予想してしまっていた。

    それよりも今気がかりなのは、渋谷を自分の代わりに駆け巡ってくれた少年…いや少女のこと。あの時は大はしゃぎしてKKが復活したことを喜んでいてくれたが、1人になった今は大丈夫なのだろうか。今は、葬儀や休校していた課題に追われていると連絡があった。

    そして、今日家に戻ると言ったら、奥さんによろしくと言われたのだが、この結果を伝えるべきだろう。スマホを取り出して暁人に連絡を入れておく。『今日の夜、会えるか?』と。
    するとすぐさま、折り返し連絡があり、
    ご飯は作ってしまったから、暁人の家で食べないかと誘われた。それに了解と送ると、
    住所の記載された返事が来た。18時頃に向かう事を伝えてスマホをしまった。
    さて、相棒はこの話にどんな反応をするのだろうか。

    暁人の住むアパートに寄る前に、デパ地下のスイーツ店に寄って、ケーキを買った。
    何も無く人の家に上がるのは気が引ける。
    あの時、暁人は甘味を好んで食べていたから、ケーキも好きだろうととりあえず無難にショートケーキを一つだけ買っておいた。

    そして最寄りから歩くこと10分程のところに住所に記載されていたアパートが見えた。
    時間も18時になるところだから、丁度いい時間に着いた。
    部屋のインターホンを押すと、インターホン越しにはいと返事が来たため、自分だと伝えると、少し嬉しそうな声ですぐ開けるとボタンを切られ、暫くすると玄関が開き、暁人が顔を出す。

    「いらっしゃい!」
    「よう、邪魔するぜ。あとこれ、土産だ」
    「わぁ、あそこのデパ地下のケーキ!食べてみたかったんだ!ありがとうKK!!」

    土産は無事に喜んでもらえたらしい。
    ルンルンと嬉しそうにKKの前を歩く姿はとても可愛らしい。そういや、

    「今日は男装はしてないんだな。」

    今日の暁人は胸を潰しておらず、Tシャツにショートパンツとなんとも女性らしい格好をしている。晒された生足がとても艶かしい。よくこれで男をあげようと思ったな。
    危機感がないのか心配になる。

    「学校行く時はしてたけど、取っちゃった。あれちょっと苦しいし、KKにはもうバレちゃってるから必要ないかなって。」
    「あの時は悪かったって。だが、せめてもう少し露出を抑えろよ。俺だって男なんだから襲われる心配はなかったのか?」

    そういうと、一瞬きょとんとした顔をすると、爆笑し始めた。

    「あははははは!だって、KK既婚者でしょ?
    そんなことしたら奥さんに失礼だよ!あと、襲うつもりもないくせに!」

    ヒーヒー言いながら笑っている。
    まぁ、そうだよな、こういうやつだよな。と自分に言い聞かせ、さっき怒った話をする。

    「残念ながらさっきバツイチになったよ。」
    「あはは…え?」
    「離婚してきた。ほら、まず襲う理由が1つできたな?」
    「えっ、ちょっと待って、冗談でしょ?」
    「まぁ、襲うのは冗談だな。でも、この間俺に裸見られてお嫁に行けない〜って騒いでただろ?嫁に貰ってやろうか?」

    冗談混じりにそう告げると、暁人は固まった。やっぱり、離婚の話は重かったか?と暁人の顔色を伺うと、顔が茹でダコの様に真っ赤になっている。

    「あ、暁人?」
    「ほ、ほんとに貰ってくれるの?」
    「え…?」
    「KKが好きなのに既婚者だったから、諦めてたのに…ねぇ、ほんとに?」

    頬を赤く染め、目を潤ませてこっちを覗いてくる。不覚にも胸がキュンとなった。
    頷きそうになるが、こっちはバツイチになったばかりで、しかも年齢差もある。暁人は気にしないのか。

    「こっちから言い始めて何だが、バツイチだし、おじさんだぞ?いいのかお前は。」
    「KKじゃないとダメだよ…それに、年齢差なんて好きになったら関係ないよ。KKは僕みたいなのはヤダ?」
    「…嫌じゃねぇから、困るんだよ。いいのか?仕事にばかり鎌かけるやつだぞ。」
    「僕は、ちゃんと仕事の事理解してるよ。
    それに、KKがなんで仕事ばかりするかも知ってる。正義感強いだけだもんね?そういうところが好きなんだ。」

    そうだった。暁人に自分からそのことを告げたのだ。なら、自分も腹を括るしかない。
    好いた女に先に告白されるなんて不覚だ。
    よっぽど暁人の方が肝が座っている。

    「…っお前ってやつは。俺も元妻も子もいるのにお前が気になってしょうがなかったよ。
    俺も暁人の事が好きだ。大切にする。」

    そう言って、自分よりも細くてやわっこい暁人を抱きしめる。すると、暁人も背中に手を回してぎゅっと抱き着く。
    この歳になって、こんな恋愛すると思わなかった。本当、人生は波乱万丈だ。

    「今度、婚約指輪見に行こうぜ」
    「うん!ふふっ楽しみだなぁ」

    先程、エドや凛子に離婚したと告げたばかりなのに、今度は結婚することになったと言ったら絶対にからかわれること間違いなしだ。
    とりあえず、今はこのままで。暫くしたら、暁人が作ってくれた晩飯を食べよう。
    せっかく作ってくれたのだから。

    KKはこの幸せな時間を暫し噛み締めるのだった。
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