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    ねこまんま

    @GWT60624633

    GW:T K暁
    ねこが自分の食べたいものを自炊するところ🍙

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    ねこまんま

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    KKと暁人が連休の予定を立てるだけの話

    #K暁

    「なんかこんなに休むと会社行きたくなくなりそう。」
    KKの膝を枕にしつつ暁人がポケットカレンダーを指で辿る。29、30、1…8。
    2022年のゴールデンウィークは10連休。大学を卒業した暁人は今年から社会人1年生。初めての長期休暇。
    「刑事時代は休みなんてなかったな。」家に帰ることすらままならなかった。ゴーストハンター業に身を置いてからも次々と舞い込む事件に翻弄され、立ち食いそばにすらゆっくりとありつけなかったほどだ。

    KKは読んでいた本の隙間からちらと暁人の顔を覗く。
    「せっかくなら何処か行こうか、海か、山か、テーマパーク…っていう年でもないか?」
    暁人は「それってなんか家族サービスみたい」と揶揄うように笑った。

    (なんだよ、かわいい恋人が喜ぶ顔が見たかっただけなんだが)

    KKの心のぼやきが聞こえたのか暁人はテーブルの上のスマホを取ると何やら調べている。「でもテーマパークは行ってみたいかな」目当ての記事が見つかったらしい。「これに乗りたい」
    暁人から何かをしたい、と提案されることは稀である。KKもここは是非とも叶えてやりたいとスマホの画面に目を落とす。

    『4月オープンの最新アトラクション。高さXXXメートルから一気に…』

    心の中のクソデカため息を暁人に聞かれないよう万全の注意を払いながら「チケット取っとけよ…」とだけ伝えた。暁人には悪いが、と前置きしつつ、強風で止まることを願う。

    「楽しみだな。子供の頃に一度行ったきりだからさ、今度はKKと一緒だし」
    そう言いながら体を起こし今度は体ごと大きくKKにもたれ掛かる。

    「本当はKKとずっとこうしてるだけでもいいんだけど」

    KKはそのまましばらく暁人の身体の重さを堪能すると読みかけの本をテーブルに伏せ、暁人の肩に腕を回す。「…暁人くんは、こうしてるだけでいいのか」そう囁きながらKKが暁人の顎に軽く手を掛け顔を引き寄せる。本当に?と目線だけで問う。
    「…だけじゃ…ダメ…かも」暁人が堪らずキスをする。それを合図にKKの指先が暁人のTシャツに滑り込む。蕩けたような暁人の唇から声が漏れると、意地悪くKKの指が止まる。「…かも?」
    暁人はKKの首元に顔を埋めると答えた。「…もっと…したい…」

    「可愛い恋人の願いは叶えてやらなきゃな。 」
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    りんご

    DONEK暁デー、初デート。K←暁のようでK→〈超えられない壁〉←暁です。
    理想のデート像を黙って実行するおじと、訳も分からず振り回されるあっきーの話。
    過去それなりに色んな話を書いてきましたが、ぶっちぎりで砂糖吐きそうな話になったと思います。けけは所々横暴だしあっきーはちょっと暴走気味です。そんな二人の初めてなんて、絶対事件になるに決まってるじゃないですか(笑)
    閻魔帳のきれはしには(1)


    待ち合わせは、やっぱり駅前かなあ
    ベタなのは分かってるよ! でも後に来る僕が気になって、その後ろ姿がどこかそわそわしてるの、きっとかわいいなって思うんだろうな


    ◆◆◆◆◆


    『KK

    今日午前11時。渋谷駅北側に集合。』


    凝り固まった肩を回しながら、ネオンが薄まりゆく都会の路地を暁人はゆったりと歩いていた。長期の仕事が終わって漸くまともな寝食にありつけると思えば、心も穏やかになる。
    こんな職業なので、どうしても一日の行動が普通のそれとは大きくずれ込む時がある。今日はそういった日で、数日掛かりの依頼を何とか終わらせたときには、すっかり空が白み始めていたのだ。

    自分の名前をした空を背にしながら、暁人は連絡のためにスリープモードにしていたスマホを起動させた。そこに表示される、送り主と簡素な一文。暁人が首をひねるのも無理はない。めったに文字でのやり取りを行わない人物から突然こんなものが来たら、誰だって困惑するだろう。自分がいない間に向こうで何かあったのかもしれない。それにしても……メッセージ? 凪いでいた心情の波が僅かに揺れて―――まあいいか、と持ち直した。暁人が暁人たるゆえんは、この微妙な状況に対しての構えがやたら大きいことである。波乱万丈な生い立ちのせいで大概のことは受け流せるようになった結果だった。
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    らいか⛩

    DONE25日はK暁デーのお題「犬or猫」です

    素敵なお題ありがとうございました!
    とても楽しかったです
    「お、いたいた、俺の話聞いてくれるか?」

    煙草を吸いながら隣に来た中年男は自分に目もくれず話し始めた。
    聞いてくれるか?と言っているが実際返事を聞く前に語り始めているのを見ると聞かないという選択肢はないようで男をジッと見つめる。

    「俺の恋人兼相棒がそこにいるんだが、あいつはやたらと犬や猫に好かれやがる。あの日も…おっと、あの日って言ってもわからんだろうが、簡単に言えば命懸けの共同作業をしたんだよ。で、あの日もあいつは犬を見たらドッグフードを与え猫を見たら撫でたり声をかけたりと俺が引くぐらいさ。つまり恋人さまは根が優しくてなぁ…そこにマレビトも妖怪も寄っちまう程で俺ぁ心配でたまんねぇ。今もマレビトに怯えて逃げてた犬やら猫がマレビトを祓ったお陰なのか戻って来て恋人さまを奪いやがる。正直面白くねぇな。あいつの良さと言えば聞こえはいいが、俺だって…あ、いや、なんでもねぇ。……話を戻すが、俺は犬や猫に好かれねぇ質でな、こっちには来やがらねぇ。俺にとっちゃ良いことだがな。おい、今苦手なんだろとか思っただろ?苦手じゃねぇよ、あいつらが俺を苦手なんだ。そんなに好きなら自分家で飼えばいいだろって言ってみたがたまに触るから良いんだとよ。本当に人並みの好きなのか?まぁ、そこはいい。別に議論するつもりもねぇしな。っと、俺は餌なんて持ってねぇよあっちいけ」
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